空から枯葉の如く舞くる蝶。

無機質な白き壁にその身を委ねる。

蝶は時を忘れた如く動かなくなった。

琥珀に閉じ込められた様に。

動きを止めて色彩だけを放つ。

まるで標本に固定された様に。

いつか固定された羽根を引き千切る。

いくら傷つこうとも動きを止めない。

夢見るんだ、再び空を舞う時を。

自由を知る者は、忘れられない。

気持ちよさと開放感を捨てられない。

羽根が千切れても、いつか飛び立つ。

その身をいつか燃やし尽くすとしても。