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3月の読書記録

話題:読書

・ジェーン・エア(上)(下)
C・ブロンテ著 大久保康雄訳
・風と共に去りぬ1巻〜5巻
マーガレット・ミッチェル著 
大久保康雄 竹内道之助訳
・ホームズの事件簿
コナン・ドイル著 延原謙訳
・ビブリア古書店堂の事件手帖2/三上延
・あしながおじさん
ジーン・ウェブスター著 
訳者は忘れました。
・罪と罰(上)(下)
ドストエフスキー著 工藤精一郎訳
・ハムレット
シェイクスピア著 福田恆存訳
・きらきらひかる/江國香織
・共喰い/田中慎弥
・日はまた昇る
ヘミングウェイ著 高見浩訳

9タイトル 
計16冊

今月は16冊。バイトばっかりしてて忙しい中、なかなかたくさん読めたほうだと思います。日はまた昇るを読み終えたのが28日で3月中にもう一冊読もうと思ってましたが、読みたい小説に出会えず、とりあえず本を開いてみても物語の世界に入り込めない、という現象に陥ったため今月の読書は日はまた昇るで終わりにしました。こんな症状を引き起こした原因はちょっと前に読んだ『きらきらひかる』にあると思われます。『きらきらひかる』が悪かったというのではなく、むしろ逆。良すぎたせいで、きらきらひかるの世界に呑みこまれ頭があの物語中の世界しか寄せ付けない、という状態になってるのだと思います。
江國さんの物語は中毒性があり、時折こうやって引きずり込まれてしまいます。
日はまた昇るが読めたのはたぶん、前に途中まで読んだので話の内容を大体把握しており、また勉強のためにも読む必要がある本だったから、というところでしょうか。
まぁ小説は無理して読むものではないので、しばらくきらきらひかるの世界に浸ろうと思います。

さて、本題に入り今月の読書を振り返ってみます。
今月は春休みに読むことを目標にしていた『風と共に去りぬ』を読み終えられ、さらに中学の時に一度読んで全く共感できず挫折した『罪と罰』を改めて読むことができたので大満足でした。特に罪と罰は中学生の私には理解できませんでしたが、今読んでみると以前よりも数段面白く、共感できるところも幾らかありました。英文科なので春休みは文学作品をたくさん読もう、と気合いを入れていましたが、結構読めたのではないかと思います。また、田中さんの『共喰い』を読めたのも良かったです。あの記者会見で興味を抱き、発売日に文藝春秋を購入していたものの、他の本に気を取られ、いわゆる”積ん読”状態になっていたので・・・。
一番印象に残っているのはやはり先述した『風と共に去りぬ』ですかね。2〜4巻まで1日で一気に読んだので、頭の中がしばらくスカーレット・オハラのような口ぶりになっていました(笑)読むと黒人差別や南北戦争にも興味が湧いきますし、高校生の子らに読んでほしい一冊です。

禁じられた遊び/映画感想(ネタバレ含)


 

話題:今日観た映画

フランス映画『禁じられた遊び』を観ました。
死・十字架に魅入られた幼い子供たちの物語。
空襲で両親を亡くした少女、ポレットはミシェルとの出会いをきっかけにドレ一家の家でともに暮らすことになる。神や天国の存在を知らないポレットは、ミシェルからお祈りやお墓について教えてもらい愛犬ジョッグを葬ってやった。ジョッグがひとりぼっちで可哀想だというポレットの言葉から、二人の‘禁じられた遊び”は始まった・・・。


反戦映画でもあり、テーマは重いもの、終わり方も涙を誘うような終わり方です。
しかし私はミシェル少年の可愛さにやられてしましました。ポレットを喜ばすために奔走したり、自分とは十字架の話しかしないと拗ねたり、キスをねだったり・・・その可愛さを思い出すだけで悶えてしまいます。気になるのは、ミシェルがポレットに対して抱いていた感情。妹に与えるような”愛情”なのか、女の子に対して抱く”恋心”なのか。始めは、ミシェルは末っ子なので守ってあげる存在ができたことが嬉しく、ポレットに対して愛情を抱いているのだと思いました。しかしキスをねだった時、兄がキスされてるのを観て嫉妬しているようだったので、これはミシェルの初恋なのか、と思うようになしました。ポレットはまだ5歳と小さいのでおそらく何も分からずにこの少年を慕っていたのでしょう。
最後は二人の別離で終わります。別れたのは悲しいですが、ポレットはこのままだと甘やかされて育ち凄くわがままに育ちそうな気がするので、孤児院に入れられたのは良かったのではないかと思います。ミシェルにとっても、このまま一緒に成長すると、ポレットの小悪魔的な性質に振り回されそうなので、良かったのかもしれません。しかし、十字架をあんなことにしてしまって、大丈夫なのか・・・という不安がありますね。もうあの家にはいられないのでは。この少年のこれからがものすご〜く気になります。

印象に残ったセリフにミシェルが発した『生きてちゃお墓は作れないよ』という言葉があります。なんとなくドキッとさせられる言葉でした。

”死”を遊びに使う子どもたちですが、本当の意味での禁じられた遊びとは、大人たちがしでかした戦争なのではないか、という見方があるようです。なるほど、と納得させられますね。


また、何年か経ってから見てみたい映画でした。


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