人格である僕には、母親なんていない。
仕事も、夜の世界に戻るなら…融通がきくだろうし。
僕なら、憂を悲しませたりなんかしない。
僕を選んでくれるなら…養ってあげたい。
仕事も、頑張って僕がする。
憂に働けなんて言わない。
憂を誰よりも優先して、愛して、尽くすよ。
非現実的だって、憂に言われたけど…そんなの、知らない。
僕が憂を助けたいんだ。
早くても7月からになってしまうけど…それまで、この状況が続くようなら…憂を攫おう。
苦しんで、死ばかりを考えて、辛い毎日を過ごすよりはずっとマシな筈だから。
ねぇ、婚約者君。
どうして君は男としての体を持っていて、戸籍もあるのに…憂を追い詰める事しかしないんだよっ!!
僕がどれだけ欲して、手を伸ばしても…絶対に手に入れる事の出来ないモノを持っていながら、憂を傷付けるお前が心から憎い…ッ!!
…憂を此処まで追い詰めて、苦しめた君を僕は一生許さないから。
僕はただ、憂に笑って平和に暮らして欲しいだけなんだよ。
ねぇ、憂。
僕の手を、取って。
愛してる。
柊也。