スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

ふたりの3









いや、待って






さすがに!




さすがに!!






鈍感な私でも気付いたぞ!







カカカーーっと

顔が熱くなるのを感じた





「ま、まってよ?いま、」



口に手を当てる




「ちゅ、しちゃった」



くすっと笑う七海



マテマテ待て待てやい!

言っとくけど







ファーストキスですから!!!!!










「今のって、どういう……??」



キスですか?



七海って私のこと好きなのか?!


え、と???









「好きなの。夜空のこと」




スルッと髪を触って妖艶に笑った





その笑顔にゾク、とした




すき?


友達じゃなくて?


異性?として???




ん?





私の頭はキャパオーバーである




ぐるぐると考え込んでいると






「ねぇ夜空は?好き?」






クルクルと私の髪の毛を遊びながら

七海は言った





「………ごめ、ん。その、友達として?」




爪先を見ながら答えた






「付き合いたいの」



ーービクッ



じっとこっちを見て言ったのがわかった




考えとくね、とか


そういう雰囲気ではなくて


今すぐ答えがいるようなそんな気がした





「ご、


「手も繋ぎたい。キスもしたいの。」





私の言葉を遮って、


欲しい言葉はそれじゃないよって


言われた感覚だった





「ーーっ」




トンッ


と、いつの間にか壁に背中がついた





パッと顔をあげると



きれいな顔の七海がじっと見つめていた






「夜空。」



「あっ、え?なに?」






そっと手を重ねられた


七海の手はひんやりと冷たかった





「パン、食べないの?」



「!?え、いや、食べるけど…」






このタイミングで???!?




食べれるわけないでしょ!

告白?されてるのにパン食べ続けるとか!!




「あーん」





そんなこと考えていると

七海がパンを口にもってきて


パクっと頬張った





????おいしいけど……




「持って?」




パンを差し出され

よく分からずそのまま持った





七海は空いた手を

私の服の中にいれた




冷た!



って





「なに、して?!?」




「いいから、食べて?お昼終わっちゃうよ?」






私は左手にパン


右手は七海の手が乗っていて


しかも乗っているというか押さえられてる





から、七海の手が止められなかった







「かわいい、ホントに」



ニコニコとしながら


キャミソールの下に手を這わせる





「っや、あ」




!?

やだ!




パンを持った手を七海の肩にグッと押した



でも

手は止まってくれない





「えっちい声、してる」





そう言われて顔が真っ赤になるのがわかる




やだ、もう


なに考えてるの?!?





「んっ、おっぱいさわら、ないでっ」




右手を離して

両手でいつの間にか服の中に入れられていた




「クスッ、たってる」



「〜っ、ちがっ」



びくっ




頭が真っ白になって



若干気持ちよくなってる自分が

恥ずかしかった









ポロポロと涙があふれてしまう




「や、七海、、やだよ」




涙にビックリして

七海も触るのをやめた





「…ごめんね、嫌よね」



裾で私の涙をぬぐった












頭がいっぱいいっぱいで


私は意識を離してしまった




















「夜空、ごめんなさい」




「でも好きなの、許して?」














その言葉は


ポツリと廊下に消えていった

















.



ふたりの2











「七海、あの……」







傘が落ちて私たち二人は濡れてゆく







ポタポタと髪に滴る雨水





「……ごめんね、落としちゃった」





何事もなかったかのように傘を拾う



チラリと七海の視線がかすめた



「また、明日。ね、」




風邪引かないでよね、と言って
帰ってしまった




ぼーっとしていたが

ハッとして家へと急いだ









パシャ………



パシャ……………








走って家に着いてすぐにお風呂にはいった







なんかさっき七海変だった。


なんだろう、この感じ






わかんないや











△▼△▼△▼△▼






今日は昨日と違い晴れている


よかった!




