スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

背中に背負ってる真っ赤なギター

公立高校は明日が卒業式なのね。
卒業がもう5年も前のことだなんて、本当に感慨深い。

それならひとつ、想い出でも語ろうかと思います。

高校生時代、私は毎日ギターを背負って通学していた。
そしてそのギターには不思議な物語がある。

16歳の夏、福岡の駅通路でふんふんと歌っていたら通りすがりのおじさま(競馬で10万勝ったらしい)に声をかけられ、近くの楽器屋で真っ赤なサンバーストのギターを買ってくださったのだ。

彼曰く、「歌には得物がいるだろ。買ってやるから弾きながら歌えよ姉ちゃん」。
ギターを背負わせてくれたおじさまはそのあとマックフルーリーをおごってくれて、気付いたときにはどこかに消えていた。
マックフルーリーは甘すぎて半分も飲まずに捨てた。


そんな妙な経緯で私のものとなったギターのケースを開けるのは朝でも休み時間でもましてや部活動でもなくて、授業が終わってすぐの電車に飛び乗り、一時間帰路を揺られて、更に少し脇道にそれた海岸に到着してからだった。

文章にするとややこしいが、実際は更に超ややこしい。


実を言うと私はその頃、学校が楽しくなかった。
越境通学のハードルを超えてまで入った遠方の学校なのに、ちっとも楽しくなかった。
そんなしけた学生生活に放課後の楽しみが一つ増えたのだから、当時の私は有頂天である。
ついでに言うと途中の買い食い(今川焼きがお気に入り)もやけに美味しく感じた。

海辺の砂浜から少し高くなっている、コンクリート打ちの段差に腰掛けて弾き語るのは素晴らしく気分の良いことだった。陳腐なことを言えば、歌が私を解放してくれたのだと思う。

潮風のからさと冷たさと海鳥の煩さ、薄闇の視界の悪さはギターを弾くのに「最悪」と言っていいほどだったけど、立つ瀬がない私に与えられた「逃げ場」は胸を締めつけるほどの幸福だった。
暮れる桃色の空に響く音と、冷えたカスタードクリーム入りの今川焼きは私の青春だったのだ。


卒業式の日、私には一緒に打ち上げに行く友達もアルバムに寄せ書きを書いてと頼みたい間柄の子もいなかったけど、それはそれで良かったのだと思う。

高校生活を連れ添ったギターは進学先の北海道まで持って行ったけど、大学で充分に青春を取り戻した気がするので別れを告げた。
もう名前もはっきりとは思い出せない間柄の、親交のない後輩の男の子にあげた。
あのギターは逃げ場のない人の側がよく似合うと思ったからだ。
続きを読む

痛みなんて全て消えればいい

彼らの逃げ場のない絶望を思うと、胸が痛くなる。
苦悩というのは他人と比較できるものではないのに、全く関係のない人間が自分のものさしで「そんな些細なこと」と彼らの痛みをあざ笑う。
身勝手だなあ、と思う。

本当にいじめの内容が些細かどうかなんて大した問題じゃあないのだ。
自分が味わったものでもない他人の苦しみを身勝手に「そんなこと」と切ってすてる、その想像力の欠如と無意識の悪意に心底ゾッとする。

私のことなんて何も知らないくせに。
歯を食いしばって、この言葉が言えない子がどれだけいるだろう。

親切ぶって事情を聞き出しておいて馬鹿にするくらいなら、無関心でいてくれた方がマシだ。

いじめは傍観しているのもいじめているのと一緒というけど、私はそうは思わない。
だって関係ないじゃない。
閉鎖的な環境に置かれている、十代そこそこの子供が、身一つで集団から、助けても利益のない人間を助けるだなんて。冷静に考えたらどんなにとんでもないことか理解できるだろうに。
だいたい一クラスが30人とちょっとだから、30対1。
この数字がわかりますか?
太平洋戦争の際の日米の兵力差と同程度ですよ。それに年端もいかぬ子供が立ち向かえないからといって加害者と同列?
馬鹿馬鹿しい。
何の力もないのに助けてくれようとする奴は「化物」みたいな精神力の持ち主なんだよ。

