話題:創作小説
こんばんはー!
パチパチありがとうございました!(´∀`)
暫く更新出来てませんでしたが、実はオチが決まりませんでした/(^o^)\www
ホントは書きたかったエピソードを幾つか抜いたのが、心残りですが、書いてたらいつ完結するかが謎だったので(^_^;)
暫くノンビリ更新したいなー、と思います。
この間に、ほったらかしだったサイトの整理をしようと思います★
ではでは、追記よりどうぞ(^◇^)
『もおぉ!アリルのバカ!』
恥ずかし過ぎて居たたまれなくなり、もう逃げてしまおうと、ガゼボの出口に向かって歩き出す。
『ちょっ…、と!待って…!』
(−…え?!)
手首を捕まえられたと思った瞬間。
優しく優しく引き寄せられ、後ろからフワリと優しく抱き締められた。
『ちょ…っ、と!アリル…!!
こんな…!誰か来たら…』
嬉しく無い訳が無いが、仮にも白昼の城内だ。
どこに人の目があるか分からない。
それが分からないアリルでは無い筈だが…。
『−…いや』
数秒の間を置き、伏せた瞳を開く。
『ごめんごめん。さっきセリアが、寝所にいた時は“ぼくに抱き締められたみたい”だって言ったから、こんな感じかな?ってね?』
ハハッと軽く笑い飛ばしているが、目は笑っていず。
少し注意して見れば、口調にも表情にも冗談など微塵も存在しない。
『も、もう!からかわないで!』
跳ねる鼓動を抑えきれず、どうしたら良いのか分からぬまま、逃げる様にガゼボから飛び出して行った。
**
『からかわないで…か』
逃げた女王の後を追う訳でも無く、アリルは立ち尽くす。
あの幻の様な1日を体験した後に、彼女をからかう余裕など無かった。
小さな身体には大きすぎる宿命を、気丈に背負っている。
護りたいと思うのは当然ではないか。
『おい、セクハラ賢者』
後方から、いわれの無い言葉を投げ付けられた。
確認する迄もない。
ジャミルだ。
『何だよセクハラって』
『お前、なに陛下に触ってんだよ。オレ達の立場を忘れたのか?』
(見てたのか…)
性格悪いな、と睨みつつ。
『別に、良いだろう?
立場を忘れた訳では無い。
−…2度と交わる事はない、“幻の花”に触れる事が出来たのだから…、な』
“幻の花”。
セリアが先程出した、例え。
だが、アリルの中では。
体験そのものもそうだが、彼女への想いが芽吹いた瞬間にも思えた。
可愛らしく、勇ましい。
でも、恋愛には奥手ですぐに顔を真っ赤にする。
それでいて、女王としての資質は大きい。
護りたい、護るべきひと。
一番近くで触れられた事こそ、まさしく“幻の花”だ。
(幻は、幻のまま美しく咲いていてくれよ)
現実に触れたら、きっと何もかも崩れてしまうから。
緩く頭を振り、立ち上がるとジャミルと共にガゼボを後にする。
城内に逃げ込んだ、女王の元へと向かう為に。