話題:今日見た夢
変に不気味な展開になってました。少しだけ進展した感じ。


突如全国に出現した謎の塔。それを監視していた解析班は首都圏の塔の異変を知らせてからの続きっぽい。


烏丸は解析班の仮眠部屋で寝てる。その間に翳珠の男性メンバーが新たな大型モニターを部屋に搬入。翳珠は九条に言われた任務をこなしている。

「朝倉さ〜ん、モニターここでいいの?」
道真がモニター設置する場所を聞いてる。
「そこにお願〜い。悪いねぇ、道真さん。これで47都道府県の塔の定点カメラは全てモニタリング出来るぞ!やったね」朝倉嬉しそう。
「翳珠の人達がいなかったら無理でしたよ。解析班はなかなか予算が下りなくてねぇ…」
矢神も切実そうに生々しいことを言う。


翳珠達はモニターを設置すると出ていった。


本部では宇崎が気になるものを見てる。
「謎の怪鳥出没!?なんだこれ。敵なのか…?」
SNSでは都心で巨大な鳥が時々目撃されているとある。鳥は何をするわけでもなく、ただいるらしい。


「…と、いうわけで都心に出没した怪鳥を調査せい。武器は持ってけよ」
宇崎は投げやり気味に晴斗と鼎・御堂に言う。

「室長、どうしたんですか?なんか雑すぎない?」
晴斗はさらっと聞き返す。
「…敵の罠の可能性もあるからなぁー。それにあの鳥の映像、組織が出来た当初に出た奴と似すぎてる!」
ゼルフェノア黎明期に出た怪人と似てる!?

「再生怪人の可能性は?」
鼎は冷静。
「再生怪人…その線もあったか」
「んじゃ、俺達行きますんで。新宿あたりに行けばいいのか?」
「目撃情報は範囲が広いからある程度絞れ。とりあえず新宿を当たってみろ」
「へ〜い。晴斗・鼎、行くぞ。桐谷さんが待機してるからな」

本部駐車場では桐谷が既に待機していた。実質4人での任務。
「桐谷さん、新宿までお願いします」
「わかりました〜。私も久しぶりの任務ですねぇ。私はあなた達の保護者でいろと言われましたよ」

確かに桐谷さんは保護者っぽい。ベテラン隊員でニコニコマイペースな人だが、銃火器の扱いに関しては秀でてる。例のごとく、組織の車両のトランクには武器積んでるし…。


「宇崎、どうしたんだい?君から僕に連絡するなんてさ」
長官は宇崎と話してる。

「あの映像見ましたか?」
「見たよ。あの巨大な鳥…紛れもなく怪人だね。今のところは動きないんでしょ」
「何もありませんねぇ」
「この怪鳥、ゼルフェノア黎明期に出た怪人まんまだなー。禹螢が作り上げたものには違いないだろうけど…。何の狙いがあるのか」


「長官、最近ゼノクに来た例の『彼』…調子はどうなんですか。意思の疎通出来てます?」

「数日前にゼノクに搬送されたあの男のことかな?発見された時からゼノクの治療スーツ姿だったとかいう、名前もわからない彼だね。ジェスチャーと筆談でかろうじて会話は出来てるが、声をうまく出せないみたいで。『彼』は何か見てはいけないものを見てしまったのではないかと推測してる」
「…どういうことですか?」

「発見時、彼は何者かにスーツを無理やり着せられた事が判明したんだ。彼はなぜかスーツを脱ぎたがらないあたり、口封じされたのではないかと思ってね。普通逆でしょ?無理やり着せられたのならば嫌がるはず」
「その彼は今どこに…」
「病院の怪人による後遺症専門・重度クラスにいるよ。恐らく彼は何か知っているはずだ。考えられるのは敵に関することだな…」


ゼノク内組織直属病院・後遺症専門フロア。西澤はなんとか彼とコンタクトを取ろうとするが、苦戦。

「自分の名前はわかるか?」
『わからない。思い出せない』
「なんであの場所でそのスーツ姿でいたんだ?」

『スーツは無理やり着せられた。苦しかった。俺にこのスーツを着せた奴は禹螢と名乗った』
「…うけい?禹螢に何をされた!?」
『言えるわけがない…。口封じをされたから。今はあえて声を出さないでいる。下手に声を出せないんだよ』
「君は何か見てはいけないものを見たのか!?」
『見てしまった…。その結果がこれだ。無理やりスーツを着せられた上に口封じときた。西澤さんでしたっけ、気をつけた方がいいですよ。俺と下手に接触しない方がいい。だから部屋を替えてくれ。1人の方が気楽だ』
「事情が事情だからなー。長官に聞いてみるよ…って、長官いつの間に!?」

