きれいな黒雨

2月3日、節分。
良兄がいきなり僕の部屋に来て玄関へ引っ張り出したのはついさっきのこと。
だいたい先が見える僕の横で、喜々とした様子で落花生の袋をにぎりしめる良兄に若干ため息。


「いいか利守、鬼が来たら力いっぱい投げ付けろ」

「(鬼、って……良兄)」


そのうち戸口に近づく足音が聞こえて、良兄はすでに迎撃体制。これって豆まき？ちがうよね？ナニコレ痴話喧嘩？いやむしろじゃれてんの？なんなの！



「ただいm ったいいたいいたいいたい！！」

「邪気退散！悪霊退散！鬼は外！！！！」

「バカ、良守！いっ、たいって、やめろ！！」

「やなこった！鬼は外！！」

「俺はおまえの福だろ！！！」

「んなわけあるか！変態退散！変態退散！」



え…うんやっぱそうだよね二人で盛り上がってなにこいつら。なにこの兄たち。



「福は内だろ！！ヤメロ！」

「てめーが福なわけねーだろ！バカ兄貴！」



二人の喧騒(じゃれあい)は止む気配もない。もういいよね、僕。我慢したよね。




「………ねえ」

「ほらっ利守お前も投げろ！」

「いたたたたたた」







「ねえ、今度来たときはちゃんと部屋に結界張ってね？
あ、僕は邪魔しないから。豆まきも、夜も。それじゃ僕遊びに行ってくるね^^#」




まあ、こんなことやりあってオーラ放出しまくりだしね、鬼も近寄らないと思うよ…





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まっさんざまぁｗ←
最初は利守じゃなくてお父さんでした。
利守ナイス☆

お粗末さまでした(`..)