悲しみの道化師は笑って僕に問う
「果たして君はこれを愛と呼ぶのか」と
口を閉ざす僕を見つめ
楽しそうなショーを演じている君を
カッターナイフで刺した

これはまるで仮想の世界の出来事で
僕など所詮一個人の愛されたがりだから
「好きだよ」と手首の傷に囁くの

道化師のような君の物語と
愛されたがりの僕の物語は
きっと一緒になる事は無い
君の言葉はまるで反響せずに
土葬されているのだから

愛されたがりの僕を君は「好きだよ」と
言ってくれたけれど
僕の何処を好きなのだろう、なんて
道化師の言葉に惑わされながら
ハートの大怪我を隠しながら僕も笑う
君とのショーを道化に演じる

暗闇に飲まれながら愛されたい
君の道化を暴いてやりたい
例えそれが、死を招いたとしても