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新連載用インスピレーション

愛も恋も、どちらも嘘に塗れている。

そのように曖昧なものは信じられない。良くてただの暇潰しなのだ。

与えてあげる、その場限りの幸福を。至上の酒の如く、甘美で芳醇な私の身体、どうぞ召し上がれ。

代わりにお前の命を頂戴。
断末魔の悲鳴に重なる嘲笑。
愉快で堪らない、私は誰かを犠牲にして生きている。命の証の、赤い水を垂れ流して、また屍が一つ、積み重なる。彼等の虚無な眼差しの中で、貴方と手を取り合って踊る様を、人はやはり、狂っていると表現するのだろうか。

ビジネスライクな関係に飽きたのはいつだったのか。
気まぐれに始めた互いへの干渉。

煩わしさに手放そうとすれど、気づいてしまった頃にはもう遅い。

依存が見え隠れし始めたことに戸惑いを覚えながらも、鷲掴みされたみたいにざわつく心臓が妙に愛おしい。

恍惚とさせて、そのまま棄てて。
願わくは、貴方にも同様の感覚を。



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舞姫終了したときに新しく始めたいと思っているフェイタン連載のインスピレーション。タイトルはお題配布サイトさまから全てお借りしようと思っています。

よろしければお付き合いくださると嬉しいです。

救いようが無かったのは、私

ただ、抱いて抱かれて、それだけ。

この行為に愛は存在するのだろうか。この事象に対する見解は、賛否両論、十人十色、つまり、人それぞれであるに違いない。

正しい物差しなど、存在する筈もない。目に見えないそれを枠に無理矢理嵌め込もうとしたところで、それは只の、愚行に過ぎない。

君はどう思考する?

当事者である、わたくしの意見を聞きたいと、誰かに尋ねられた時、わたくしは今まで生きてきた中で最も美しく笑ってやった。
何も言わずに笑ってやった。
それがわたくしの見解であり、答えであったからだ。愛の有無とか、道徳的だとかそうでないとか、そのようなものに、縛られる必要など、最初から有りはしないのだ。

愛が有ろうが無かろうが関係ない。只わたくしは、貴方と人並み以上の何かが欲しかっただけなのだ。



title by hakusei

雨と変人お嬢様※小ネタ小説

-小ネタ-

【雨と変人お嬢様】

雨降りの休日。

1週間頑張った自分へのご褒美にプリンなんかを買っちゃって、甘いひとときを過ごした後は、酷く退屈な時間がやってくる。

出かける予定はないけれど、一体わたくしは何して過ごせばよいのかしら。

暇になるとお腹ばっかりすいてしまって、ついついお菓子なんぞを食べてしまうの。それでいて、ちょっとお腹が膨れるとそれでまた浅く浅く眠ってしまう。

忙しいほうがよっぽど魅力的ですの。雨降りだろうとなんだろうと、予定さえあればわたくしは化粧をして、おめかしをして、外へゆくわ。コンビニエンス・ストアで買った、透明な安い傘を手にとって。

ならば雨は、できれば小雨霧雨がよひですわ。流石にバケツをひっくり返したような雨でしたら、わたくし、相手の御方に、けふの約束のお断りの電話を差し上げかねなくてよ。

音の悪いポンコツのパーソナル・コンピュータからは、わたくしのお気に入りのパンク・ロック・バンドの音楽がエンドレスで流れておりましてよ。女を見事にうたいあげた歌を聴きながら念入りにお化粧をしてゆきますの。

貴方を貴女を魅了してみせますわ。わたくしの眼から逃れられるなんてお思いにならないで。

雨の日は酷く退屈ですわ。けれどわたくし、そんなに快晴がすきなわけでもありませんのよ。あの青過ぎる空は眩し過ぎて苦手なの。我が儘女とあなたはわたくしをわらうでしょうか。

あら、結構毛だらけ猫灰だらけでしてよ。

わたくしをそんなふうに見る輩は、わたくしの魅力など知らぬまま生きてゆくがいいわ。

わたくしをそんなふうにしか思えない輩に、わたくしが本当のわたくしの魅力を教えて差し上げる義理などありはしませんもの。

おあいにくさまごきげんよう。
もうわたくしと会うこともない憐れで可哀相なあなた。

わたくし、高慢で傲慢で酷く我が儘な女なんですの。けれど芯は、極上ですのよ。わたくしのホントウを知ってしまったら、死ぬまでわたくしに囚われて逃げられない。

嗚呼、逃げるがいいわ。蔑むがいいわ。

わたくしに囚われてしまふ前に。



*Fin



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ただの日記の一部だったはずのものがここまで発展(苦笑
お嬢様言葉と昔的仮名遣いは書いてて楽しいです、ああ本が読みたい…

とわの日常-雨上がり篇-※小ネタ小説




雨降り日和がようやく終わりをみせた。
秋の長雨だったのかしら?
秋の割には残暑が厳しすぎるけれど。

久しぶりの晴れ間。

雨と雨の合間をぬいながら、服と身体が濡れることを気にして、自転車を飛ばして、本屋と古本屋の間を行き来する必要も、もうない。
雨粒に濡れることなく、どこへだって自転車で行ける。

私を夢の世界へ連れて行って!

雨に濡れたってお構いなし、それは夢が欲しいから。活字だらけの文学でも、キラキラした漫画でも、古びた年期もののそれでも、真新しいそれでもいい。

私を夢の世界へ連れて行って!

