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人間の土地/サン=テグジュペリ



『星の王子様』で名高いサン=テグジュペリの自らの飛行経験を描いたノンフィクション小説。
人からお勧めされて読んでみたのですが、とてもメッセ―ジ性のあるものでした。
1ページ1ページに作者の強い思いが描かれていて、どのページも気を抜けません。
読むのに集中力が必要で1週間ぐらいかけて読みましたが、おそらく半分も理解できてないでしょう。
しかし、心に残る何かは確かにあります。私は『星の王子様』も好きで文庫本を所持しているのですが、『人間の土地』を読んでから『星の王子様』を読み返すと、前とはまた別のお話になったような気がします。想像ではなく、作者が飛行しているとき、砂漠に不時着したとき、に感じたものをそのまま表したものがこの『星の王子様』という作品なのだ、と感じられました。

人間の土地にも考えさせられる言葉はたくさんあります。なかでも私の胸に一番響いたのは
「真の贅沢とは、人間関係の贅沢だ」というフレーズです。
いかに人と強い絆を結ぶことが、人生において大切か、を言うことを改めて考えさせられる言葉でした。



余談ですが、この本は難しくて読み終えるのに苦労しましたが、この後日本の現代小説を読むとものすごくすらすら読めて驚きました。結果オーライ、なのかな?
そのため感想を書きたい本が3冊たまっております。
近いうちにまた書きますので、読んでいただけたら幸いです。


お久しぶりです/5月読書まとめ

話題:読書

ちょっと最近バタバタしててお久しぶりの更新となりました。反省。

5月読書

・デイヴィッド・コパーフィールド全四巻
/チャールズ・ディケンズ

・わたしを離さないで
/カズオ・イシグロ

・坊っちゃん
/夏目漱石

・『風と共に去りぬ』のアメリカ(新書)
/青木冨貴子

・老人と海
/アーネスト・ヘミングウェイ

計8冊


5月は8冊と少なめでした。始めに読んだディケンズにてこずってしまいましたね。しかし、ずっと読もうと思ってたデイヴィッド・コパーフィールドを読めたのは良かったです。
また、今月は新書を一冊読めたことも評価できる点かな、と思います。普段は私は小説しか読まないので。『これを機に月に一冊は新書を読めればいいのですが・・・。
風と共に去りぬ』のアメリカ は黒人問題を深く考えさせられる話でした。日本では『風と共に去りぬ』はただ「名作」とだけ謳われることの多い物語ですが、その裏では様々な人々の思考が飛び交い複雑な背景があるのだということに気づかされ、『風と共に去りぬ』について知ることがいっそう楽しくなったような気がします。

文字をあまり書いていないせいか、こう、感情をきちんとあらわす言葉が見つからず先からなんどもつまっております。たくさんの文章を読むだけでなく、使われた言い回しや慣用表現を身につけなくてはいけませんね。

6月はもう2週間経ちましたが、まだ一冊しか読めていません。
今月は二桁いこうと思ってましたが、とうてい無理そうな気がします。その代わり、一冊一冊を丁寧に読んで少しでも多くボキャブラリーを身につけよう。

最近10時を過ぎると睡魔に襲われる月子でした。

デイヴィッド・コパフィールド(全四巻)



母の死、継父からの虐待、友との別離――苛酷な人生を歩んできたデイヴッド。妻を亡くし、失意の果てに彼が求めたものとは・・・。ディケンズによる自叙伝的小説。


全四巻、と長かったですが、とても面白かったです。特に三、四巻目。一、二巻はなかなか入り込めず読むのが非常にゆっくりだったのですが、それ以降は先が気になり一気に読んでしまいました。
登場人物が生き生きとしておりイメージしやすかったですね。感情移入がしやすく、嫌なキャラには凄くむかつき『最後には痛い目を観るはずだから落ち着け私。』と自分に言い聞かせてました(私)デイビッドがドーラと結婚する場面ではそれまでのデイビッドの歩んできた大変な人生や、それでもめげずに頑張った彼の努力が想われ思わず涙ぐんでしまいました。
タイトルが主人公の名前である『デイビッド・コパーフィールド』なのに、主人公の名前が変わるも面白いなぁ、と思います。

長いですが一読の価値あり、の物語です。

私の日記は反比例に今日は短め。
もう一冊読み終えた本があるので、近いうちにUPします。

4月の読書

話題:読書


うつくしい人/西加奈子
ボヴァリー夫人/フローベール
オリバー・ツイスト(上)(下)/ディケンズ
乙女の祈り/N・ガッター
リア王/シェイクスピア
赤毛のアン/モンゴメリ
恋文の技術/森見登美彦
抱きしめたい/須藤靖貴


ゴールデンウィークはバイト三昧で忙しく、4月の読書のまとめを書くのがとても遅くなってしまいました。
4月は9冊と少なめ。まぁ、新学期が始まり読書に割ける時間もあまりなかったので、妥当なところかな、と思います。しかし見事に小説ばかり・・・。先月の「小説以外も読む」という反省を全く生かせませんでした。今月こそは、新書など、勉強のための書物も読みたいです。

