春がいったら

昨日の夜は泣きながら眠りについた。

一枚しかない布団。
いつもはくっついて、
むりやり平の腕の中で眠る。
でも、背中向けて寝た。

それなのに、いつもと変わらず
腕枕してくる平。

それにまたムカついて
腕を無理矢理布団の中に入れて
そのまま背中向けて寝た。


朝起きたら、案の定目が腫れてた。


イライラしてたから迷ったけど
いつも通り行ってきますのちゅーはした。

しないまま出ようかと思った。
どうせ平は寝てるから。

でも、迷った挙げ句、ちゅーした。

唇がふれた瞬間に反応する彼。

それにもまた苛立ちが芽生える。


思い通りにならないことに苛立ってる。
本当にわがままな女だなあ。


でも、今日は自分からメールしない、
そう強く決めてた。

平からいつもより早目の時間にメール。

「おつかれさま。
　昨日は寝ちゃったり夕飯残たりして
　ごめんね。」

謝られると余計に惨めになるのは
なんでだろうなあ。
泣けてきた。

でも、メールでどうこういうのは
好きじゃない。
今さらだしね。

『無理して食べなくていいよ！

　今週の土曜日出勤だっけ？』

‥話そらしちゃった。
なんて返したらいいかわからなくって
必死で考えた結果がこれ。
自分のひねくれ具合が情けない。


「土曜日は出勤かなあ

　今からお菓子届けにいきます！」


‥？！
平の家からわたしの家まで
車で約一時間。
しかも今日はまだ月曜日。
帰る頃には日付が変わってるはず。

平は睡眠に重きをおくほど、
よく眠る人。


別に今週末も行くから
そのときでいいのに、ね。


きっとこれが平の優しさ。

わたしだけに向けられてる、優しさ。


わたしは何を返せるのかなあ。

嬉しいのに、素直になれない
意地っ張りな自分に
そろそろさよならしたい。

素直なほうが絶対かわいい。


やっぱり、好きだ。