ふたりの出逢いはお酒が呑めるお店。
彼はオーナーで、彼女は新人のバイト。

ひとまわりも年の違う二人だったけど、とても優しくて少し甘えん坊な彼と実はわがままで少し間の抜けた彼女はすぐに意気投合。
職場恋愛禁止だったことが余計に二人を近づける要因となったのか、出逢って間もなく二人の交際がはじまった。

とはいえ。
二人の関係は二人だけの秘密。

退勤後は別々に数時間ほど時間を潰し、合流したら個室のある飲食店などに向かい、帰りも行きと同様別行動。

あからさまなデートなんて出来るわけがない。わかってる。でもさ、
ラブホから独りで帰ると超惨めな気持ちになるぞオイww

そんなこんなで彼女はバイトをやめ、彼との同棲をはじめた。

が、しかし。
歯車が狂ったのは、きっとこのあたり。

彼は学生である彼女を毎朝学校まで送り、そして毎夕学校まで迎えにきた。

傍から見れば優しい素敵な恋人。
彼女もそう思っていた。

けれど。
その送迎はつまり男女関係なく放課後に遊びに行ってはいけないことの暗示で。

「遊びたいなら俺が連れてってあげる」
「だから誰かと何処かに行かないで」

「寂しいなら俺に連絡して」
「だから俺以外と連絡取らないで」

「欲しいものなら何でも買ってあげる」
「だから働く必要ないでしょ」

「俺が帰るまでお留守番してて」
「だから家から出ちゃだめだよ?」


柔らかい物腰で束縛する彼、
自由が欲しくて言い付けを破る彼女。

その軟禁の果てにあったのは、
豹変した彼の暴言と暴力と暴行。

暴走しなければ彼は優しいひと。
彼女を痛め付けてしまっても、そのあとは必ずひたすら謝ってくれる。

私にも非があった、と泣きそうになりながら謝る彼を見て彼女は思う。

そう思うからこそ返答はお決まりで、
「もういいよ、だいじょうぶ」

けれど。
そんな関係が続くはずもなく。

とうとう耐えられなくなった彼女は彼の元から逃げ出し、しばらくの間は身を潜めて暮らすこととなった。

最初は鳴り止まなかった携帯。
着信拒否しなかったのは愛情か愛着か、はたまた恐怖だったのか。

彼からの連絡は徐々に減っていき、
ある日ぱたりと止まってしまった。

めでたく終わらないむかしばなし
これにて了。

とゆーわけで。
くすり大量摂取の所為か、悪夢を見て泣きながら起きたAkashiでした(^O^)/


 かわいいとこあるだろーぅ?ww