話題:文房具
このあいだ、母の机を片付けていたらコンパスが2つ出てきた。
両方ともコンパスと言えば定番のSUPER COMPASSだった。
最近はどちらかというとくるんパスで有名なソニックのロングセラーで、小学生の頃、誰もが使ったであろうコンパスだ。
私も最初は鉛筆を使うタイプのスーパーコンパスを使っていた。
学校推薦だったか何かの参加賞かでみんな同じ青いコンパスだった。
針の先にカバーがついていて、使ってくうちに無くす人もいたが私は無くさなかった。
ただ、鉛筆は削り忘れるタイプで、教室に鉛筆削りはあったが、いつも授業が始まってから削らなければいけないことに気がつくのだった。
しかも、コンパス用の短い鉛筆は受け付けない電動鉛筆削りだった。
かさ張るし、削らなきゃいけない、みんなと一緒というのが気にくわなくて、私は親に買ってもらった定規セットに入っていた2mm芯タイプのコンパスを使っていた。
この定規セットがまたとてつもなくカッコいいのだ。
三角定規も分度器もこの定規セットのを使っていた。
メモリが赤で統一されていて、大のお気に入りだった。
今でもコンパス以外はとってある。
コンパスが無いのは弟が壊したせいだが、このコンパス、古めかしいと言えば古めかしいタイプで、けれど、当時の私にはスタイリッシュで、ずっと大事に使っていた。
上の写真に写っている黒のシャー芯用のスーパーコンパスに代えたのは小6のときだった。
近所の日用品店で売っていて、シャー芯が使えるなんて!と感動した。
シャー芯なら線が太くならない。
黒くてかっこよくてこんな素敵なものがあるだなんて。
それ以来、筆箱はいろいろ代えたが、ずっと筆箱に入れてある。
芯入れは、普通のシャー芯ケースでいいかと思って…どうしたんだろう…?
捨ててはないはずだが。
コンパスのケースをとってあるんだから、そこに入れて置けばよかった。
なぜケースをとってあるかは分からないが。
母の場合は特に物を大事にしているから、ちゃんとケースまでとってある。
末っ子だからだろうか。
右の白いコンパスの箱は紙製だが、折れや破れもなくしっかりしている。
同じ末っ子でも、弟はこれでもかと物を壊した。
特にシャーペンや消しゴムといった身近な文房具が対象で、コンパスも例外ではなかった。
私と姉の青いスーパーコンパスに、母が『男の子だからねー』と言って新しく買ったコンパス、授業で必要なのに前の晩に急に『壊しちゃった』とか言って貸した私のスタイリッシュコンパス、母が呆れてもう100均でいいやと買ったコンパス。
どんだけ壊すのか。
どうしたらそんな壊れ方をするのか。
嫌々貸したスタイリッシュコンパスは、1回目は無事だったが、2回目は帰ってこなかった。
…物は大事にしてほしい。
心から願っている。
母は芯ケースすらとってあるというのに。
白いコンパスの箱は紙製だが、緑のコンパスの箱はプラスチックだ。
箱にも何も書いてない。
ちゃんと使えるコンパスが2つあるのは不思議だし、白い方が古そうなのに、母が使っていたあとが少しある。
両方とも大した差は無いように見えるが、芯を調節するネジが反対についている。
今の2mm芯用スーパーコンパスのネジは白いコンパスと同じだ。
もしかして緑の方が古いのか?
母は物は大事にするが、勉強には不真面目だったようで、白い方の芯にはラメがついてる。
気持ちは分かるし、やったこともある。
白い方は芯を包むようになっているが、緑の方はただ挟んでいるだけだ。
ネジも少し出ている。
芯ケースの頭には『S』の文字。
こんなところまで丁寧だ。
白いコンパスの箱には『NO.103-K』とある。
KNOCK…か?
いや、ノックするところはない。
HというよりはKだが、まさかのホルダーのH?
コンパスはCだし…。
…く、クルクル?