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ムクムックムックー♪

タイトルの妙なテンションは気にせずに。

骸の誕生日には私生活が忙しくて参上出来なかったので、ちょっと没ネタを。


晴れ渡る空シリーズの未来編にて。

骸が可哀想なことになってますので注意。
管理人、骸大好きですと先に言っておきます。




「誕生日、」


「おめでとう」(超棒読み)


「……はい?」


ボンゴレの屋敷にて偶然会ったヒロと恭弥に言われ、骸は目を瞬かせた。
此処には今、自分と彼等しかいないため自分に言われたのだろうが…


「何ですか、そのあからさまに心がこもってない祝いの言葉は。むしろ、ムカッと来るんですが」


「はっ…それは良かったよ」


「いや、こんな所で険悪ムードになるなよ。
で、プレゼントは何が良い?」


「いや、貴女も変わりありませんからね?何ですか、その『ずっと考えてたんだけど何が良いか分からなくって!何が良い?(はーと)』と言うよりも、『考えるの面倒だから本人に聞こう…』と今日の数分しか考えてなさそうな催促の言葉は」


「惜しい、考えたのは数秒」


「くっ!僕の読みが外れたと言うのか…!
って、違いますよ!!!」


何だこれ、仮にも(いや、仮でもなく本当に)自分の誕生日なのに虐められている気がするんですけど!むしろ僕は虐める側なのに!
そんな心の葛藤を気にした様子もなく、ヒロ達は再び何が良いかと聞き始め骸は息を吐いた。


「明日は槍でも降るんですかね?君達が僕に誕生日プレゼントをあげようとするなんて…」


「いや、綱吉とリボーンがさ…」


「祝えって煩いんだよね」


「……あぁ、まぁ、そうでしょうね」


でなければ、ヒロは兎も角、自分に会うのも嫌悪する恭弥が自分から会うはずがない。


「ふむ……僕の欲しいもの、ですか…」


「あ、10万円以内でね」


「本気で心込める気が皆無な発言ですね」


だが、そう言われると欲しいものなんて急には浮かばないものだ。
最近の自分を思い返しても何か物がなくて困っている事もなかったし……

あぁ、一つだけ。

困る、と言うより羨ましいと思うものがあった。


「雲雀君、僕は君が羨ましいと常々思っているんですよ」


「は?」


「自覚皆無でしょうけど熟練夫婦の様に互いに分かり会ったやり取りをしてくれちゃったりとか新婚夫婦の様に微笑ましいやらラブラブなやり取りやら、そうかと思ったら無駄に恋人成り立ての様なヒロ君の純情な反応が……何て萌える恋人なんでしょうと!!!」


「死ね。人の恋人を変な目で見るな、変態」


「そんな訳で僕が愛せる様な人が欲しいです!!」




「あ、草壁?パイナップル大量に買って来て─、形良いのね」


「10万円以内だよ」





「ちょ!何故パイナップルなんですか、何故!!」


恭弥の文句をものともせずに要望を言った骸だったが、ヒロが電話をかけ始めた内容に骸が素早くツッコミを入れた。


「パイナップル買ってあげるから、それから相手を選びなよ」


「形良いの買わせるからさ─」


「何言ってるんですか、人間ですよ!人間の女の子!」


「「え、そうなの?」」


「ちょ、どうしてそんな不思議そうな顔してるんですか!雲雀君はツッコミを入れる性格とは程遠いからどちらかと言えばボケでしょうけど、ヒロ君はツッコミ側でしょう!?何ボケてるんですか!!」


恭弥と共にキョトンとしていたヒロだったが、骸の言葉にフッと笑って遠い目をした。


「この10年で学んだんだよ…ツッコミ側程、疲れるものはないって。だから綱吉も悟って黒気味になってるし、10年前とは違って獄寺が常識人みたいにツッコミ側になってんじゃん」


「綱吉君が黒気味になってきたのは、そんな理由が…!?」


大丈夫、存在はボケだから、君。
とフォローになってないフォローをしてから、疲れ気味な骸を残して二人は踵を返した。


「そう言う訳で、パイナップル10万円分送るから」


「じぁあね」


「…もういっそ、何もしないで下さいよ……」


ガクッ、と年に一度の自分の誕生日に骸は疲れ果てた様に肩を落とした。





──────
何気に10年後辺りは仲が良かったり良くなかったり。
本当は恭弥の時の使い回しで誕生日の歌をヒバードに歌わせおうかと思ったんですが(『〜ディアきょー………むっくろ〜♪』「ちょ、今、きょーやって言いそうになってませんでした!?」「気のせい気のせい」)永遠と続きそうなので却下。
没ネタ故、最後にしまりがないのは勘弁です。
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