話題:ひとりごと

このまま涼しくなるのかなという淡い期待は裏切られ、残暑は猛威を奮う。長引く夏風邪は、彼のこともあるし、職場の上司にも問題があるのだろう。先伸ばしにしていた転職にそろそろ取りかかろうかなと思いつつも、このまま彼と一緒にいていいのかなとそちらの方向性も悩むゆえ、すべてが平行線のまま身動きとれないでいる。

地元の友人が中間地点で会ってくれるので、とても助かる。なんだかんだと地元の友人がいちばんなのだろうと実感しながら、たいして詳しくもない駅でファミレスを探し、話していた。友人は、地元の先輩と結婚し、子どもがいる。会ったときにももうひとりを妊娠していて、いろいろと親のこととか経済的に悩まされるものの、きちんとした家庭を築き、母親をしていた。そんな彼女に話すのも気が引けるほどのクズな彼の話をしながら虚しくなっていくのを感じた。友人にもしあわせになってほしいから彼は選ばないでほしいと言われた。
結局のところ、周りの友人たちで結婚したり子どもがいるのは、ちゃんと自分の意思で選び、互いを思いやっていて、女の地元に住んでくれるひとと一緒にいるのが、あたしにとってのしあわせなのだと思った。
友人に、生活水準や育ってきた環境がおなじじゃないとどちらかが我慢することになるだけだからやめた方がいいと言われた。地元や実家は近いほうがいいよ、とも。価値観が合わないのは、ストレスになるし、我慢も増え、心身ともによくない。そうわかっていても、彼と別れるという選択をできないから、しあわせとは真逆の道を歩んでしまう。自分で、自分の人生を踏みにじっている。

彼だけがすべてじゃない。彼といないとだめなわけでもない。あたしは、きっと、この数年をなかったことにしたくないだけで意地を張って、ここまできてしまったのだろう。風俗に行くことも、うそを平気でつかれることも、乱暴な言動も、見下されていること、そういった嫌だなと思うことすべてに目をつむり、許してしまったがゆえの末路。25歳、周りは結婚や子どもを生んだりして、しあわせな方向へと自分の人生を築こうと舵を切っている。このままではいけない。変わりたいとつよく思った。彼との人生なのか、彼と一緒じゃない人生なのか。選ぶのは、あたしにしかできないから。