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清しこの夜。(タカ綾/甘)



かなりギリギリだけどクリスマスだから書いてみた!今回は中途半端にゲロ甘です(^q^)苦手な方はブラウザバック!……間に合って良かった←←
































「うわあっ綺麗だねえ!」
「…そうですね。」
「このツリーって、日本一に選ばれたらしいよ!イルミネーションも凝ってるなあ、何時もは静かな町なのにクリスマスだけは気合いを入れるよねえ!」
「……。」

そう、今日はクリスマス。勇気を振り絞り日本一と謳われる地元のクリスマスツリーを見に行こうと誘ったものの、喜びはしゃいでいるのはどう見ても自分だけ、相手は何時ものテンションでただ自分の説明を聞き無表情でツリーを見上げていた。喜八郎の手を握るタカ丸の手が、嫌な汗で湿りそうである。

「…あの、喜八郎くん?」
「?なんですか、タカ丸さん。」
「もしかして怒ってる?こんな夜遅くに連れ出したから…」
「まさか。寧ろ親は仕事で家に居ないので、退屈せずに済んで感謝しています。」
「えっと、じゃあ楽しくない?」
「いいえ、全然。タカ丸さんとクリスマスを過ごせて嬉しいと思っていますよ。…ただ、」
「ただ?」

「クリスマスだからとこれみよがしにイチャつくリア充どもを釣ろうと躍起になって…失礼、気合いを入れてこの日だけしか使えない日本一を作り上げた町のものにどう反応して良いか分からなくなっただけです。」
「……あ、うん、そっか、うん…」

―取り敢えず僕と居るのが退屈なわけじゃないんだ…。

安心すべきなのだろうか、いや安心して良いんだ寧ろ!と自己完結しふう、と息をついたタカ丸を見て喜八郎はクスクスと笑みを浮かべる。

「?どうしたの?」
「いえ、やっぱりタカ丸さんは可愛い人だなと思って。」
「!えっ!?かっかか可愛くないよ全然!喜八郎くんの方が何倍も、」

「私が、貴方と居て退屈だなんて一度でも言いましたか?」

どきり、と心臓が高鳴る。まるで宝石の様なその目に見つめられ、呼吸まで一瞬忘れてしまったのではなかろうか。握った手に力を込められる、ぐいっと引っ張られ些か体制を崩した所に感じた頬への柔らかい感触。熱が急上昇していくのが、嫌というほど伝わった。

「ありがとうございます、こんな素敵な場所に連れて来てくれて」
「…思ってない、くせに…」
「さっきのはちょっぴり嘘です。一人で見ていたらあんな風に思っていましたけど、貴方と二人なら話は別です。」
「……もう、ズルいよ君は。」
「何時ものお返しでーす。」

照れた様にマフラーに口元を埋めるタカ丸に対して喜八郎はまたふわりとした笑みを浮かべた。その笑みは柔らかく、それでいて綺麗で。



清しこの夜。
(メリークリスマス、タカ丸さん)
(…うん、メリークリスマス。)



夜更かしノクターン(庄伊/甘)



いい夫婦の日だからやらかしてみた第六段!これで最後だよ!過ぎたとかもう見て見ぬフリだよね分かってる!←
一年代表は成長庄伊だお!\(^o^)/苦手な方はブラウザバック!


































































「…伊助?」

すっかり夜も更け、一本の蝋燭の灯りだけがこの部屋を照らす中、聞き慣れた恋人の声が静かに響く

「あっ庄ちゃん…ごめんね、起こしちゃったかな?」

向かっている机から目を背け後ろで布団からのそりと這い出している彼の方に振り返る。ううん、目が覚めただけだよ、なんて言う彼の優しさに申し訳なさしか感じない。

「自習?偉いね、伊助は。」
「はは、ありがとう。でも此処までしないと、六年は組の学級委員長様の同室者なんて務まらないだろ?」
「…同室者、って言い方はなんか嫌だな。」
「じゃあ、なんて呼べば良いの?」
「恋人。」
「即答で恥ずかしい単語を強要するな!」

寝惚けているのだろうか…いやただの通常運転である、どうして人を恥ずかしがらせる発言しか出来ないんだろうか。いちいち発作を起こしそうなくらいドキドキするこちらの身にもなって欲しい。

