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変わり目。(ベルマモ/甘)



苦手な方はブラウザバッグ!


































「寒い。」

細い腕を擦りながらぼそりと呟いた言葉に僕はそちらに視線を向けた。すると彼はまた寒い、などと呟きを洩らす。

「寒い?何処が?」
「何、マーモンは寒くないわけ?」
「全然。」
「うししっさすが子供体温。」
「茶化すのはよしてよ。」
「ああっ寒い!なんでこんなに寒いんだよ!」
「そんなもの知るもんか、季節の変わり目だからじゃないの?」
「……ムカつく、俺王子なのに」
「まったく関係ないんじゃないかな。」
「…マーモン。」
「…何さいきなり。そんなに見つめても言ってくれなきゃ分から、むぎゃっ!」

それは本当に唐突だった、おかげで頭がついて行かずしばらく黙ってしまっていた。するとまたぎゅううっと力を入れられる。

「痛っ、痛い…痛いよベル…っ」
「んーマーモンあったけー♪」
「人の話聞きなよ!」

僕の話に耳も貸さず僕を抱き締めたままベルはぼすっとソファに座りそのまま寝転んだ。フードに顔を埋めてしまった彼は何も言わない、これは困った。

「ベル。」
「……。」
「ねぇ、ベルってば。」
「……。」
「…ハァ、分かったよ僕の負け。何がしたいのさ?」
「昼寝。」
「はいはい。」



変わり目。
(秋に入り始める頃、甘えを覚えた彼ほど厄介なものはない。)



カラカラ。(ザンスク/甘)



苦手な方はブラウザバック!


































熱い、喉が焼けるほど熱い。焼けているのではないかとそっとその喉に手を添えるが爛れている様子はない。声を出そうと口を開いてみるが掠れた呻きさえも出ない、これが渇きという奴かと自己解決し、誰かに水を求めようと辺りを見渡す。白、白、白。今自分が存在している空間を表すならばそれだった。何もない誰も居ない、自分には到底似合わない真っ白な空間が広がるだけ。唐突に全てが怖くなってぴくぴくと指先が痙攣する。その指をギュッと握って膝をついた、恐怖など昔に捨てた、自分に今あるのは怒りや憎しみだけだ、そう思えば思うほど痙攣は強くなる。


―恐怖、などと…!


苛立ちは段々増して行き全て咆哮として吐き出してやろうと天を仰いだ。…その時だった。


「…?……雨…?」


何もなかったはずの空間にぽつぽつと雨が降り出した。先程の喉の熱さはまるでこの雨に浄化された様に無くなり嘘の様にすんなりと声が出た。痙攣していた指先も不思議と大人しい、ただ呆然と、自分は膝をついていた。

「泣くなよ。」
「…!?」

振り返ってみると綺麗な銀髪の少年が立っていた。自分に負けないくらいの鋭い目はただ優しく自分を見つめる。

「お前が泣くと俺まで悲しい、だから泣くな。」
「…泣いてなんかいない、お前の目は節穴だ。」

―俺が泣いている様に見えているのは、
―今、此処に雨が降っているからだ。
―こんな暖かくて鬱陶しいものを
―涙と称して堪るか。

「……じゃあ、二度と、俺の前では泣くな。」
「俺は誰の前でも泣かない。」
「それで良い、それこそ俺の知っているお前だ。」
「お前は誰だ、俺はお前を知らない。」
「知らなくて良い、いずれは必ず知る。……忘れるな、俺はずっと居る。」


―お前の傍に。













「…何を考えてやがる。」
「あぁ?」
「さっきからずっと俺の髪を撫でっぱなしじゃねぇか気持ち悪ぃ」
「……夢を思い出していた。」
「夢だあ?」
「ああ、ガキの頃に見た夢だ……お前と同じ銀髪のガキが出てくるいけすかねぇ夢だがな。」



カラカラ。
(きっと何者にもなれない俺達に)
(渇きを払う一滴の水を。)



****----
47作目は久しぶりのザンスクです\(^o^)/別に茉に喧嘩を売ったわけではない、しかしエルはザンスクが好きなのだ!笑←←
だけど何故だろう、また意味分からん出来上がりにwでも愛は込めたはずである!←
これを見てくれた方はコメという名の感想をくださいな!\(^o^)/(笑)
それでは!

