たとえば、あなたといた日々を
記憶のすべてを消し去ることが
できたとして
もうそれはわたしではないと思う
幸せひとつも
分け合っていたのだから
buck number 思い出せなくなるその日まで
話題:ひとりごと
ひとりで
耳掃除してたんです。
いや、耳掃除ってひとりで
するもんだけどさ。
綿棒とか
耳かきとかでグリグリーっとね。
膝の上に頭を乗せて、
耳かきをしてもらう。
左の耳より右の耳のほうが
奥が見にくい。
とか、
おっきいの取れたで。
とか。
あれは幸せな時間だったな。
目を閉じたら
寝れるんじゃないかってくらい
気持ちよくて
姫の体温、
姫の声、
全部が
優しかった。
「私の半分はあなたで
そしてあなたの半分はわたしで
できてたのね。
それなら、
こんなに痛いのも涙がでるのも
仕方がないことだね。」
思い出すのは、
私の中にいるから。
あったかいよ。
忘れないよ、ずっと。