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23日目@シズイザ

「……ねえ、シズちゃん」
「ん?」
「それ、おいしい?」
「ああ」
「あ、そ…」
「…なんだよ」
「…別に」
「別にって顔じゃねぇだろ」
「……」
「言いたいことがあるんならハッキリ言えよ」
「うーん…」
「いつも黙れっつったってウゼェくらい喋り倒すクセによ。言葉飲み込むとか手前らしくねぇ」
「……ああ、そうだね。その通りだ。でもまさかそれをシズちゃんに言われる日がくるなんて、ね」


くすくすと、常のような裏のある笑みではなくどこかくすぐったそうにふわりと笑い、


「じゃあ、言うけど」


そう一言前置きして、臨也が指さしたのは。


「…チョコ味のコーンフレークいちご牛乳がけって、それは果たして美味しいと感じて食しているのかな?」
「はあ?当たり前だろ」
「しかも、フニャフニャになるまでわざわざふやかしてから食べるんだね…」
「おう、ソコはちょっとしたこだわりがある」
「……へぇ。因みにどんな?」
「ふやかした方がなんか汁感っつうか、味が染みてる感じがしてうめえ。ばーさんとかが煎餅をお茶に浸して食べたりすっけど、あんな感じたよ。あといちご牛乳にチョコが溶け出すとよ、コーンフレーク食べ終わった後の汁飲むといちごチョコ牛乳になって、あれがまた…」
「……うん。君のコーンフレークに懸ける情熱は、よーくわかったよ」


(話を聞いてるだけで胃がもたれそうだ…)



****

シズちゃんてなんかちょっとズレた食生活というか、味覚というかなんというかをしていそう。
食文化(っていうか価値観?)が異なると嫁は苦労するよねってお話。

ちなみに黒猫屋もコーンフレークはふやかし派!いちごチョコ牛乳はげろ甘だよでもうまいよ!



気付いたらもう明日から12月です、よ…!わあわあ!まだこっちくんな2011年!←酷
12月といえば親愛なる我らがルルーシュ陛下の御誕生日!ということはうちのモバイルサイトの1周年…!
ややややばいまだ何も準備してない!しかしカカサス誕もまだUPしてない!
ふおおどうしようどうしよう!

拍手お返事です−!

過去記事振り返って確認してみたら、戴いた最古未レス拍手コメントが9月・・・だと・・・っ

 

・・・スライディング土下座は特技の1つです。ごごごごめんなさい愛してます!!本当に!!!
続きにお返事です−大変遅くなり本当にほんっとうにすみませんでした!

more..!

22日目@スザルル

(ゼロレク後スザク+C.C.)



「――こんな所にいたのか」


凛とした声が静寂を破る。
冴え冴えとした月明かりの下、うずくまるようにして木の根元に腰を下ろした人物に、魔女と呼ばれる女は容赦のない声を放った。
少女ともとれる外見を裏切り、若草色の美しい瞳に宿る光には一切の容赦がない。一方、俯せていた頭を重たげに持ち上げ漸く覗いた翡翠は、若草のそれを跳ね返す力もなく弱々しい。


「馬鹿者、仮面もつけず何をしている。例えブリタニア政庁の敷地内でも、お前のその間抜け面は一歩間違えば蜂の巣だぞ」


わかっているのかこの阿呆が。辛辣な言葉を浴びせながらも、彼女はよく解っていた。彼女が彼を視認するよりずっと早く男は彼女の接近に気付いていたであろうことも、この男が己の命をぞんざいに捉えてなどいないことも。
彼の命は全てこの世界のものであり、この世界のために在り、贖罪のためにあり、たった1人のためにあることも。


返事は帰らず、ただ冷えた風が2人の間を吹き抜ける。踊るように、冬の気配をその身に纏って。
季節が変わろうとしている。
時間は容赦なく過ぎ去り、今を過去に、記憶を思い出に塗り替えてゆく。

「いつまでめそめそと泣いてるんだ」
「…泣いては、いないよ」


漸く返った声は、風に乗ってやっと届いたというくらいに小さかった。
大の男がガキのように小さくなどなって。呆れを露わにした声で魔女は言葉を繋ぐ。


「泣いていてもいなくても大差ないだろう、情けない顔に変わりはない」
「君はほんと容赦ないな…」
「お前に優しくして私に何の得がある」


はは、と力無く笑う。その様子にやっと、少女も息を吐いた。


「うん…泣いては、いないんだ。ただ…」
「…ただ?」


男が視線を上げるのに合わせて、少女もまた空を見上げた。
優しい月の光に照らし出された顔には確かに濡れた跡はない。――あの日以来、まだ幼さも残るこの少年の頬が濡れたことは一度たりともなかったのだろうなと、ぼんやりと思った。


「時々、無性に泣きたくなる時があるんだ」
「ふん、泣けばいいじゃないか。お前はまだまだ子供なんだ、我慢できるだなんて思い上がってどうする」
「はは、君からすれば殆どみんな子供扱いだろうな」
「なんだ、ケンカなら買うぞ」
「謹んで辞退するよ」
両手を上げて肩をすくめてみせる。小さく笑うその表情は、笑顔と言うにはあまりにも力がなく、幸せの欠片も存在しないものであったが。