「つれないなあ。」
「いや、普通は恥ずかしいか、わっ!」

突然ぎゅう、と抱き締められた。首筋に顔を埋められ熱い彼の息が一層僕の熱を上げていく。

「し、庄左ヱ門…?」
「ねえ、伊助。」
「何?どうしたの?」
「口付けして良い?」
「はっ!?」
「駄目?」
「いや、だってなんでいきなり…っ!」
「じゃあ、布団の中で激しく愛を確かめ合う?」
「ちょっ…!?」
「どっちにする?僕はどっちでも良いけど、伊助に決めさせてあげるよ?」
「なっなっなっ…!」

これでもかと慌てふためく僕を見て悪戯に、且つ策士らしく不敵に彼は笑った。

「言っておくけど、逃げるなんて選択肢は端から存在していないから覚悟しておいてね?」



夜更かしノクターン
(こうやって静かな夜は更けてゆく。)

(さあ、どっちにする?)
(このっばっ、庄ちゃんの意地悪っ!)



怪我人シンフォニア(ろじさこ/甘)



いい夫婦の日だからやらかしてみた第五段!もうすぐ11月終わっちゃうね、でも気にしない!←
二年代表はろじさこだお!\(^o^)/苦手な方はブラウザバック!









































































「お前は本当にどうしようもないくらい真性の大馬鹿者だなばかろうじいっぺん氷の張った池に突き落としてやろうかそしたらちょっとは頭も冷えるだろわあ僕ってばなんて優しいんだろ涙しか出てこないだろ泣けよばかろうじ。」
「……人を貶しながらよく手が動くな、それは尊敬するよ。」
「嬉しくない。」
「…そうですか。」

薬草の匂いが消えない、これは恐らくこいつの腕に塗った傷薬のものだろう。せっかく今日は何もなく昼休みの役割を終えられると思ったのに黙って医務室の戸を開いて来たこいつ。目の前にドカッと座り何事かと思えば開口一番「富松の阿呆と喧嘩してきた、手当てしてくれ」である。またかと思うより先に今日こそこいつを潰してやろうかという思いが先走ったがなんとか堪え今に至る。ありったけの嫌味と罵声はご愛敬という事にしといて欲しいいやよくそれだけで済んでいる偉いぞ川西左近。

「……ほら、出来たぞ。」
「ん、ありがとな左近。」
「…さっさと教室行けよ、次も授業あるんだから。」
「お前もだろ。」
「僕はまだ片付けがあるんだ、良いから先行けって。」
「……。」
「…三郎次?」

黙り込んだ三郎次に対して若干焦りが生まれてしまう、さすがに言い過ぎてしまっただろうか?ああもうヤキモキしている自分も素直になれない自分も大嫌いだ!

「おい、何黙ってんだよさぶろ、じあっ!?」

いきなり腕を引かれそのままぎゅう、と抱き締められた。熱い、なんだこれ、なんでこいつこんなに熱いんだよ…!

「…こんなに冷えて、そんなに寒かったのか?此処。」

そう言われてなるほどとぼんやり納得する、そうか僕が冷たいから熱く感じるのか。…いやそんな問題じゃない!

「おまっいきなり何すんだよ!この変態!セクハラ野郎!」
「お前、さっき焦っただろ。」
「!!なっ…」
「そうだなあ、どうせ三郎次に嫌われたんじゃないかとかああ素直になれない自分なんて嫌いだとかなんとか思ってたんだろ。」
「そっそれは…っ」
「ほら、図星。お前ってほんと分かりやすいよな。」

冷えていると言われた体は一気に熱を帯びて来た、本当にもうこいつを穴に埋めてやりたい。

「っ…ばかろうじ…」
「そんな俺が好きなくせに。」
「……ああ、くそ。」

意地悪く笑むこいつを見て、やっぱり勝てやしないなと思ったのは死んでもこいつには言ってやらない。



怪我人シンフォニア
(重症なのは僕の心)

(いい加減離せよばかろうじ。)
(ばかろうじをやめたら離してやるよ意地張り左近。)



昼下がりワルツ(孫数/甘)



