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【腐】運命という関係【一次創作】

「綾妃、何で泣いてるの?」

「泣いてなんかいない…」

綾妃の嘘つき。俺には見えるよ、綾妃の目から頬を伝って行く綺麗な水が。
でもそうやって強がっているのなら、その言葉の通りにしてあげるよ。綾妃は泣かない、幸せになるんだ。

「綾妃、俺が綾妃のことを幸せにするよ。…それが俺の運命(さだめ)なんだから」


覚醒した後から俺は尚のこと綾妃の側にいるようになった。綾妃の覚醒の時に、俺の解き放たれた力はまだ完全に馴染んだ感じはしてなかったけど、気にしすぎてもダメかなと思って、何ともない顔をしていた。

「任…」

「どうしたの、綾妃?」

綾妃は俺の方を見た。その顔はとっても綺麗だと思う。俺は綾妃が好きだとこの体に感じる。綾妃に笑いかけてみると、綾妃の眉間に皺が寄る。

「俺とお前はどんな関係なんだ?」

思わずふふっと声が出た。綾妃が困ったように俺を見ている。

「どんな関係って?どうしてそんなこと聞くの?」

「それは…ん、その、それが分かったら、俺自身のことも分かるかなって……思って……」

だんだん小さくなるその声を聞いてると、また笑い声が漏れる。それだけじゃなくて、綾妃に対する愛しさがまた俺の奥から巻き上がってくる。
そっと綾妃に近寄って耳元で囁く。

「俺と綾妃はね、運命の相手だよ。俺達は出会って一緒にいるって決まってるんだよ、綾妃」

ふざけてなんかない。これが真実であり揺るぎない現実なんだから。

「……じゃあ、さ」

綾妃が落ち着いた声で口を開く。綾妃は下を向いてて俺の方を見てはくれない。

「“運命”って何なんだ?」

何だろう、この感じ。綾妃が“運命”という単語を口にしただけで、俺の中からブワーっと何かがこみ上げてくる。それが俺にとって、面白くて嬉しくて、自然と笑えてくる。

「綾妃、“運命”はね、俺達の存在が決まった時から、つまりは生まれる前から決まってて、けっして変わらないことだよ」

綾妃の様子は変わらない。俺はそっと綾妃の頬へ手を伸ばした。指先が触れると少しだけ綾妃が顔を上げる。

「俺達はずっと一緒にいるんだよ。それは死ぬまで変わらないから、安心して、綾妃。綾妃を独りにしないよ」

綾妃のこの表情を俺はどう受け止めればいいんだろう?
いや、きっと簡単だね。俺は綾妃を愛して、運命を共にする相手なんだから。そういうように、この不安そうな表情さえも愛して共にいればいいだけの話なんだ。

「任、俺等は一体……」

「綾妃は自分が何者かが知りたいの?そんなこと知って何になるの?」

そう言うと更に切なそうに不安そうになる綺麗な顔。俺はそんな綾妃を抱きしめてふふっと声に出して笑う。

「今はただ“ここ”にいるだけでいいんだよ、綾妃。それだけで綾妃はいる意味になる。俺等の希望になる」

「希望……っ」

ごめんね、こんな抽象的なものでしか綾妃の正体を言えなくて。それが尚更綾妃を苦しめてるとも知ってて、俺は綾妃の背中を摩りながら笑うんだ。

「大丈夫、大丈夫だよ、綾妃。信じて、俺のこと信じてくれたらいいんだ、綾妃。俺は必ず綾妃のことを幸せにするから。それが運命だから。綾妃と俺は幸せになれるんだから」

綾妃の表情は見えなかった。いや、見ようとも思わなかった。大人しく小さくなってるこの希望を、俺は自分の体に収めてただ幸せな気持ちになっていた。

「俺とお前は“運命”……だから?」

綾妃は顔を俺の胸から離してこっちを見た。必死な声で俺に聞いてくるそれが、また俺の奥から何かを引き出してくる。

「そう。俺と綾妃は“運命”なんだから」

「“運命”……」

綾妃は呟くように何度かその言葉を繰り返した。それは自分に言い聞かせてたのかもしれない。俺はただ黙って綾妃を抱きしめていた。綾妃の呟く“運命”という言葉を聞いていた。それでいいんだ、それでいいんだよ、綾妃へ心の中で答えた。
ふと左胸に感じた。『分かったよ、俺はそれを信じるよ』と。それは少しだけど明るいものだった。俺は綾妃に向かって笑いかけた。綾妃もぎこちなく微笑を見せる。