リセット。(ベルフラ/切)



苦手な方はブラウザバック!


































悲しい事なんて何もない、全てが元に戻るだけ。そう、歪んでいた時間軸が、ただ平常に、真っ直ぐになってしまうだけなんだ。

「終わっちゃいましたねー」
「うししっ当然、俺らヴァリアーが居るんだぜ?ボンゴレが堕ちるわけねぇじゃん。」

「そんな自信よく出ますよねー。寧ろセンパイじゃなくてボスが言うべ、げろっ」
「うるせーカエル、刺されてぇのか。」

「もう刺してるじゃないですかー理不尽ですー」
「ししっだって俺、王子だもん」

「…知ってますかセンパイ。」
「あぁ?」

「白蘭が倒された今、歪みに歪み切った軸が修正されて、未来は変わるそうですー。」
「…へぇ。」

「前任の霧の守護者さんも生き返るそうですよー。」
「うしし、またマーモンに会えるんだ?たんのしみー♪」

「……ミーとはお別れです。」
「!」

「ミーが霧の代理としてヴァリアーに入った事も、今までヴァリアーとして過ごして来た日々も、センパイと育んで来た愛も、全部全部消えて無くなってなかった事になります。」
「……。」

「あー、分かりにくかったですかー?つまり、今此処に存在しているミーは完全にセンパイ達の記憶から消えるんです。逆にミーも、貴方達との記憶は全て消えます……もう会う事だってないでしょうねー。」
「……。」

「…寂しいですか?」

悲しい事なんて何もない、全てが元に戻るだけ。

「…馬鹿じゃねぇの、寂しいわけねーじゃん。つーか、俺がお前を手放すと思ってんの?何処にも行かせるわけ、」
「深夜0時。」

「は?」
「あと一分で、未来は修正される…誰にも止められない。」

「何電波な事言ってんだよ、からかうのも大概に、」
「堕王子。」

「はぁ!?」
「堕王子、王子(仮)、王子、馬鹿王子、鬼畜王子、」


30


「ベルフェゴール先輩、ベル、ベル先輩、先輩、センパイ、センパイ…」


20


「センパイセンパイセンパイ、センパイ、せん、ぱい…」


10


飄々としていた表情がくしゃり、と歪み流れ出る涙を止める様に彼は手で顔を覆った。


悲しい事なんて何もない?そんなわけないじゃないか。


「忘れないでっ、ミーは…ミーは貴方を愛してました…!」


「!待っ…」
カチッ
















「…あ?」

昼よりも幾分冷えた夜中の風が、ざわざわと屋敷の前の雑木林を揺らす。バルコニーに立っていたのは彼一人、白い白い月に見下ろされていたのも彼一人だけだった。

「…俺、なんで此処に居るんだっけ?」

「…―!」



「…まぁ、いっか。」



リセット。
(You do not know me.)
(I do not know you, too.)

(We do not cross anymore.)



****----
44作目は切なめなベルフラでした!これは『毒舌ガエルの消失』をイメージして書いてみました\(^o^)/
あれはマジ神madだと思うんだ、なのにこの仕上がりはいエルは死ねば良いんですね分かりました(^q^)(^q^)←←
これを読んでくれた方は感想と言う名のコメをください!それでは\(^o^)/

儚く散った海神の記憶(白正/切)



苦手な方はブラウザバック!


































