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*

あのまま別れたなら
こんな辛い思いせずに
ふたり別々の場所で
幸せでいたことでしょう
でも離れて暮らすこと
あの頃のふたりにはできなかったね

ベンチに座り電車を待っていた
繋がれた手を離すタイミング逃して
いつまでも帰らなかった
あなたの胸に顔うずめたあの瞬間に
私もうきっとわかっていた

戻れない
戻りたいとも思わない
後悔などない
ただあなたの心
するり腕から離れた
それだけ

あのまま別れたなら
こんな辛い思いせずに
ふたり別々の場所で
幸せでいたことでしょう
でも離れて暮らすこと
あの頃のふたりにはできなかったね

*

あなたと居るとこんなにも苦しくて
何度抱き合っても虚しさしか残らないなら
もうやめましょう

もし他の誰かと結ばれる日が来るなら
私は何もかも投げ出して
あなたを想いましょう

あなたの匂いによく似た
苦い痛みが
どんな時にも私を包んで
何処へも行けずに
誰も愛せずに
あなたとの距離
ただ見つめ耐えている

激しい風にこんな暮らしは
吹き飛ばされてしまうべきで
それでも私あなたの影にしがみついて
もしも愛が穏やかな川の流れだったら
私達は早くから終わらすことが出来たはず
決意固めてまた揺らいでしまうなら
もうやめましょう

あなたの笑顔 たまの涙 くたびれた様子
寂しそうで 嬉しそうで 優しい瞳
私を包む腕 汗ばんだ柔肌 暖かい背中
僅かに戸惑った指先 息づかい
煙草 ブラック Yシャツ スニーカー

あなたの世界で生きた
私の世界になった
守り守られて さらってさらわれて

底抜けに明るい話 核心を避け
許せば夕立 放せば朝焼け 別れの歌

*

赤い実だけをついばむ
小鳥のようなキス

耳をくすぐる吐息がしだいに色を帯びる
愛は波のように増幅しては引いていく


囁き 「好きだわ」「愛しているよ」

吐息 タンタンタンと

喘ぎ 「もっと、もっと」


正しい順序を踏んで私達は愛を伝える

熱っぽい体の芯はおそろしく冷えていて
氷のような視線の先で
私達は終わりを悟る

愛の末に

*

やけに会いたいよ
長年培った語力を駆使して
誰彼も人は好き好きだろう
パブロフの犬 忠犬が僕に噛み付く

夜雨が君の姿を美しく濡らす
触れようか壊そうか
核心部分が現れない
密かに狙うその瞳を抉り出す

私ガラス玉
ヒビが入れば直ぐに
粉々になってしまう
割れないその内を
割れそうなこの頭を
どうにもできないで生きている

*

寂しい夜だけ連絡よこすのも
俺の背中に爪をたてる癖も
君の気まぐれは俺を傷付けた

晩酌に付き合ったくらいで
すぐに宝石ねだる高い女

テクニックの光る指先に金握らせて
君を手に入れた

昨日買ってきた金魚が
水槽の隅で浮いている
それを見て君は心中しようかと呟く

裁かれるのはどちらでもなく
ふたりの間の愛の形

腕に浮かぶ青い管が燃えてる
これが世間が不摂生だと笑う
清々僕らの愛の形

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