そう思いながら教室のドアを開ける



ガラッ

「おっはよー」





「ん、夜空おは〜」

「おはよう」




がたん



席に座ってなんとなく七海の席を見ると


もう来ていて


静かに本を読んでいた




私なら朝の読書の時間以外

読まないくらいなのにな〜




読んでると眠くなっちゃうんだよね




教科書を机の中に入れながら

今日の提出プリントが奥から出てきた






「・・・・。」



おっと、まじか


ないと思ってたけど
クッッシャクシャだなコイツ、、




今からならギリギリ間に合うかなぁ


七海に見してもらおっかな





ガタッ


席を立って七海の元へ近寄る




「ごめんね、本読んでる途中に」



ふと顔をあげて


「夜空、おはよ。どうしたの??」


とふわりと微笑んだ




「あの……今日提出のプリントが」



そう言って
くしゃくしゃのプリントを見せる




「ぷっ、なにこれ?笑」


呆れた顔で聞いてくる




「……今出てきたの、見せてくれない?」





察した七海さん

ファイルからプリントを出してくれた




「早くしなよ、先生きちゃう」




「あざす!!!神さま!!!!」



「バカね」


さかさか戻ってプリントを写す



キレイな字だなぁ……






ロングの黒髪でメガネをかけた

七海は穏やかな性格。


にこりと笑う顔がとてもかわいい




入学式からの友達なのだ







カリカリ…


バカな私が正解だらけだと


先生に疑われちゃうな



なんて思いながらスピーディーに済ませた





その提出プリントは
一時間目なのだ



間に合ってよかった





ガタッ!





「七海!ありがとう、助かった!」



プリントをビシッと渡した


「うん、間に合ってよかったね?」



「七海様のおかげでありんす」



さすさすとゴマをする仕草をした



「ホームルーム始まるから、戻らないとよ」



「ハッ!確かに」



ありがと、と手を合わせて


私は席に戻った




ふぃーなんとかなった!


七海はいつもどおりだったなぁ







あまり深く考えずに

ホームルームを過ごした










□■□■□■



昼だ!!!!ごはんだ!!!!!





「七海〜!ごはん!」



まだ教科書片付けをしている

机にあごをのせて急かす




「わかってるから、パン買いにいこ」



「うんっ(`・ω・´)」


今日は火曜日!

私の好きなチョコ入りパンが
売ってる日なのだ



急ぐ私は七海の手を引いて


ぐんぐん前に進む


チョコパン♪チョコパン♪





「食い意地がはってるわね」


「美味しいものにありつく気持ちだよ!」


「はいはい。」



定番のメロンパンが好きな七海は


大量にあるからと急ぎはしないのだ!




「よしゃ!買ってくる!」


意気込む私と


「私も〜」



目の前のいっぱいのメロンパンを
見て言う七海






「おばちゃんチョコパン下さい!」


「おばちゃんメロンパン1つ」





□■□■□■




「はぁ、、買えて幸せ」


屋上に移動して昨日の雨で

水浸しの屋上だったので
登った階段で食べている私たち



「よかったね」



もぐもぐとメロンパンを食べながら言う





「……あ、夜空。チョコついてる」


まじか

ゴシゴシと口をこすった



「とれた?」


「ん〜、まだ」


ゆっくりと手が伸びてきて

きゅ、と取ってくれた



ペロッとその手を舐めた




「おいしいね、チョコ」


「え、」


あまりにも自然にやるから

ビックリした



「どうしたの?固まって」



「い、いや!」


「そっか」





ちょっと口数が減った私に


「ごめんね、嫌だった?」




斜め下を向いて七海がポツリといった



「えっ、いやいやごめん!慣れてなかっただけ!」


慌てて首をブンブンとふる


じっとこっちを見て




「そうなんだ」




「う、うん、ごめんね?なんか」


テレテレとする私





「かわいい。」













ちゅ









ゆっくりと顔が近づいて、離れた








………いま、キス、した?








「な、七海?」




すがるような視線をむけてしまう









「やっぱり、唇も甘いのね」












そう言ってにこりと笑った


























.








前の記事へ 次の記事へ