泣いて縋るだけなら、誰でも出来る。
ウチがウチとして出来る事やらな。
しんどいなら復縁止めとくかって言われて…確かにショックやったし、辛かった。
なんで、せっかくまた会えるようになるって思ってたのにって。
…けど、それが煌希の本心なわけ無いやんな。
離れてた間、
『俺には嫁と子供おるから。
嫁がもうおらんくなってたとしても、俺は一生アイツだけを想い続ける。』
なんて事言えるくらいやもん。
ウチ、めっちゃ愛されてるやん?
何を不安に思う事があるねん。
強くて折れへん心の持ち主やけど、耐えられるだけで辛いモンは辛い。
せやったら、嫁のウチが支えてあげな誰が支えるん?って話やし。
いっぱい傷付いても構わん、ウチが全部包み込んで癒したる。
昴ちゃんの愛、舐めたらあかんで?
…愛してる。
さーて、アレどないしようかなぁ。
こっちはこっちで片付けとかなな。
昴。
薫君、大丈夫かな…戻りかけてるって、どれくらいの感じなんだろう…。
ねぇ、薫君は悪くないよ。
人一倍傷付きやすくて、繊細な貴方だから。
全部全部、私が包み込んであげる。
独りじゃないよ。
生きてる資格なんてない、恋をする資格なんでない…なんて、言ってたよね。
でも、そんなの私が全部あげちゃうから。
資格なんて要らないけど、欲しいなら私があげる。
辛いよね、悲しいよね。
きっと、冷たい言葉も…言っちゃうんだと思う。
けど、私は…私は、絶対にいつでも薫君の味方だから。
大好きだよ。
傍で、支えてあげられなくてごめんなさい。
心配だな…。
辛くなったら、いつでも言っていいんだからね…?
愛してる…。
綾姫。
嫌、嫌です…っ!!
鏡夜さんが消えるなんて、考えたくもない…っ。
やっと、やっと会えたんです…これから、ゆっくり時間を過ごして行けると、思っていたのに…っ。
消える事だけは、嫌なんです…っ。
ごめんなさい、わたくしの我侭…なのかもしれません。
けれど、貴方を失うくらいなら…わたくしは…生きている意味なんて、ない…っ。
今度こそ、子供達と一緒に眠るか…わたくしだけでも、消えます…。
でもそんな事、したくないです…。
貴方と子供達と、いつまでも笑っていたい。
幸せに、過ごしたい。
こんなにありふれた幸せを、何故叶えられないんでしょう…。
お願いします、鏡夜さん…消える事だけは、止めて下さい…っ。
舞羅。
胸が痛い、ズキズキして…涙が止まらない…。
分かってる…澪の言葉じゃないって事…。
本心じゃないって事も…。
後で誰よりも傷付くのは…澪なの…。
早く元に戻してあげたい…いつもの、澄んだ可愛い声を聞きたい…。
なのに…私の言葉じゃ…届かない…っ。
こんなの、親友とか…言えるような立場じゃない…よね…。
ねぇ、大好き…大好きなの…澪…っ。
戻って来て…っ。
樹里。