集団心理に侵されずに自らの意思で中立を保つのだって、立派な戦いだと思うのだけれどね。傍観者だって戦っている、と私は思う。

そしていじめっ子。
いじめられる方にも理由があるというけど、私はそれは大きな大間違いで「いじめる方にも何かしらの原因がある」だと思っている。
いじめっ子を擁護するわけではないし、どんな理由があろうと他人様に理不尽な精神的・肉体的暴力を加えた時点で同情の余地はないけれど。
それでも、やはり何かが欠けていなければ常軌を逸したいじめはできないのではないか。
家庭環境が劣悪なのかもしれないし、誰からも愛されない孤独から加虐行為に走っているのかもしれない。
両親から正しい人の心を教えてもらえなかったのかもしれないし、或いは生まれながらに精神的な障害を抱えているのかもしれない。
この世の大多数がいじめっ子をまともじゃない、と思う。
つまりいじめっ子はまともじゃないのだ。
彼らを蝕んでいるものは何だろうと考えるけど、やはり私にはわからない。


いじめられっ子の相談相手と傍観者といじめっ子、それぞれの立場を考えてみたけど全く気持ちがわからない。
これじゃあいじめられっ子の痛みなんて私には理解できないなあ、と思う。

私にわかるのは私の痛みだけだし、結局私が戦ってきたのは私の痛みとだけだったのだ。
続きを読む

この世を燃やしたって一番ダメな自分が残るぜ

ブログを始めたのだから、とりあえず自己紹介でも。

自己紹介バトン(女の子向け)


・名前(HN)
月日
・ブログタイトル
最後のひとつ前の想い出
・ブログタイトルの由来
エリック・サティの曲より
・年齢
23
・誕生日
2/2
・血液型
A型
・家族構成
秘密
・ペットの種類(色)
黒バラ、青バラ、黒ユリ
・ペットの名前
秘密
・趣味
読書、音楽
・特技
ロシア語、裁縫
・自慢
貴族の血筋です(時代錯誤)
・フェチ
肌、唇
・チャレンジしたいこと
ベリーダンスかフラメンコ
・休日の過ごし方
寝てるか園芸か飲み歩き
・悩み
ありすぎて逆に何もない

好きなもの
・色
白、紫、赤
・食べ物
桃、生レバー、きゅうり
・飲み物
ハーブティー
・お菓子
ユーハイムのお菓子全般
・教科
理系と文系と家庭科
・スポーツ
弓道
・場所
高くて見晴らしのいいところ(バカなので)
・キャラクター
パリストンとミッフィーと白雪姫
・アーティスト
国内ならPlastic Treeと東京事変、筋肉少女帯、児玉奈央
国外ならAlanis MorissetteとGjallarhorn
・アイドル
ももち
・モデル
ミランダ・カー
・芸人
特にいません
・俳優
堺雅人さん
・女優
アマンダ・サイフリッド
・作家
いすぎて困ります
・本
ありすぎて困ります
・漫画
H×Hとジョジョ(1〜7)、聖☆おにいさん、少女椿がとても好きです。
・ゲーム
東方project!自分ではできないので実況をよく見ています。
・雑誌
ナショナルジオグラフィック
・映画
ホラー映画全般
・ドラマ
ライアーゲーム大好きです
・アニメ
基本見ません
・オペラ
ランメルモールのルチア、カルメン
・バレエ
ボレロ
・劇(ミュージカル等)
イーゴリ公、十二の月
・季節
冬、初夏