西澤は背後に蔦沼がいることに驚いた。
「なるほどね…。だから君はあえて声を出さないのか。やはり禹螢が噛んでたな。名前を名乗らないのもそれに関連しているみたいだね」
『名乗る必要ないだろ』

「そのスーツ姿で言われても説得力、ないよ?ゼノクは君のような治療スーツ姿の入居者は多数いる。一部の職員もスーツ姿だ。判別が難しいからせめて名字だけでいいから教えて欲しい」
『逢坂だ』
「逢坂か…わかったよ。君、そのスーツ慣れてないはずなのに大丈夫?」
『慣れてしまった…。最初は嫌だったのに。食事とトイレは大変だが』
「食事の時スーツを脱ぎたくないんだろ?本当は。これやるから食事の時はそれを鼻と口元に着けてみてくれ。マスクを脱がなくても食事が出来るよ」
蔦沼は謎技術の道具を渡す。蔦沼と西澤は黒い治療スーツ姿の逢坂をチラ見すると部屋を出た。


「部屋替えてあげましょうか?逢坂さん、居心地悪そうでしたよ」

「敵に口封じされてるとなると隔離した方がいいだろうね。彼も1人がいいと言ってるからな〜」
「それにしても一体逢坂は何を見てしまったんだ…?禹螢に無理やりスーツを着せられ、口封じされて気絶したような感じだったな…。発見時、気絶していたからね」
「禹螢のやつ、ゼノクに浸入していたのか…。迂闊だったな。じゃないとあのスーツは入手出来ないだろ」

「ゼノクスーツなんか入手して何をしたいんですかねぇ…」
西澤は敵の動向がますますわからない。


烏丸は解析班の部屋にモニターが増えてることにようやく気づく。
「烏丸さん、眠れた〜?おはよう」朝倉は呑気。ちなみに今の時間帯は午後。
「あれ、モニター増えてる…」
烏丸は塔の定点カメラが47個になっていると気づく。モニターはまるでお天気カメラのように分割され、それぞれ右上に都道府県が表示されてある。

お天気カメラ…かな。禍々しいお天気カメラ…。


「烏丸さんが行きたいのってイベントなんでしょ?」
朝倉は作業しながらモニタリングしてる烏丸に聞いてる。

「うん。ゼノク元入居者が集まるオフ会みたいな小さなものなんです。今回の対象は治療スーツ姿の人限定。まさか都心でやるなんてびっくりで。ようやく私達みたいな人が認知され始めたのは嬉しいですけどね。一般市民との交流会もあるって」

「それだけ治療スーツ姿の人がいるってことなんじゃ…。回復したのに不完全って…烏丸さんも調子戻ってないんだよね」
「未だに常に病み上がりみたいな感じです。ゼノクは…長官は悪くありませんから。上層部は必死に後遺症に苦しむ私達を助けようとして…」
烏丸の声が震えている。朝倉は烏丸を止めた。

「わかったよ。烏丸さん、泣きそうな声になってたよ。話、聞いて欲しかったんだね。確かにゼノクや長官は悪くない。悪者なんていないんだから。烏丸さん達をそうした敵が…悪いんだから」


禹螢は怪鳥に何かを命じている。ふらっと現れたのは釵焔。

「禹螢、何を企んでる?そいつを使って何する気だ?」
「この魔禍獣は従来型とは全然違う。それとこれを見てくれ。『ゼノク』とかいう施設からかっぱらってきた。あの義手の男がいる研究機関だよ」
スーツ?見た目は全身タイツのようにしか見えないゼノクの治療スーツをどうするつもりだ。

「このスーツ、使い方次第では有効的に口封じや傀儡に出来る。早速1人を口封じしたがな。今はゼノクにいるんじゃないの?顔が見えないのを逆に利用したってわけ」
「お前…悪どいな…」
「首都圏を見たらどうやら回復後もこのスーツ姿で生活を余儀なくしてる人間がいることもわかった。ゼノクは万能じゃない。なんならこのスーツ姿の人間を全員傀儡に出来る」