「…そんなに情けない顔してたかな」
「ああ。殴り飛ばしてやりたくなるほどにな」
「そうか…いっそ殴ってもらったほうがいいのかも知れないな…」
「……大体、気持ち悪い。お前がそうやってしおらしい態度を取るのは。そんなカオをするくらいなら、我慢などせず思い切り泣いてしまえばいいじゃないか」
「自分でもそう思うよ。一度泣いてしまったほうが先に進めるんじゃないか、『正義の味方』として正しく在ることができるんじゃないか、って。
でも、ダメなんだ」


ゆるゆると視線を上げた先の白い光にきゅっと目を細めた。
その様子だけで、少女は気付いてしまう。愛おしげで、寂しげで、痛々しく脆い視線はそれほどまでに饒舌だった。
あの夜を思い出し感傷に浸っているのだと思っていた。けれど、それは少し違っていた。


「『僕』は『彼』みたいに、強くは、ないから」


この男は、月にアイツを重ねているのだ。
昼も夜も、眠っている間もずっとそこに在り続ける真っ白い月を心の拠り所にしているのだろう。


(目に見えているのに決して手が届かない拠り所なんて、却って辛くなるだけだろうに。解かっていないのか・・・いや。きっと、解かっていてもソレに縋らざるを得ないんだろうな)
(その気持ちは・・・決して解からない訳ではないさ)


小さくつく息に紛れるように、口元に笑みが浮んだ。
自分がこんなにもお節介になったは、お前のせいだぞ。そう、楽しげに内心で毒づいて、男が寄りかかる木に歩み寄り、背を預けた。


「なあ・・・アイツは、決して誰よりも強かった訳ではないと思うんだ」
「・・・え、」
「ただ、他人より弱さを隠すのが上手かっただけだと、私はそう思う」
「・・・・・・」
「そして、最期までアイツが強く在れたのは・・・お前の存在が最後まで傍にあったからだと思うよ」


コツンと木に頭を当てて、見上げた月に目を細める。
涙も枯れ果て泣けなくなったこの男を照らす光は、まるでアイツのように優しかった。





****
短文・・・どころじゃ・・・(バタッ
信じられるか・・・こんな文に一週間かかってるんだぜ・・・orz
新しい仕事始めてから週1ペースに陥ってる・・・!もっと作文時間に費やしたいのに!
ただでさえ時間がなくなった上に中途半端に長くなるせいでペースがさらに落ちるという悪循環・・・こんなでも続けられる限り続けたいと思っているので、お暇な時にふらっと読みにきてやっていただければ嬉しいです・・・っ!
気持ちだけは睡眠時間未実装で作文してたいんだけど!最近朝も昼も夜も眠たい24時間眠たいそろそろお迎えくるんじゃないか。

21日目@スザルル

騎士×皇子





「スザク」
「はい、何でしょう――」


穏やかな午後の静寂を、バサバサという音が打ち破る。
リズミカルに整えていた手中の書類の束を机にばらまいて、


「飽きた」


麗しの皇子様はとびきりの笑顔で告げた。





「…………はい?」
「何間の抜けた声を出しているんだ、我が騎士スザク。主が飽きたと言ってるんだ、速やかにそれ相応の行動に移れ」
「それ相応、とは」
「何でも簡単に尋ねるな。少しは自分で考えたらどうなんだ」
「……はぁ」
「返事が違うぞ、我が騎士スザク」
「いっ、イエスユアハイネスッ!」


ビシッと敬礼をしながら、スザクは内心深い深いため息をついた。
ああ、今日もまた始まった、と。
毎日恒例の「皇子様のワガママタイム」が。


(昨日なんて突然「パンダが見たい」なんて言い出すから、ランスロットアルビオンで中華連邦まで飛んでいったし)


大体、18にもなる男子がパンダって。可愛いんだからもう!
パンダと対面した時のルルーシュの嬉しそうな顔を思い出し、緩みそうになる顔を慌てて引き締める。
さて、今日はどうやってこの可愛い皇子様のご機嫌を取ろうか。頭脳戦は苦手とするスザクだが、ことルルーシュに関して思案するのは全く苦になることはない。その意味に――彼が己の主を、敬愛の念以上に大切に想っているその正体に気付くのは、そう遠くない未来の話。



****
「日記のスザルル短文楽しみにしてます!」と拍手に嬉しすぎるコメント下さった方がいたので、今日はスザルルになりました!
コメント下さったお嬢様有難うございます!ちゃんとしたお返事はパソコンをつけられた日に改めてさせて下さいv


ピスメ、職場で読んだら泣いてしまってやばかったです…!涙誤魔化せてたか心配!
新章も楽しみにしてます*

ピスメ…!

ピースメイカー新刊が出てたァァァァ!!!
待ってたよ、ずっと待ってたよ黒乃先生…!
わぁい休憩時間に読もっと♪ヲタばれしないよう気をつけないと…!←
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