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あいつらのはなし

奴らは変なとこにいる。
海洋生物に似ている。黄色い瞳をしている。
ぬめぬめして、水の気がいつもある。
大抵は意味の分からない言葉をつぶやいているが、たまに話しかけてくる(聞き取れる)ときもある。そういう生き物なのだ。悪気があるわけではなくて、そういう生態をしているので仕方ない。生来純粋な悪意のかたまりなのだ。そうしようと思ってそうするわけでなく、そういう生き物なのだ。

別のはなし
大抵の人がうまくやっているのを見るが、私にはやっぱり許容できない。熱や、湿り気や、肌の硬さや、好む色合い、食べるご飯の量、と、どれをとっても許容できない。
なんでそんなに食べるの?なんで柔らかくないの?いい匂いがしないの?ピンクや水色や薄紫を可愛いと思わない?用もないのに連絡するの?声が聞きたいって、電話じゃ所詮電子音だよ。それは私の声じゃない!
同じものじゃないよ。ここがこんなに違うじゃない。
分からないのは仕方ないけれど、分からないなら何も言うなよ。

奴らはにやにやしている。でもそれも全て私の錯覚だ。私の周り5mより外に世界はない。
奴らはそんなに近づいてこない。
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