今日もあまり時間がないので、少ないですがここらで終わりにします。
また時間ができたら書くかもしれません。(こんなことを言うときは5割以上の確率で書かない。)

おやすみなさい。

抱きしめたい/須藤靖貴(ネタバレ含)




勢いだけの男、ジャックこと柔一はある日、クラスメイトのミチオとショーケンに誘われドラムをやることに。秀才アッホをベースに加え、4人はビートルズ完全コピーバンド『デマサプ』を結成する。バンドとは、踏み込んで踏みこんでぶつかり合うもの―。周りの人間に助けられながら、少年たちは学園祭を目指し突っ走った。心揺さぶる青春音楽小説。


ビートルズを好きな方には特に面白い小説なのでは、と思います。内容がビートルズの完コピバンドの話だけに曲やメンバーたちの話もたくさん出てきました。
もちろん、ビートルズに全く興味のない方にも、普通の青春小説として楽しめます。というのも私も、ビートルズにはてんで詳しくない人間なので。英文科に所属しておりますが、洋楽にはかなり疎いです。周りの子にビートルズ好きな子もたくさんいて、お勧めされるのですが、いまいちはまりきれないというか・・・。ビートルズよりもSimon & Garfunkel(サイモン&ガーファンクル)のほうがまだよく聞きます。
ビートルズは曲数が多すぎてどれから聞いてよいかわからないですし、こんなこと言うとファンの方に怒られるかもしれませんが、そこまで人気の理由が分からないのですよね。ふつうにHey JudeやLet It Beなどは良い曲だと思うし好きなんですけれど。
しかしこの本を読んでいると少なからずビートルズに興味がわいてきました。メジャーな曲だけではなく、マイナーな曲もいっぱい出てきたのが良いですね。本を読みながら、イメージするために出てきたタイトルの曲を聞いてみたのですが、ジャックたちの言う通りいい曲だなーっていうのもあれば、これは私にはあまりあわないな、とさまざまで楽しかったです。なんだか前よりもビートルズが好きになってきました。作中で称賛されてたタイトルで特に私が気に入ったのはpaperback writerという歌です。ノリがよく聞いてて気分がうきうきしてきます。聞いたことのない方はぜひ聞いてみてください。

さて、ビートルズ以外で作品のことに触れてみます。バンドメンバーのうちアッホ(ベース)とジャック(ドラム)は全くの素人なのですが、半年ほどで、ビートルズを完全コピーできたり、楽器が都合よく手に入ったりと物語はなかなかご都合主義でした。ですのでリアリティを求める人にはちょっと向いてない作品かもしれませんね。まぁ小説があまり現実的過ぎても読んでる側としたら嫌になりますし、これくらい夢のある物語でもいいのかもしれませんが。
それと私は物語が進む中で、学園祭で大失敗するという顛末になるのではないか、ということを恐れていましたが、そういうのはなかったので、この作品に対する好感度が上がりました。(あまりそういう展開は好きではないので。)
あと、序盤に出てきた水口くん。後からまた出てくるかなぁ、と思っていたら、一瞬で出番がなくなり少し可哀想でした。最後にもう一回出てきてもよかったのでは・・・作者はもしかしたら水口君の存在を忘れちゃったのかも(笑)

青春小説としては良い出来だと思います。私は部活もやめてばっかりで大学受験も挫折し、完全燃焼ってものをしたことがないのですが、目標に向かって突っ走って完全燃焼できたらとても気持ちいいんだろうなぁ、と思わせられるような物語でした。
無気力な子って最近多いですし、そういう生き方は傷つかないで楽ですが、高校生や中学生のうちは傷つくことを恐れず、目標をつくってそれに向かって立ち向かってほしいですね。


あとこれは感想とは関係ない話ですが。
洋楽があまり聞きませんが、ボブ・ディランは好きです。なぜかと言いますと、伊坂幸太郎さんの作品にとてもよくボブ・ディランという名前が登場するのです。それでボブ・ディランに興味を持ち、聞くようになりました。特に『アヒルと鴨のコインロッカー』の中で登場した 『Bowin' In the Wind (風に吹かれて)』は心にしみる良い曲だなぁと思います。というかそれ以外の曲はあまり良さが分からないのですが(笑)何かの小説の中ではディランは「酔っ払いが歌っているよう」だと評されていることもありました。それでも、伊坂さんが好きなのかなぁと思うとなんとなく聞いてしまいます。前にも書きましたが、私は小説世界から現実への引用、つまり小説の登場人物がしていることを真似することが好きなのです。

なんだか今日はいつも以上にまとまりのない文章になってしまった気がします。
日付はまたいでしまいましたが、この『抱きしめたい』をもって4月の読書は締めたいと思います。またまとめて記事を書く予定ですが、前回の『恋文の技術』の後にもう一冊読めて良かったです。

明日は久々に何にも予定がなく1日フリー。前々から気になっているブックカフェへ行けたらいいな。

最後になりましたが新規購読の方、ありがとうございます。読み続けてもらえるような文章を書けるよう頑張ります。

長々と失礼しました。おやすみなさい。



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