「変わらないんだよな?」

「うん、絶対に。それが運命だから」

綾妃は頷いて俺の体へ自分の体を持ってくる。俺の首の下でもぞもぞと顔がいいポジションを探して動いている。可愛いなあ、そう思って俺は笑う。

綾妃をこんな気持ちに出来るのは俺だけだ。俺と綾妃は運命で定められているんだ。俺はずっと前から信じてたよ。そして綾妃に出会って、運命は本物だって感じたんだ。

さっきまでの不安な表情はもうない。綾妃は俺の胸の辺りで大人しく目を閉じている。ちょっと俺から見て左側、この辺りが落ち着いたっぽい。
ほらね、俺は綾妃のこと幸せに出来る。これが俺の運命の力、誰にも負けない力なんだ。

「綾妃のこと、俺は絶対に幸せにするよ。後悔なんてさせない。だから安心して?」

「ん……。任のこと、俺、信じてる…」

声からして眠いんだな、と判断して俺も体勢を楽にして目を閉じる。綾妃のことは離さない。この体温も俺の服を掴んでる感じも全部、俺だけのものなんだ。

「俺等は“運命”か…。ん、信じてる、任……」

それが俺と綾妃の必ず変わらない関係だよ、綾妃…。

おわり

運命共同体【一次創作】

覚醒してから落ち着かない日が続いていた。体のだるさは引いたけど、自分が何者なのかまだよく分かってなかった。それが胸の中で引っかかっていて気分はあまり良くなかった。

「大丈夫だよ、すぐに慣れるよ、綾妃」

任はそう言って笑っていたけど俺は何も答えられなかった。封印されていたはずの任の力も、俺の覚醒とともに解放されていて、時折普段とは違う姿を見るようになった。別にそれが何かあるわけじゃない。でもそういうのもあって、逆に人間であるスペクラの奴等を直視することが出来なくなっていた。それが尚更俺の気分を落としている気がする。

晩飯も食い終わってゆったりできる時間、最近では珍しく1人で俺は部屋にいた。1人でいると自分のことを考えてしまう。これからどうしたらいいのか分からない。字星や宇多や任は何かを悟っている感じがする。だけどそれを俺に言ってくれることはしない。『すぐに分かるよ』と笑うだけ。俺は不安で仕方ないっていうのに。
不意にドアが開いた。任だろうと思って見ると、入って来たのは任じゃなかった。似たような感じだからこそ尚更一瞬分からなかったのはある。入って来たのは任の兄の衛だった。

「よう」

俺も適当に返す。衛は俺の隣に来ると、自らを覚醒後の姿に変えた。茶色いドラゴンの羽がよく目立つ。そのまま俺の隣に座る。

「どうしたんだ…?」

俺が聞くと衛は小さく息を吐き、口を開く。

「俺の力はラードーンっていうドラゴンなんだ。黄金の林檎を守るのが使命だった。そして今はお前を守ることが俺の使命だ」

何と返せばいいのか分からずに黙っていると、衛はそのまま続ける。

「そして守るために俺は眠れねえんだよ畜生。かつても眠らずに守っていた名残だとは思うけども」

「えっ、そんなの……」

俺の言葉に衛は少し微笑を見せる。

「別にお前のせいでもねえよ。これが俺の畜生な運命(さだめ)だからな。覚悟は出来てた」

そう言えば、普段の時の衛の目の下には強烈なクマがあったなと思い出す。それはこの運命のせいなんだろうなと推測出来た。

「何でそんなこと言えるんだよ…?」

俺自身が自分の運命を受け入れられていない部分があるからこそ、素直な疑問が口に出る。衛は少し眉間に皺を寄せた。

「……何て言えばいいのか分かんねえよ畜生。ただ、任が運命を強く信じてるから、任はどんな運命でも受け入れるって言ってたから、俺もそう思えるだけだと思う」

「任が…」

確かに任と話してると、よく『運命』って言葉を聞く。俺は左胸の辺りの服を掴んだ。

「ただ、俺はお前を待ってた。お前が生まれる前からこの力を持って、お前を守るという運命を与えられたんだ。それを覚えていてほしいもんだな」

衛の言い方は俺を責めているわけではなさそうだった。本当に純粋に俺を待っていたような感じだから反応に困る。

「俺や字星達はお前をこの世界に、この時代に迎え入れるためにいたんだ。俺等はお前のためにあるんだ。お前がこうして世界を壊さずに覚醒したこと、俺は凄く嬉しく思ってる…畜生」