苦手なもの
・色
蛍光色
・食べ物
特になし
・飲み物
コーヒー
・お菓子
ドーナツ
・教科
数学
・スポーツ
球技全般
・場所
動物園。くさい。
・季節
真夏

愛用
・ペンケース
おフランスのやつ
・ケータイ
iPhone5
・バッグ
安物
・サブバッグ
安物
・財布
安物
・ポーチ
マリークヮント
・香水
日替わりで
・音楽プレーヤー
ウォークマン
・ゲーム機
ゲームやらないです

ファッション
・参考にしている雑誌
ファッション雑誌読みません
・好きなブランド
ヴェールダンス、レトロガール
・着てみたいブランド
フォクシー
・ファッション系統
レトロガーリー?
・試してみたいファッション系統
コンサバ
・スカート派?パンツ派?
スカート派
・今期きてるアイテム
フェルト帽!
・好きな柄
チェック
・好きな要素
要素…?
・苦手な要素
・今の髪型
黒髪ロングぱっつん
・してみたい髪型
ばっさりショートボブ
・自分の容姿で変えたいところ
特になし

最近
・最近買ったファッション関連のもの
カーディガン
・最近買ったCD
荷物になるのでデータで落とします
・最近買った本
ラヴクラフト全集3
・最近買った漫画
聖☆おにいさん全巻
・最近聴いた曲
ツェッペリン
・最近読んだ本
井上靖の敦煌
・最近観た映画
エスター。見るの何回目?
・今欲しいもの
化粧水切れそうなので化粧水
・読んでみたい本
魔女への鉄槌(原書)
・読んでみたい漫画
ジョジョリオン
・観たい映画
謝罪の王様見てみたいです。
・最近あったラッキーな出来事
レストランで店長さんがサービスしてくれたこと
・最近あったブルーな出来事
ある意味毎日ブルー
・今一番楽しみなこと
貯金

お疲れ様でした☆


------------------
エムブロ!バトン倉庫
mblg.tv
------------------

黙って見つめた傍のグラス

お友達から真っ青な瓶のワインをいただきました。
神々の国、出雲の雪原に佇む島根ワイナリーにて醸造されているMARIEという銘柄です。

糖質を九割も削っているそうで、一般的なワインのつもりで一口いただくと、やはり特有の重みというか飲み応えがありません。甘さも果汁そのものかそれ以上にある、強烈な甘口。
しかし固定概念を捨てショットグラスで一気に呷ったら、それはそれは軽やかで香り高くて一瓶なんてあっという間に飲み干してしまいます。
美味しい、と思う。

ラベルを信用すれば12度あるはずなのですが、とてもそうとは感じられないほど飲みやすい。
ちょっとしたレディキラーです、うふふ。


筋金入りの赤ワイン派の私ですが、白もなかなか良いなあと考えが変わった日でした。

冷たい光が途切れて

私は遮光が欠かせない身体だ。
アルビノ御用達の日焼け止めを塗って毎日生きている。

学生のころ働いていたレストランによくいらっしゃっていたアルビノのおねえさんが、アネッサを塗っていた。
赤い血と白い肉が色のない皮膚でとじこめられていて、本当の意味で透き通った質感だった。例えるならば磨り硝子だろうか。
繊細な擦り硝子の頬をもつ彼女を守るのはただの液体。と、少々鍔が広いだけの帽子だった。
それを見ているから、アネッサの金ボトルには深い信頼感があるのだ。
アルビノの彼女を守ることができる盾が、ただの紫外線アレルギーである私を守れないはずがないのだから。

SPFが15程度で充分だという話もよく聞くけれど、SPFテストの厚さまで日焼け止めを塗り重ねることなど到底できない。
だからやはり高SPFのものを使うしかない。
高SPFは肌が荒れる、と仰る方はきっと紫外線に耐性のある、しなやかな強さをもつ肌なのだと思う。
生皮を剥がしたような痛みをもたらす太陽光の凶暴さよりも、サンスクリーンの軋みや乾燥に泣きたかった。
そんな身体に生まれてきたかったと思う。

しかし私はこの身体で生きるしかないので、真冬の今日も金色の瓶を振るのである。
前の記事へ 次の記事へ