夢で会えたら2

先月、みゆのじいさんが亡くなった。
翌々週に、お互い共通の知人に会いに行く約束をしていたが、じいさんの家の片付け等色々あって、延期にしたいと言ってきた。
まぁ、みゆにしては早めに連絡してきたなと思いつつ、了解と返信して、12月の予定を聞いてきたので、特に予定ないから大丈夫と返信。
落ち着いたら、飯でも一緒しようと言っておいた。
それから待てども一ヶ月ほど連絡はなし。
今月、初旬頃にタイムラインをアップしたら、速攻いいねをしてきた。
折れたふりして、ライン送ったら返信があり、一人納会でもやろうかなと思ってると言ったら自分も行きたいと言い出した。

はあ？おまえ、何言ってんの？
一瞬そう思った。
連絡も何も無しで、こういうときだけ何ちゃっかり乗っかろうとしてんの？
怒りというか、呆れた感情しか湧かなかった。

結局、わたしが鬼の情けで日にちずらして飲み会をやることに。

大抵、みゆが張り切って来ようとする飲みは体調崩してキャンセルすることが多々あったので、当日は一切わたしから連絡はしなかった。
昼過ぎにみゆからラインがあり、何時に到着するのか聞いてきたが、現地集合でと伝え、わたしは宿へチェックインしてから現場へ向かった。

飲み会スタートして、最初はなんてことのない話から始まった。
このまま話をすることなく、みゆとフェードアウトすることも考えていたが、それは卑怯な気もしたので、｢おまえとは価値観が違いすぎる｣｢価値観違いすぎる者同士がつきあい続けたところで辛すぎるから、今日でおまえとのつきあいをやめたい｣とわたしから切り出した。
案の定、みゆは首を振った。

みゆ、わたしはな。
決して誘ってほしいからこんなこと言うてんのとちゃう。
わたしの思う友人像とおまえの思う友人像はかけ離れてるねん。
もう止めた方がええ。
ていうか、わたしはおまえとのつきあいをもう止めたいんや。
きっと、おまえ自身重荷に思うやろうし、わたしもこれからもずっと自分から言い出さなあかんのかと思たら正直しんどいし、辛いねん。
もうほんまに止めよう。

その後、色々話をしたらみゆが泣き出した。
泣いて、何も言えなくなっているみゆに、何も言えへんのやったら帰ってくれ、おまえの顔見たくないし声も聞きたくない。

トドメを刺したつもりだったけど、泣きながらずっと首を振り続ける彼女。

正直、うぜえなと思ったが、どうにかして帰らせようと思っていた。
途中、自分の旦那が書類を渡しに来ると言ったので、だったら一緒に帰ればええやん、車置かせてくれるし、帰ってくれと言ったら、旦那が来るのがそんなに気に入らないんですかと言うので、そうじゃない、おまえと過ごすこの空間が嫌なんや、そやから帰れ！もうほんまにおまえ辛気臭いし、つきあいすんのが嫌やと言うてるやろが、さっきから！と切って捨てた。
ほどなくして、彼女の旦那がやってきて、すみませんちょっと席はずしますけど、わたし帰りませんから！と言って中座。
五分もしないうちに戻って来た。
帰ればよかったのに、せっかくの飲み会やのに、ここまでボロボロに言われておもんないやろが、今からでも遅ないわ、帰れ！と言うも、わたし絶対帰りません！と言い返される。

カインさんは切りたいかもしれませんけど、わたしは切りたくないです。
楽しい思い出たくさん作ってくれて、たくさん助けていただいたから、離れたくないんです。
これからもずっと飲みに行ったり、ごはん食べに行ったりしたいんです。
わたし自身悪いところがたくさんあったのを気がつかせてもらったから、直していきたいんです。

あーあ。
何でわたし、いつもこういう子に好かれるんやろなあ。
そういえば、たぁも最初こんな感じやったな。

受け身で、自己主張がなかったから、一度すごい大喧嘩したんやったっけ。

でも、引っ越したらどうなるかなんてわからへんし、気がついたら疎遠になることだってあるかもしれん。

見透かされたのか、｢疎遠になんかさせませんから！｣と言われてしまった…。

長々書きましたが、結果わたしが折れました(>_<)
めっちゃアホやなあと思います、自分でも。

しゃあないなあ、もう、折れたるわ！と言ったら、泣きながらみゆが笑った。
わたし勝った！と言ったので、
みゆの大バカ、バカ大将め。
ああ、そうや、わたしはおまえが好きじゃ大好きじゃ！気がすんだか、クソガキがあ！と言ったらまた泣いた。

こんな小わっぱに負けるとは…。
情けない(T-T)