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失恋ショコラティエ

懐かしい味



ほろほろと抹茶の香り
まったり和んで





ああーーーっ!!

しょっぱなから大嫌い
言われてる薫子さん・・

てか

えれなさん
まさかっ?!

・・・

やっぱ妄想かいっっ


クローゼットの中で・・・

ちっちゃくなって
泣いてるえれなさん

「ちゃんと告白したよ」



「フラれた」



倉科さんに

「好きです」

ハッキリ言った!

「うれしいっすよ」


「俺、結婚してんすよね」


あ・・・

7年以上前じゃなきゃ
間に合わなかった


「でもよかったよ」


「今まではなんか
夢の中の人っていうか
どっか
ファンタジーだったから」


私の恋は終わったけど
リアルに倉科さんが
いい人ってわかって
ほんとよかった





ほんとにこれで終わり?

「だって
家庭のある人だよ」

「でもほらサエコさん
まだ子どもがいるわけじゃ
ないし」


そうかなぁ

サエコさんに
子どもができたら
俺あきらめんのかな?


っていうか俺
なんで
あきらめてないんだろう?


俺にとってサエコさんは
出逢った最初の瞬間から
妖精さんだ

今もずっと
妖精さんのまんまだ



サエコさんから
メール来てた!!
「ケーキばかり写して
自分の顔半分じゃん」

それは・・・


えれなさんに
シーツをかけながら
さっきの薫子さんの言葉


「爽太くんが選ぶのって
尻軽な雌犬女
ばっかだよね!!」


ミシッ!て揺れた気がした
たぶん気のせいだったと
思うけど


包帯姿のサエコさん

爽太くんからの
メール来ない・・・


朝食を作りながら2人
「爽太くんが
サエコさんにフラれたら
私がお嫁さんに
なってあげてもいいよ」

鏡に手を伸ばした
あの手は・・・


ごめんなさい


あの時のサエコさんが
浮かんだ


知らずに頬をつたう・・・


「えれなは
失恋したから」


わかったよ

なんで俺が
サエコさんを想うのを
やめなかったのか



怖かったんだ

サエコさんを想う自分と
さよならするのが

頭の中をいっぱいに
満たしていたものを壊して
空っぽになるのが
怖かったんだ


俺・・・
とっくに失恋してた

とっくの昔に失恋してたよ


サエコさんを想う自分に
手を伸ばす

それでも
離れられなかったんだ

自分が
自分から


あの雪の夜から
サエコさんは
ファンタジーで

でもそれが俺の全てで

ただその物語を
続けるために
恋をしていたんだ
ずっと一人で

それはただ


俺のために・・・



ショコラ・ヴィ
気まずそうな薫子さん

「昨日ごめんね」

「俺、
薫子さんが好きだからさ」

だから好きな人の口から
ああいう言葉
聞きたくなかったんだよね

思いきって・・・


「私も
爽太くん好きだから」


「よかった!
完全に嫌われたかと
思ったから」
「頼りにしてるんだ
これからもよろしくね」

やっぱり
気づいてくれない


六道さんからのメール

関谷くんのアドレス
教えてくれた

なにかすげー
誤解しとるようだがっ
六道さん


爽太くん
抜けたっていうか・・・


宣言


「俺、
失恋することにした」


ちゃんと失恋を認めて
現実に
足を踏み出さなきゃな

寂しさとか悔しさとか
受け止めることから
俺ずっと逃げてた

俺さほんとに
サエコさんが好きなんだ


「だから
ここで終わらせて
完成させる」


滅びの瞬間を
見届けるってことかな?

今度のバレンタイン
洗いざらいぶちまけて
それでちゃんとフラれて


「終わりにする」


昨日の祝賀会っ!
薫子さん結局行ったのか!
荒れてたんだなー

俺がハンパな
つき合いしてるから
えれなが悪く思われる

そういうことも含めて
ちゃんとするべき時が
来たのかな

サエコさんに
感じてたような気持ちと
全然違うんだけど


「えれなのことは
大事だって思う」


薫子さんが
気づかせてくれたんだ


ありがとう・・・


「行動していれば
えれなじゃなくて
薫子さんがその場所に
いたかもしれない」

「もしそうだとしても
私は何もしない」

時間を戻して
やり直せたとしても


「私は絶対に何もしない」


爽太くんからのメールに
喜ぶサエコさん

ちょっと距離のある
感謝の言葉・・・


お店大丈夫かなぁ

まつりちゃん

「別れた」

でも彼と別れたから
すぐオリヴィエとなんて
そんなのよくない

「気持ちが変われば
みんな次にいく
当たり前のことだし
何も悪くない
爽太だってそうでしょ?」

まつりちゃんも
次に進もうとしてる

YesかNoか・・・

よしっ決まり!