ねえ、正チャン知ってる?海って言うのはね、何処までも広く、そして何処までも深いんだ。それは慈愛とも取れるしはたまた非情とも取れる。時には優しく僕らを包んでくれるし時には厳しく罰を与える事もある……海と言うのは森羅万象、生きとし生けるものの母なのさ。

「……。」

マーレリングと言うのは、いわばその海を模した、あるいは海に匹敵する力を持った偉大な器なんだ…それを手にしている僕らは他とは逸しているし、ましてや大空のマーレリングを持っている僕はそれだけでもう神に近いと思うんだ

「…白蘭さん、」

喜びなよ正チャン、君は既に神に愛されているんだ。神だけじゃない、海にだって、どうしようもないくらい愛されてる。君は本当に幸せ者なんだよ。

「白蘭さん…」

ねえ、今日は一緒に寝ようか?白い白いベッドに埋もれて、一緒に朝を待とう?そして朝日が僕らを包んだ時、おはようのキスでもしようよ。ああもう、考えただけでも分かる、明日はきっと良い朝になるだろ、

「白蘭さん。」

「…!」

「もう、終わりです。」
「終わ、り…?」

「はい、もう終わりなんです。何もかも、全部終わり…だから、」
「正ちゃ、」


「さようなら、白蘭さん。」



儚く散った
海神の記憶

(貴方はもう、僕の知っている貴方じゃないから)
(此処でお別れです、でも忘れないで)
(それでも僕は、確かに貴方を、)



****----
43作目は切なめ白正です!…あれ、なんかわけの分からない仕上がりにwちょ、色んな意味で泣きそうなんだけどどうしようwwしかも病んでる感じを出したかったのに白蘭様がただの電波(^q^)(^q^)
うあああっ誰かエルに文才を!…って何回言ってんだエルw成長しろww
えっと、これを読んだ方は感想と言う名のコメをください><
それでは!\(^o^)/

Addio diletto(山本→獄ツナ/悲恋)



苦手な方はブラウザバック!



















何時かこうなる事ぐらい、分かっていたはずなんだ。

「10代目…」

あいつが誰を好きなのかも、誰を見ていたのかも、寧ろ誰かしか見ていなかったのも、全部ぜんぶ俺は知っていたはずなんだ。なのにこんな風に気を落とすなんて可笑しい、ましてや泣いてしまいそうになっているのも可笑しい。

「好きです10代目…」

「うん、俺も好きだよ獄寺くん」



「っ…!」

嗚呼、畜生。俺は何時からこんなにも弱くなったんだろうか。笑え笑えよ、頼むから笑ってくれよ。こんな泣きそうな面を見られたら優しいくせに不器用なあいつにいらない心配掛けちまうだろうが。頼むから…

「おいこら野球馬鹿!」

ほら、来ちまった。

「てめぇ、探したんだぞ!部活終わったんなら連絡ぐらい寄越せ!」

嘘吐き。

「……あぁ、わり。」

本当はツナに頼まれたんだろ?お前は、もっとツナと居たかったんだろ?痛いぐらい伝わる、お前の考えている事も想いも、全部俺にそっくりだから。

「?おい、どうかしたのか?なんかお前、ちょっと変だぞ?」

案の定と言うべきか、この男は少しばかりの心配を滲ませて俺の顔を覗き込んで来た。
ああ、なあ、知ってるか?その顔も気遣いの言葉も全部ぜんぶ俺の心を抉ってしまっている事に。
苦しいならばやめれば良かった、諦めれば良かった、不毛だと分かっていたのにこの想いを膨らます理由なんて何処にもなかったんだ
それでも捨てなかったのは、そんな不毛な恋に別れを告げなかったのはきっと、

「…なんでもねーよ。」

この生温い感覚がとてつもなく心地好かったからだ。


「んじゃ、帰るか!」

精一杯の笑みを繕ってこいつの手を引いた。



Addio diletto
(さようなら、愛しい人)

(なあ、この恋心も好きの言葉も全部捨てるから、)
(せめてその手に触れる事を、今は許してくれ。)



****----
42作目は山本が可哀想な山獄ツナです\(^o^)/久しぶりに小説を更新してみた何これひでえwww
こんな時だからとうpしてみたが……誰かエルに文才を(^q^)(^q^)
えっと、これを読んでくださった方はコメという名の感想をくださいませ!
ではっ><
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