私の母方の祖父は、確か左手の薬指の爪がありませんでした。
爪の無い指先の、その不思議な感触をいまだに憶えています。

私「痛い?」

祖父「痛く無い」

私「どうして無いの?」

祖父「戦争で」

と言っていましたが、今思えば、どう考えても自国軍による理不尽な虐待によるものとしか思えません。
そうでしょう。
薬指の爪だけが剥がされるなんて。

そんなどうしようもない虐待も行われていたんです。
陰湿な日本軍の中で。

宮尾登美子さんの本の中で

「日本が、あの馬鹿な戦争さえしなければ」

という一文が出て来ます。
本当に誠にその通りだと思います。
戦争は絶対に始めちゃいけません。始めるのと終えるのとでは、難しさが違う。
終える方が圧倒的に難しいのです。だ、そうです。

私は戦争を知りませんが、幼い頃から
「あの馬鹿な戦争」を反面教師のように聞かされて育って55歳のお婆さんになりました。

朝ドラを見てても、戦争がいかに愚かだったか情けなくも身に沁みます。

私は、あの京アニ事件の青葉被告みたいな人が戦争を始めるような気がしてなりません。

戦争を始める人は、頭の良い、成績の良い、攻撃的な人なのでは?

そして、そういう人を政治家に選んでしまったことが国民最大にして最悪の失敗なのでは?

政治家になってもらう人は、とにかく戦争を避ける人、しない人。そのために全力を尽くす人。
不倫なんてどうでもいい。
愛人がいても隠し子がいても。
2号妻3号妻がいても、責任取れるなら何でもいいよ。
戦争を全力で避ける人を選びたいです。

この先は、そんなふうに世の中を見ていくと思います。
明日からも、私はこの国で生きていくのですから。