顔を背けた衛に更に反応が出来なくなる。俺の存在のために字星や宇多や任や秋雅や衛がいるとするならば、俺は―――

「お前は俺のために生きていいのか?それでお前はいいのか?」

衛は俺の方に向き直る。俺が今どんな表情してるのかわからない。衛は驚いてるように見えるから、俺はきっと表情がおかしいんだと思う。

「泣くのか、畜生」

泣きそうなのか、と衛の言葉で気付く。全然自分でも感覚が掴めない。衛が俺との距離を詰める。

「お前がいるからいいんだよ。お前は俺等の希望なんだ。だからお前に関することなら、どんな運命だって受け止められる」

「俺がお前等の希望…?」

衛が頷く。俺の中に何かが駆け巡る。

「そうだ、俺だけじゃねえ、字星や宇多や任にとってもお前は希望だ」

俺の中の不安が少し薄くなった気がした。俺はあいつ等の“希望”だから、覚醒を望まれてこうして共にいるんだと気付く。

「そうか…、ありがとう。少し気分が楽になった」

衛はもう一度頷いてリラックスした体勢になる。

「別に。俺はお前を守ることが使命だからな」

不意に衛が俺の体に凭れてきた。驚いて見ると衛は閉じそうな目をしている。

「少しだけ…眠らせてくれねえか?お前が許可してくれたら仮眠程度くらいには眠れると思う」

俺は表情を緩めた。これを認めないわけがなかった。

「ああ、休んだらいい…」

衛は俺の体に自分の体を預けてくる。衛の茶色い羽が俺の背中の後ろを通り包むようになる。

「畜生だけど許してくれ。お前の安全を感じてねえといけないんだ…」

そう言うと衛は微笑を俺に向け目を閉じた。そんな衛を見ていると俺の心が暖かく感じた。

それは、俺の生まれた意味が少し見えたから、
俺の存在意味を少し理解出来たから、
そして、俺を必要とする存在に対する感情ができたから。

たとえ俺が普通の人間じゃなくなったとしても、俺には運命を共に生きる存在がいる。
俺はこいつ等のためにあるんだ。俺はこいつ等の希望なんだ。

俺の髪が茶色の羽に掛かっていた。俺も目を閉じた。衛の羽が俺の体を支える。俺は自分の右手を見た。
俺の右手は白い手袋に包まれていた。

おわり

【私的めも】任くんと衛さんと伝説の生き物【確定したよ】

衛さん
ラードーン(ギリシャ神話のドラゴン)
元ネタは黄金の林檎を守っていた茶色いドラゴン。口から火を吐く。(Wikipediaより)
星座になったはずだが、何故か衛さんはラードーンの力を持っている。
衛さんは林檎の代わりに彼等のトップである綾妃を守る使命を持っている。
林檎を守っていた時代、常に眠らずにいたからか今回も眠らないというか眠れない。綾妃が許可してくれると、仮眠程度に少し眠ることができる。

任くん
レヴィアタン(旧約聖書に出てくる怪物)
元ネタは神様が作った海の生き物。最強の生物と言われている。どんな武器を跳ね返す鱗や鋭い歯を持ち、更には口から炎、鼻から煙を出す。しかも不死身。世界の終末には食べ物として召される。
また中世以降、悪魔として見られることもあり、悪魔祓いが通用しないとされている。水や海を司る悪魔で、且つ七つの大罪の『嫉妬』を司っている。
更には、ユダヤ教の伝説によるとアダムを女の姿で、イブを男の姿で誘惑した両性具有のドラゴンだと考えられている。(Wikipediaより。一部表記してない情報あり)
『トップである綾妃を守り、幸せにする』という使命にひたむきに当たり続ける。最も綾妃の側にいる存在となり、綾妃の最後の盾と言える存在。綾妃を傷つける者に対して容赦がない。
一度力を封印した時の桐笥との(あれやこれや)が余程嫌だったのか、それとも綾妃と桐笥の”相棒”関係が気に食わないのか、桐笥に対しての態度がややキツめ。
一度決めたら譲らない部分がある。たまに何かを隠してそうな暗さというか冷酷さを見せる。
因みに男女関係なくイケる感じそうである。