いい夫婦の日でやらかしてみた第四段!過ぎたとか知らない茉ん家の帰りとか知らないもうどうにでもなれ←←
三年代表は孫数だお!\(^o^)/苦手な方はブラウザバック!





























































「…どうしよう…。」

本日は晴天、珍しく陽気が暖かくお昼寝にはぴったりの午後である……なのに。

「おーい!誰か居ませんかー!おーい!」

僕はと言えば、せっかくの昼休みをこの冷たく暗い穴の中で過ごしている。なあに何時もの事さ、保健委員特有の不運が発動し四年い組の綾部喜八郎先輩の落とし穴に落ちてしまっただけ…あれ、自分で言ってて悲しくなってきた。

「おーい!誰か、」
「数馬?」

!あっあれは…

「孫兵!」

あれは正しく救世主…!

「良かったあ…孫兵が来てくれなかったらどうなってたか…」
「…また落ちたの、数馬。」
「またって言わないでよ!心細かったんだから!ねえ、頼むから僕を引き上げてくれない?」
「……。」
「?孫兵?早く僕を引き上げ、」

ズサササササッ!

「!うわあぁあっ!?」

…びっくりした、本当に心臓に悪い。というか孫兵が降りて来たおかげで土埃が舞って非常に煙たい

「けほっごほっ!ちょっ引き上げてって言ったのになんで降りて来たんだよ!」
「……。」
「ねえ、孫兵った、うえっ!」

ぎゅううううっ

痛い、痛いくらい抱き締められて昼に食べたA定食が出てきそうである。いや、汚いとかそんなんじゃなくて本当に。

「ちょっ孫兵、苦し…」
「やっと…」
「へ?」
「やっと二人きりになれたね、数馬。」

眩しいくらいの笑顔に不覚にもときめいてしまった、もう美形は卑怯だ。…じゃなくて!

「いや、どういう…」
「最近委員会で忙しかったし、僕が数馬を見つけても傍に藤内とか誰かしら居たし…こうやって二人きりになったのは久しぶりじゃないか。」

確かに、言われてみればそうかもしれない…って、流されるな数馬っ!此処で流されたら午後の授業に絶対出られない!

「…孫へ、」
「口付けしよう数馬。」
「はい!?いや、だから、」
「好き。」
「!なっ…」
「大好きだよ数馬、誰よりも愛してる。」
「っ…もう、孫兵の馬鹿!」

こうやって僕は、何時もと変わらずまた彼のペースに流されるのだ



昼下がりワルツ
(遠くで授業開始の鐘の音が響いた。)

(誰かが見つけてくれるまでいけないコトでもしようか?)
(結構です!)



寝坊助ロンド(タカ綾/甘)



いい夫婦の日だからやらかしてみた第三段!過ぎたとか知らないいい兄さんの日とか知らない!←
四年代表はタカ綾だお!\(^o^)/苦手な方はブラウザバック!




































「喜八郎くーん?喜八郎くん朝だよー起きてー」

―タカ丸さんが起こしてみてください!

先程年下の同級生に言われた言葉である。同室の彼が何度言っても起きないのだそうだ。

―…僕が起こしても起きないと思うけどなあ…

しかし友人の頼みだ、諦めるわけにはいかない。

「ほうら喜八郎くーん、早く起きないと授業遅れちゃうよお?」

すとん、と傍に座った途端ガバッと腰辺りに抱き付かれた。思わず声を上げてしまったが変わらず彼は擦り寄るばかり。

「…びっくりしたあ、いきなりは卑怯だよ?」
「ん…タカ丸さんが、起こしに来てくれたんですね…」
「滝くんに起きないって泣き付かれたからねえ…ほら、いい加減起きようよ。」
「……。」
「喜八郎くん?」

しばらく黙っていると小さな寝息が聞こえて来た、どうやらまた眠ってしまったらしい。…だけど。

「…これ、僕も動けないんじゃ…」

やられた。これが彼の計算の内だとしたら相当な小悪魔である、ああもう可愛い。

「仕方ないなあ…起きるまでこうしててあげる。」

優しく髪を撫でつけてやれば、なんだか彼が笑った様な気がした。



寝坊助ロンド
(どうせ何時でも、僕は君に甘い)

(んう…)
(もう…今日だけなんだからね?)



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