「まつりちゃん
あんまり深く考えずに
とりあえず
僕とつき合おう」


えれなさんの
ジョギングのピッチ
速いっ

モデルとして向いていても
女として男の人に
愛されるかどうかは別

私はそういうとこ
もっとがんばらなきゃ
ダメなんだ

「だから・・・走る!」



終わりが近づいてる


サエコさんへの
最後のプレゼントは
思いっきり
スペシャルなものにするよ

7年前のバレンタインより
何十倍も張りきった
ショコラを作ろう

今こうしてここにいる
あなたを好きな自分とも

「手を振って
さよならするよ」


まつりちゃん

お友だちから聞く
彼氏のお話
自分のこと・・・

「ねぇオリヴィエ
こないだの、あの
ちゃんと
言わなかったけど」


私、つきあう


「オリヴィエと
つきあうよ」



サエコさん復活?
帽子をかぶって用意してる

どんどん
アイデアの浮かぶ爽太くん
まずはサエコさんへの
告白用に

「バレンタイン商戦で
忙しい時に
そんな余裕
ないと思うけど?」

「余裕があっても
何もしない人は
何もしないし
余裕が無くたって
やる気があれば
結構できるもんでしょ?」

バレンタインって
いったって
世の中の人みんなが
そうそう上手くいってる
わけじゃない

好きな人がいても
想いが届かなくて
どっか寂しい

「こういう気持ちも
サエコさんが
俺にくれたものだからさ」


バレンタインのBOX
薫子さんの意見は?
最近アイデア
出してくれないねって

「ダメだよ
自分出さなきゃ!
もっとアピールしてよ」

シルバーのBOXに・・・


「赤!」


冷たい顔して
突っ立ってるけどほんと
ほんとは
抱きついちゃいたいのに
とか

他の人を押しのけて
自分がそこに
しがみついちゃいたいのに
とか

そんなイメージ


せつないね・・・


「ツンデレだね」
「うるせぇ」(笑)




「こんにちは」


サエコさんだ・・・!

バースデーケーキ
予約した時以来!
久しぶりだね

帽子

「似合ってるよ
かわいい」

うれしそうな会話

「今日ねっ
これ買いに来たの
パン・デピス
これすっごいおいしい!」

「このオレンジプラリネ
このオレンジピールと
アーモンドの食感が
たまらないぐらい
おいしい」


サエコさんのために
作ったショコラを
サエコさんが
口にしてくれる

それは
当たり前のことじゃなくて
とても幸せなことなんだ

この幸せと引き換えに
俺は他の可能性を
失っていたのかも
しれないね

それでも後悔してないよ


「いっぱい買ってくれて
ありがとう」

「これからも
いっぱい買うよ!」


俺はこの夢が
あと何回叶うか
数え続けるんだ

数え終わる時が来る
その日までーーー



もう駆け引きとか
やめたんだ
悔いのないよう素直に

思いついた
あったまりそうな
ショコラ

「サエコさんへの恋が
終わるのに
どうしてこんなに
アイデアが
出てくるんだろう?」


パックリ開いた傷口から
ひらめきが
あふれ出すみたいだ

滲みないわけじゃない
でもそれ以上にうれしい

何かを生み出せる力が
湧くことがうれしい

クリエイティブな細胞が
騒ぎ出すのも
新しい作品が
出来上がる姿を
思い浮かべるのが心地好い

だって俺は
とっくに
ショコラの海の生き物で

もう
俺自身の力で泳いでいける

誰がいても
いなくなっても
俺は


「ショコラティエなんだ」



関谷くんにメールを打つ
薫子さん

やっぱり
爽太くんのお話だ

「くだらない話で
すいません」

六道さんが
またすげー
勘違いしてるんスがっ


えれなさん
ついネガティブに
なってしまう


繋いだ手


「セフレとかそういうの
もう終わりにしない?」

サエコさんに
告白すると決めた

「じゃあ
もう私とは・・・」

離れようとした手を
にぎりしめる

「ちゃんと口にして
ちゃんとフラれて
終わりにしようって
決めたんだ」

だから

そういうのが片付いたら
えれなとのこと
ちゃんとしたいと
思ってて


「どっちの意味だろう?」

今は言えないけど
でも・・・

「きちんと
けじめつけるから
そしたら
えれなもちゃんと
考えてくれるかな?
俺とのこと」


「どうしよう?
今すぐ
抱きついちゃいたいよ」


(「夢の〜中で〜
いつも萌えっ)


「告白がんばってね!」

じゃあね



最高に
ストレートな告白をしよう


苦くて痛々しい


一生忘れられない
バレンタインにするんだ


次回!


オリヴィエくんなぐった
爽太くん
無事失恋できるのかな?

ノベライズ本
プレゼントあるよー
表紙がこの背景
そっくりだ!(笑)
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