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ナギイチ7

山田と海に来た。
やっぱり海といったら水着よな!
「山田、ついたで」
「...ふぇ?......あ、おはよう」
「寝てたんかい、自転車やのによう寝てたなぁ」
「やってーーーー」
「はいはい。海いくで」


「みんなかわええなぁ」
「さやか」
「や、なんでもない」
こええ!!!山田こええ!!!!

「水着もってきた?」
「...一応」
「うちも着るから着てや!」
「さやかも着るなら着る」

「着てきたで」
山田ぁその水着はアウトやろ....

「山田がやっぱりこの浜で一番かわいいわ」

私のヒーロー 1

うちは昔からいじめられとった。
原因はこの変な声。
うちだって嫌やねん。
初めは陰口だけやった。
(ねぇ、菜々ちゃんってなんか声変じゃない?)
(声おっきいわ、聞こえちゃうで)

だけど次第に
「あれ....うちの靴がない...」
(ははっ、困ってるw)

「なんやこれ...」
自分のノートに悪口が書かれていたり。

少しずつだけど、いじめがひどくなってきてん。

ーーーーーーーーーーーーーーーーやけど、幼なじみのさやかだけは違ってん。

うちがいじめられてる時、いつも何も言ってないのに助けてくれんねん。やけど、さやかに頼ってばっかなんも嫌やし、今日からは何があっても1人でいじめて来る子たちに対応するって決めてん。

やっとのことで放課後になって、バイトに行くために急いで荷物を準備する。

「よし、準備終わったしバイト行こっと」

「なぁなぁ山田さん」
はぁ。またこの人らか。

「なに?」
「ちょっと話があるんやけど。」
「ごめん、バイトあって急いでてん。」
「ちょっとくらいええやん」
「遅刻したら怒られんねん。店長怖いから。」
「....そんなん知らんわ。あんた、ちょっと調子乗りすぎちゃう?」
「なんでよ」
「うちらがいじめるとすぐ山本さんに助けてもらってるやん。」

あぁ、そうやった。さやかはこの学校で1番もてもてなんやっけ....

「幼なじみやし...」
「それが気に食わんねん。山本さんと話してるんはうちらの方が絶対多いのに、なんであんたばっかり助けられんねや。」

何この人....
「うちをいじめるのにさやかは関係あらへんやろ。」
「やからそれやねん!!!」

バンッ

「痛った....」
「うちらのほうが山本さんの事好きやねんか、やのになんであんたみたいな変な声のやつの方が位高いねん!!」

ドンッ
「そんなん....知らへんわ.....っ」
「うざいねんあんた!!」

痛いよ....さやか.....
やけどさやかは巻き込まれへん....

「何してんねん、あんたら。」

「山本さん....」
「さや..か...あんたは関係ない...ねん..」

「あほ。好きな人が殴られてるの見て普通におれるやつなんかいいひんやろ。」

さやかが......私の事が好き??

「そんなん..いうんも.私をたすける..ためやろ...」

「あんたのこと好きやなかったらここにいいひんって。」

さやか...

「山田のこと傷つけるやつは許さへんで。」
「.......っ!!!!」

ドタドタドタ

あ...いいひんくなった...

「さやか...ごめんなぁ....」
「あんたは大人しく寝ておき。」

「う...ん」

さやかに頭撫でられてたら眠くなってきた...

冷えたクリスマスには

もうすぐわたしの大好きなクリスマス!!!!
「さやか!もーすぐクリスマスやで!!!」
「まだあと3週間あんで」
「あと3週間やで!!」
「クリスマス寒いやん」

楽しみで楽しみでしょうがないのに、さやかはなんかつまんなそうやな...

「さやかは楽しみじゃないん?」
「楽しみやけどさ、山田いっつも露出多いから隠すのに必死やねんか。」
「うぅ....言わんといてや....」

確かに毎年クリスマスは浮かれちゃって露出しちゃってる感じがする.....けどちょっと狙ってん。

ーーーーーーーー去年のクリスマスーーーーーーーー
「さやかぁー遅れてごめんなぁー!」
「大丈夫やで....って山田露出多すぎや」
「ちょっと寒くて後悔してんねんて..」
「.....ほら、手。繋いどけばあったかいやろ」
「...うんっ!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ほらな、毎年ぶつぶつ言うけど手繋いであっためてくれんねん。
露出しとかんと、さやかやって絶対みてくれへんやん。
クリスマスやし、そのままお楽しみもするやろうし。さやかがしないわけあらへんねん。

「まぁ、また山田が寒い格好するならあっためてやらんこともないで?」


寒いクリスマスの日はさやかだけやなぁ。

悔しい幼なじみ

幼なじみの山本彩は、この学校で1番モテる。
家も近所だから彩が部活ない日は一緒に登下校する。
だけど最近、一緒に帰れない日が増えた。
それだけやのに。
一人で帰る30分は、さやかと帰る30分よりほんまに長く感じた。
「さやか、うちのこと嫌いになったんかな...」
もやもやするこの気持ちはなんだろう?



sayaka_side
最近山田と帰れてへん。
隣のクラスの渡辺ってやつが一緒にかえろって話しかけてくんねん。
ほんまは知らんやつやし山田と帰りたかってんけど、ここで断って気まずくなるのも嫌やから断れへんかってん。
山田怒ってるかな...


nana_side

その日もさやかに断られて1人で帰ってた。
そしたら見ちゃってん。
さやかと隣のクラスの渡辺さんが一緒に帰ってるのを。
付き合ってるんかな.....
はぁ。2人が帰ってるだけやのにすごいもやもやすんねん....なんやねんほんま...あーもう!!!


sayaka_side

渡辺と帰ってたら、山田が1人で歩いてた。
うちと渡辺が歩いてるん見て走ってどっか行きよった...
「なにしてんねん....」
「さやかちゃんどうしたん?」
山田、待っててや..
「急用思い出してん。ごめん、今日はもう帰るな?」
「うん!ばいばい、さやかちゃん!」

nana_side
やっぱりあの2人は付き合ってるんかな
なんでやろ、なんか泣けてきた
「うちもう1人なんかな....」
「山田!!」
....幻聴まで聞こえるようになったんか、うち...
「山田!!!」
....「へ?」
「山田、ごめんな、1人で帰らせて」
「あー...ええよ...渡辺さんと付き合ってるんやろ?彼女置いてきたらあかんやん」
「付き合ってないで」
「うそ...」
「うちが好きなのは....山田だけ....やで」
「わたし......?」
「ほんまは渡辺となんかじゃなくて、山田と帰りたかってん、けど渡辺に誘われて断れへんかってん。」
「私さやかと幼なじみやんか。生きも帰りも一緒に帰ってるやん、やけど1人で帰るようになってからさみしいねん...」
「これからは毎日一緒やで」
「ううっ..」
「泣くなや」
「だって...嬉しいねんもん....」
「山田、私と付き合ってくれますか?」
「もちろん....ですっ.....グスッ」
「あーもう...」
「さやかのばかっ....」
幼なじみやからずっと一緒に居れると思ってたけど、これからは恋人としてずっと一緒に居らせてもらうで、さやか
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