自転車飛ばして探し回った目当ての本は、うっとりする程の魅力を秘めたまま、大事に大事に鞄の中へとしまわれる。
今すぐにでも夢の中へとゆきたいけれど、そうすると私はその夢に隠された蜜を、食らいつくすまでは逃げられないからもう少しだけ待っていてよ。





夢に堕ちてくその前に
I have a thing which I must do within today!
鼻唄を歌いながら上機嫌で自転車を飛ばす。
向かう先での出来事を、根拠も意味も、何もなく、でもそれを妄想する、私は恋する乙女なの。

調べ物があった。
というか週末課題にレポートの作成があった。
インターネットが使えないという、現代の情報化社会に間違いなく取り残されているような家庭に身を置いているのでは、文献に頼る他ない。
ゼロからの出発。
終わらせなければ帰れない。
夜は夜で用事があるんだもの。

午後1時。
太陽は真上にある。

自転車をとばして図書館へ向かう。
まだ時間はある。
闇夜が訪れるまで粘ってみよう。
もしかしたら
そこにあなたが来るかもしれないから。それか、今現在、そこにいて、ただ動かないだけなのかもしれないけれど。
それでもいいさ。
貴方に会える予感がする、それだけで、ペダルをこぐ足はこんなにも軽く、こんなにも胸は高鳴るのだ。

来てよ。先輩。
あたしの前に姿みせて。
呆れた顔してあたしを見てよ。
それだけで、あたしはこの、雨上がり独特の、欝陶しい程の湿気すらも、好きになれる。





*Fin






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メルボで廃れかけてた小説パート2(笑
あまりにも短くて意味不明だったので、加筆修正してのアップです。神田要素が皆無なのでブログでの掲載になります。
何か、高2の自分が何を考えていたのかがわかりません(笑
でも、雨とか、まだ暑い夏が残る秋の始めだとか、真夏とか、今でもそうなんですけど、欝陶しい欝陶しいと、その時は思っていても、いざ湿気や蒸し暑さがなくなってしまうと、妙にその頃が恋しくなるんです。それで、妙に書きたくなるんです。それはこの頃も同じだったと思います。
だから、今後執筆予定の神田学パロシリーズ連載も、夏頃の季節設定が多いような気がしてます。
青春=夏なんです、イメージとして←
夏って暑さにうだっていたけど、でも青春だなーと思えるくらい熱中したものは、思い返せばどれも夏の出来事だという。

【とわの日常】※小ネタ小説






三階建ての校舎の三階の教室の、一番窓際の後ろから二番目の席。
つい最近の席替えで手に入れた特等席。



そこから
窓の外を眺めるのが好き。



だいぶ涼しくなってきたから、教室のクーラーを消して窓を開けてる。時々肌寒く感じる風が心地よい。





窓の外を眺める。
雨が降っていた。
普通の雨より細かいけれど、霧雨と呼ぶには大きな粒が、音も立てずに空から零れている。



しとしとしと



うん、そんな感じ。



窓の外を眺めてみると、三年生の教室が見える。
教室の中の様子までは、さすがによくみえないけれど。



数学の授業。
微分積分。
絶対値に放物線。
証明したのは
偶数関数と奇数関数の積分式。



先生の目を盗みながら、三年生の教室の辺りを見る。
ある女の先輩と先生が廊下の机と椅子に座って、何か話しをしている。
担任らしい先生の手にあるのは紙。
ああ、進路指導の二者面談だろうか?
授業中なのに大変だなぁ。
来年はあたしもあの立場になる。朝課外だけじゃ飽きたらずに夕課外まで始めさせられて、何かあれば面談の日々。
今は多少一喜一憂するだけの校外模試に、来年の今頃は神経を張り詰めて、神経が結果の良し悪しに支配され、蝕まれていくのだろう。
周りの頑張りが目に見え始めれば焦り、自分の校内順位は上がらなくなる。
心にゆとりを失ってしまうのだろう。



まだ一年ある。
あと一年しかない。



いま、この瞬間を闘っている三年生には悪いけど、あたしにはまだあんまり実感が湧かない。
でも最近、周りの空気が少しずつ、…少しずつだけど、変わり始めてきた。
どこかでそれに焦っているあたしがいる。



ねぇ、先輩、あなたは?



他の三年生のように焦ったりしてるんですか?
いつだってクールで
いつだって凜としてる
ポーカーフェイスのあなたでも、焦ることってあるのかしら?
一学年の差が、堪らなく憎い。
近くで見てみたい。
焦ってるあなたの顔が。
苛立ちに歪んだ顔が。
おかしいかしら?
おかしいのかもしれないわ。
でも、普段と少し違った表情を見てみたいって思うのは、きっと普通。



誰もが思ったことのある、ほんの少しのただの好奇心にすぎない。


会いたいなぁ。



あの長い黒髪が見たい。
貴方が見たい。
会いたい会いたい会いたい。
仏頂面でいいから
貴方に会いたい。
ねぇ、あたしを見て…。



しとしとしと



雨が止む気配はない。
数学の授業をしてる先生の声よりも、雨音の方があたしの鼓膜を震わせるのは何故だったのか。





*Fin





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携帯の未送信メルボに入っていた管理人が高2のときに書いた文章。
何だか感性ってやつはあまり成長しないもんなんだなっていうのを実感(笑
神田要素があまりないのでブログでの掲載です。
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