紫音が、部屋にこもって…多分、独りで泣いとる。
ウチが行っても、雪那が行っても、メノウやにーちゃん(柊也)でも、あかんかった。
誰も入ってくんな、頼むから1人にしてくれ…やと。
1番聞いて欲しい相手は、煌希やろうけど…距離置きたい言われとるし、このまま1人で泣き続けるんやろうか。
…ウチの可愛い息子。
ウチが望んで出来てしもた子。
ウチが望まんかったら…傷付く事も、なかったんやろうか…。
存在しとる意味はあるんやよ。
ウチにとって、大切な存在や。
璃音や、依音にとっても、大切な家族で。
…ウチの言葉は、届かんのかなぁ…。
真由ちゃんは、悪くないねんで。
好きな人が出来てしもて、一生懸命考えた結果なんやろうから。
自分責めんといて欲しい…っちゅーんは、難しいんかなぁ…。
ごめんな…?
昴。
真由莉と、正式に別れた。
ガキなりに、好きやった。
『紫音ちゃん大好きなの。』
『紫音ちゃんカッコイイ。』
デートかて数回してて、キスも、した…。
奈央兄見とって、でも真由莉は俺の事好きやって言うてくれとったから……俺は大丈夫や…なんて、タカくくってた。
でも、本当に…好きな人が、出来た…らしい…。
これからも、真由莉が成長望むまで待って、一緒に成長して…そんで、いつかは…なんて、考えも…あって…っ。
失恋が、こんなに悲しいモンなんて…知りたなかった…っ。
苦しい、悲しい、男やのに…涙が止まらへん…っ。
真由莉、真由莉…っ。
……あぁ、俺って存在しとる意味あるんかな。
紫音。