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『時計』

狂おしい気持ちのこの行方は分からず
果てしない夢への切符はまだ見つからない
秘めたる想いは報われる事は無い
高まる心音は速まるばかりで止まらない

時計の針が憎たらしいわ
だって貴方と共有する時間を
少しずつ削って
会えない時間も刻むのだもの

一秒 また一秒
愛しい貴方との時間
タブーな衝動が
視界を赤く染め上げた

遊園地のメリーゴーランド
みたいな 白馬で
私を連れ去ってよ

こみ上げる熱情 冷えていく温度が
描いていくのは悲しい涙の少女
産み落とした悪魔が瞳に映っている
それでも時計の針は静かに時を進む

『池袋北口』


ネオンの光に吸い込まれていく
それは確信に近付いて笑っている
空はやけによどんでいて
貴方の顔もろくに見えないの

夢中に手をひかれてたどり着いたのは
不安ばかりが飛び交う場所で
不意に口を塞がれても
貴方の顔は分からない

別の世界に引きずり込まれて
ずっとずっとナいていたの
募る気持ちは置き去りにして
悲しいメロディーを口ずさんだ

やがて嘘も真になっていく
震える身体をすくい上げて
悪魔のように笑った貴方
初めて貴方が見えた気がした

不安が耐えない私についた
貴方の嘘が錆び付いて
何よりも冷たい視線が痛くて
心臓が凍りついた気がした

『Suger』

手を振る音がする
夏が残る秋の日だった
君に伝える言葉と共に
雨が大地を叩きつける

柔らかい貴女は無機質で
現実は下を向いているまま
黒の行列が蟻のようで
白い貴女は角砂糖

笑えぬ冗談を言いながら
訳も無く歩き続けて
コーヒーに入れた角砂糖は
淡く溶けて消えた

『Voice』(過去)

明かりも灯さないまま
綴る記憶の扉
雑音の嵐に飲まれそうになって
怖くて強張る叫び声

全て私が生み出したもの
永遠に消えてはくれない
噎返る身体を起こし
赤く染まったハンカチを鞄に詰める

ほつれた糸のように
消えゆく人々を眺めていた
終わりを告げる針が近付くにつれ
早まる脈は止まってくれない

頭の中で流れる旋律に身を任せ
仮面を被る
汚らわしくも綺麗に
着飾った古びた嘘を胸に抱き

ノックの音が大きくなっていく
早まる心音がいまわしい
誰かの為の自分はとっくに買われて
心が磨り減った人の形をした
人形へと成り下がる
私は笑う仮面をつけて笑ってみた

誰もが幸せになる嘘などない
嘘をつくたび 身体が薄く消え空気になる
そんな人を見て人々は拍手をする
そんな人を見て私は嗚咽する

『Moon』(過去)

赤いカーテンが私の髪を撫でる
胸に抱いたこの気持ちは
消える事のないまま
深い灯となって今を照らす

人々が寝静まり静寂の中
私の心音は高まるばかりで
高らかに胸を踊らせている
嗚呼、何故なのかしら?

魔法のほうきで今すぐにでも
あなたに逢いに行きたいわ
この距離がもどかしすぎて
涙が出そうなの

闇の中で1人私はあなたを想い
抜け出せない迷路へと入り込む

三日月が何故三日月なのかわかる?
それは私が食べちゃったからよ
魔法のほうきで空を飛んでいたら
美味しそうな兎もいたから
ステーキにして食べちゃったわ
私がこの世から消えると同時に
兎は蘇り、私は消える
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