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戦いの彼方を

道を歩く男、飛田輝真。
齢は二十歳そこそこといったところか。
空手胴着など携えている。
どうも道場帰りの様子だ。
ここは本州北部のとある県、その県庁所在地である‥。
(すっかり遅くなった)
一人ごちる輝真、時刻は既に午後九時を過ぎている。
(明日もこれくらいになるだろうが‥)
街の明かりに照らされた道を歩きつつ、色々なことを考えている様子だ。
(大会は来月か)
そういえばそんな時期である、例年七月に行われる空手の地方大会が迫っていた。
(去年は二位だったから、今年こそは一位を‥)
なにやら悲願の様子だった。
二位すなわち準優勝でも、大変立派な結果に思えるが‥、どうも納得がいかないらしかった。
どうでもいいがこの男、飛田輝真‥身の丈は180センチ超、体重は90キログラム近くで、見事な闘志型の体躯をしている。更に空手胴着など携えているもので、かなり目立っていた。
現に行き交う人々に割と注目されている次第である。
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