*******
因みに、レヴィアタンで記載しなかった大きい特長は、あまりにも危険すぎるため雄がいなくて雌のみってところかな…。これのせいで迷いまくってたんだけど、結局色々いいとこ取りしてレヴィアタンに落ち着きましたとさ。
ちょっと元ネタとは違う部分が任くんは多いけど、でもそれなりに汲み取ったはずである。
衛さんはドンピシャすぎてときめいててな…。ちょっくら、ラードーン衛さん×頂点の綾妃くんの小説書きたいくらいだしね!これは近々完成させたい…

(^ω^)

嫁キャラをひたすら紹介するバトン
絵師さんは是非絵付きで
足りなかったらコピペして下さい
例■名前:ドラえもん/♂
作品名:ドラえもん/呼び名:ドラちゃん
(物心付いた頃から大好き。青くて丸いフォルムが愛くるしい)




■名前:鉄角真/♂
作品名:イナズマイレブンGOギャラクシー/呼び名:てっかどちゃん
(紹介文)もう正義感溢れてるところとか背が小さいのにムキムキなところとか行動とか全部可愛いよ!今一番大好き

■名前:アリト/♂
作品名:遊戯王ZEXAL/呼び名:アリトちゃん
(紹介文)馬鹿っぽそうだけど真っ直ぐで熱くてやっぱり背が小さいのに筋肉あるのが可愛い。肌色も可愛い。てかめちゃくちゃ可愛い先週分見てないけどね!早くみたいよ、アリトちゃん!

■名前:昴/♂
作品名:聖闘士星矢Ω/呼び名:昴きゅん
(紹介文)小さくてみんなの弟分でとことん真っ直ぐででも謎秘めてる昴きゅんが可愛い!みんなに気にされてるところにめちゃくちゃ萌えます

■名前:関平/♂
作品名:真・三国無双シリーズ/呼び名:関平
(紹介文)真っ直ぐで父上尊敬してて真面目でわんこみたいで、それでもお兄ちゃんらしいところとか報われない所とか何だかそういうのも含めてめちゃくちゃ可愛いです!全力だ!

■名前:フェデリコ・カルーゾ/♂
作品名:ゴッドイーターバースト/呼び名:フェデリコ
(紹介文)何で2に出なかったんだようフェデリコおおおおおおお!僕、君の成長した姿見たくて!もうわんこみたいで真面目そうで不器用なそんなところがめちゃくちゃに好きなんだよおおおおお!何で2におらんのだようううううう!



お疲れ様でした!

***
悩んで悩んだ末にこの5人にしたよ。あと子津くんとか亮士くんとか石田ちゃんとかプラターヌ博士とかとかとか挙げたかったけど仕方ないね。今、熱い人たちを特に挙げてみた。正直、フェデリコは2が出たお陰でこうなってるわけで。本当に何でフェデリコおらんの……
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【イナギャラ】俺が居れば【替え歌】

俺が居れば(原曲:君が居れば) 歌:ダークサイド瞬木隼人

夕日の中響く笑い声や 雨に流れ消えたあの涙も
全ての気持ちが重なり大きな力になる
俺はどんな壁も越えられる
忘れないよ どんな時も俺がいつもチームを支えてる
何が起きても大丈夫さ 何とかなる
そんな気持ちになるだろ 俺が居れば

あの日の俺は隠していた 傷つくことから目を逸らして
いつも俺は作って上辺だけでやってきた
本当の俺自身さえも押しつけ
忘れないで どんな時も大事なものそれはいつも俺だから
何が起きても逃げ出さない 何とかなる
恐れることはないんだ 俺が居れば

1人じゃないどんな時も この俺に付いてこいよチームメイト
何が起きても大丈夫さ 何とかなる
前に進めるはずだよ 俺が居れば!
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