王となって国を背負い天意の元に生きるしか道がなくなった驍宗様に、琅燦は失望したのかもしれない。もちろんそれは驍宗様の責任ではない。選んだのは天。ならその天とやらは、王に比肩する能力を有した人物が玉座を奪った時、どれほど正当な王を、与えた国土を守るのか?天が手出しのしようがない状況をお膳立てしてみせた理由、そこまで簒奪に注力した動機は、驍宗様を奪われた、恨みの気持ちが原動だったのではないかという想像。