最近また
BLANKEY JET CITYをよく聴くようになってきた
ほんとうにすごいバンド。
最強の三人組。
MUSEも三人でライブに行くとそれぞれに圧倒されるんだけど、ブランキーはなんていうか、三者三様にバラバラでありながらひとつの生命体として機能している、そのことが奇跡に思えるほどの稀有な存在感を持っている。
三者三様にルックスもサウンドも違うのだが一様にみなかっこいい。もしも自分が男なら確実に憧れて真似をしていただろうかもしれない。
ギターボーカルのベンジー。本名、浅井健一さん。椎名林檎の歌詞に出てくる『あたしをグレッチで殴って』のひとはこのひとのことです。
声にかなりクセがあるので受け入れられない方には強い拒否反応がでますwwww
叫ぶときにざらつくとこや高めの変声期を迎えていない少年のような声とロードムービーを彷彿させる歌詞は独自の世界観を持って耳に入ってきます。
そこで語られる世界は時としてハッとするほどに純粋でそして残酷です。(あと、なんだこれwってなる歌詞もいっぱいあるのになぜかギャグに聞こえない不思議)
そして、だからこそ一種の儚さを持って聴く者の胸に迫ってくる。その歌詞を彩るこれまた彼でしか生み出せないギターメロディ。
ギターを趣味で弾いていた友人が「彼の作るフレーズラインは独特なので覚えるのが大変だがしかし覚えたらずっと忘れない」と言っていたのが印象に残っています。
ベースの照井利幸さん。渋い佇まいですが屋台骨でありつつグッとくるベースを弾いてます。
すごく職人的、なんだけどほかの二人に消えない個性的なフレーズをさらっと出してくる、そこにしびれる憧れるゥ!です。もうたまんない。
ベンジーが歌っているときはギターであまり強いメロディを出さないことが多いのですが、その間は照さんが前面に出なさすぎず、しかし耳に残るフレーズを弾いているから曲の盛り上がりを維持できているのです。すごい!!!
ドラマーの中村達也さん。ほんとうにこのひとのドラムは絶妙。一番好きなドラマーです。
躍動的で音が多いのですが聴いてて気持ちいい。もうむちゃくちゃすきですね。
なんでこんなにすきなのかわからないですが本当にすきです。ドラマーの技量とかまったくわからないのでそういうことは全然書けませんすみません。でも音圧もあるし音の数も多いので並みのボーカルでは完全に喰われてバンドとして成り立たないと思います。
ちなみにsuperflyのしほちゃんとコラボしたライブを見たことがあるのですがすごく良かった。でも一曲目から全力で歌っていたので(三曲ほどだったのだけれど最後のMCで息切れしてた)彼女くらいのレベルでも中村さん相手では気が抜けないのかな、というか中村さんが相手の全力を引きずり出してしまうドラマーなのかな、と思いました。
こんな個性強すぎワロタな三人がバンド組んだってのがほんとうにすごい。だからこそ長生きできなかったというのもすごくよくわかる。
ナイフエッジの上を渡り歩くようなものばかりだから。
そして少年はいつまでも少年のままではいられないから。
音源のなかで彼らは永遠になった。それでいい。
聴いてると『この音はここで鳴らないといけないし、このフレーズはここでしかありえない』っていうのがすごくてゾクゾクします。
『ここでこの音がほしいよな・・・キター!』じゃないのがポイントです。予測ができないのだけど、一音一音の必然性に一ミリの齟齬も無駄もない世界。
こんなバンドはもう絶対に出てこない。
三者三様にかっこいいバンドはたくさんいるだろう。でも、『ブランキーみたいに』かっこいいバンドは絶対に出てこない。なぜなら、ブランキーはときにはダサくてかっこ悪かった。ベンジーはかっこつけていたがそれがすべっているときもあった。けど、音はいつだって孤高でかっこよかった。
これを真似なんてできないだろう。そして彼らもまた自分の虚像を模すことなんてできない。
できた計算なんて、いつだってひとつもなかった。
だから彼らはかっこよくて、その座が空いてすでに15年が経ってもそこに座ることのできる奴らはいないのだ。
あーブランキー最高。