治療スーツの弱点を突いてきたわけか…。


「悪いが今回はパスするわ。禹螢、1人でやれ」
「釵焔はやる気ないよなー。ま、いいけどよ。釵焔は冷めてるからな」

釵焔は嫌な予感がしていた。あの魔禍獣とゼノクスーツ、一斉に傀儡状態にするのではないのかと。


晴斗達は新宿にいたが、バカデカイ鳥の姿はなかった。
「いないじゃんか」
「鳥は何もしていないのだろう?監視した方が良くないか?」
「鼎の言う通りだな、これじゃ意味ないっての」


晴斗達はしばらく新宿周辺を探索。だが空振りに終わる。
空振りだし、そろそろ帰ろうかとなった時に何やら悲鳴が。晴斗達は急いで駆けつける。
そこには無理やり白い治療スーツを着せられた気絶した女性の姿と、禹螢らしき男が。

「君たちいたんだぁ」
禹螢はニヤァと笑う。晴斗達は武器を構えるが、禹螢ははぐらかす。

「お前…そいつに何をした?」鼎の声が低くなる。
「仮面の女、また君に会ったね〜。鼎だっけ?…教えるわけないだろ。この女は見てはいけないものを見たから罰を与えたのさ」
「罰…?」
「既に1人、同じような状態になった男がゼノクに搬送されたよ。この女も同じ道を辿るだろうね…」
「お前がその状態にしたのだろ…」
「やだな〜。計画の邪魔をされたからに決まってるだろ」

「何を躍起になっているんだ、禹螢。お前は生き急いでる」
突如聞こえた声。禹螢は声の主を見た。
「釵焔…!なんでお前が」


晴斗達はなにあれ禹螢の仲間?という風に見てる。

「いくら口封じしたって無駄に終わる。それにそのスーツ、本来の使い方じゃないだろ。ゼノクに返してやれよ」
「嫌だね、あんな不完全な研究機関。仮面の女はゼノク入居者ではないみたいだが…やはり負の気が強いな…」


禹螢はいきなり鼎を襲撃。

「鼎さん!!」晴斗は叫ぶ。鼎は禹螢が自分の仮面を狙っていることを読んでいた。

「以前のようにはやられない。同じ手は通用しないぞ」
「何余裕ぶってんだよ。あんた…仮面を外されたら何も出来ないのにさ〜」
禹螢はさらに鼎の仮面をジリジリと狙う。なんで弱点を詳しく知ってるんだ!?

鼎は隙を突かれ、仮面を掴まれた。かなりの力だ。抵抗出来ない。
「あんたの仮面、割ってやろうか?あんたがなんで素顔を見せることが出来ないのか、お見通しなんだよ…」
禹螢はギリギリと力を入れる。鼎は苦しそう。少しずつ仮面にヒビが入っている。このままでは鼎は…。
御堂も攻撃するが鼎を救出出来ずにいる。


釵焔はいてもたってもいられなくなり、鼎と禹螢を引き離す攻撃をする。
「禹螢!やめろ!!」
「釵焔…お前、裏切る気か」
「とにかくその仮面の女を離せ。彼女が苦しそうで見ていられない。お前…仮面の呼吸穴を塞いだのか」
「あぁ、こいつの苦しそうな姿を見たくてねぇ…。負の気も頂いた」

釵焔は強引に鼎と禹螢を引き離すことに成功。晴斗達に声を掛ける。


「彼女、相当苦しそうだから介抱してやってくれ。酸欠起こしてる」
「おいっ!お前は一体何者なんだ!?」御堂は鼎を介抱しながら聞いた。
釵焔はさらっと名乗る。

「釵焔(さえん)だ」
釵焔は禹螢の口封じの犠牲にされたゼノクスーツ姿の女性も救出していた。女性はまだ気絶しているらしく、搬送されてる。


禹螢はいつの間にか姿を消していた。禹螢は異空間でイラついてる。
釵焔に邪魔されるとはなー。仮面の女はあと一歩で完全に負の気を吸収出来たのに。あとはゼノクの受付にいた治療スーツ姿の女。


烏丸は嫌な予感がしたらしく、塔のモニタリングをやめていた。この日の烏丸は白い治療スーツ姿。

「烏丸さん、どうしたの?」
「朝倉さん…すいません。今日はこれで引き上げます。調子悪くて…」

そういえば怪人による後遺症は回復しても人によっては、常に病み上がりみたいな感じだって言ってたなぁ。調子いい時と悪い時の差があるのだろう。

「烏丸さん、無理しないでね」



怪鳥の調査から一気に発展した感が…。逢坂は何かしら知ってるっぽい。