ここは、都内某所のスタジオ。
「お待たせ。」
「おう、早く来てくれてサンキュー。」
そう言って中に入るのは長野。
「てかさ、あんた退院して間もないんだから、あんまり無理するなよ。」
と奴は俺を心配する。
「そうしたいけどよ、今日は1年で1番大事な日だろうよ。祝わないでどうする?」
「そうだけどさぁ…。」
とふて腐れる。
そう…俺は最近、来年に向けてという感じで、今まで痛めてた膝の治療をしたばかりなのだ。
それで、年末には久々にトニセンでディナーショーをやるので、大丈夫なのかと心配してるのだ。
「あっ…長野、そろそろレンジの奴、出来上がるから取り出しておいて。」
「了解。」
そう言って取り出したのは、美味しく出来上がったグラタン。
「…いい匂い。」
「…つまみ食いすんなよ?これからみんなで食うんだから。」
「はいはい。」
そんな準備していると…。
「「こんちはー!」」
と入って来たのはメンバー。
「おっ…いい匂い。」
「うまそ〜!」
「これ…全部坂本君が作ったの?」
「おうよ。」
「みんな、テーブルに並べるから皿とか用意して。」
「「了解!」」
とグラタンは勿論、色々準備した料理がテーブルに置かれ、座席に座る。
「こうやって、6人で食べたの久々だね。」
「皆、個々の仕事で忙しかったからな。」
「んじゃ、乾杯しようか!」
「掛け声どうする?」
「ん〜。」
と井ノ原が悩んだ末…。
「場所が場所だから、前回と同じで!」
「それじゃ…へのつっぱりは〜?」
「「いらんですよ〜!!」」
と乾杯し、自分たちの記念日を祝うのでした…。
しばらくして…。
「「zzz。」」
「寝ちゃったな、カミセン。」
「こういう光景も、昔はよくあったね。」
「…だな。」
「てか、どうするよ?」
「まぁ…今日は、貸切だし、時間になったら起こすよ。」
「じゃあ…俺は帰るね。」
と井ノ原が帰ろうとするので…。
「あっ…そうだ、井ノ原!」
「ん?」
「これ、お前に渡そうと持って来たんだった。」
と彼に渡したのは、防寒グッズ。
「…何これ?」
「ほらっ、お前、昨日入所記念日だっただろ?だからその祝い。」
「よくそんなの覚えてたね。」
「まぁ…同い年に同期いたからな。」
「そうでした…すっかり忘れてました。ありがとね!」
と彼は帰り、俺達もカミセンを起こし、片付けして帰るのであった。