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ついに帰ってきちゃいました

このネオドミノシティでは大きな事件が2つほど起きた。

1つ目は、地縛神なる謎のモンスターとその使い手達、ダークシグナーが暴れまわってたという事件。


この事件が収まってやっと平和になると思った矢先にまた事件。

アーククレイドルとかいうでかいなにかがこの町に落っこちそうになるという…。


もはや何が何だかよく分からないのは彼女の頭が悪いからではないだろう。
彼女の名前はレイラ・マリナス。
正真正銘のサテライト生まれのサテライト育ちのちょっと昔は“やんちゃ”していた、ただそれだけの女の子だ。



今日もなんとなくヒマ、と散歩のようにふらふらと特に当てもなく出かけていた。

そんなある日、彼女の静かな平凡が崩れさるのだった。




どこからともなく聞こえる何かのメロディ、それは聞いたことのある音色だ。

(これって…、ハーモニカ、の音か?)


何をするでもなくただ出かけていただけの彼女は気になる、とその音の方向へと行ってみた。




そしてそこにいたのはどこかで見たことが…、いや見飽きるほど、むしろなぜここにいるのかが疑問に思える人物だった。


(…、確かしばらく旅にでも行ってくるとか言ってなかったか、あいつ。)



ぼんやりと考えているとふと、その人物は振りかえり、彼女の姿を見て少し驚いたような顔をしてから笑うのだった。


「帰ってきたぜ、レイラ。」


彼の名は鬼柳京介、彼女とは幼馴染にあたる。
そしてその幼馴染からの評価は“愛すべきバカ”だ。


「最近見かけなかったからセキュリティにパクられてそのままかと思ってたよ。」

「…。じゃあ街離れる時お前がよこしたトリシューラはこのままもらっとくか。」

「あぁっ!トリシュさまを人質に! …、いや、人ではないけどな、ドラゴン族だけどな。」


こんな風に何もなかったかのように彼女は振るまってはいるが、実はそれなりには心配していた。

彼女の“やんちゃ”していた時代には彼もいっしょにいた。
そして何を考えたのか、セキュリティに手を出した彼は一級犯罪者として収容所に送られた。

もう二度と会えないだろうと思っていた。
風のうわさで彼の訃報も聞いた。

なのに彼はまた帰ってきた。
何もなかったように振る舞うから、彼女もそれにならった。

けれど、やはり何かいつもと違って、心配だったからお守り代わり、と彼女のエースカードを渡したのだった。


「最終的に使うことはなかったな…。前口上も考えたけど。」

「よし、いつものバカな京介だ、問題ない。」

「バカな、ってなんだよ。」

「なんでシンクロ前にそんなメンドイセリフ入れなきゃなの?普通にシンクロしまーす、トリシュさまで、じゃダメなの?」

「……、そんなんで満足できるかよっ?!」

(うっわ、久々に聞いたわ…、そしてテンションがメンドーだ。ついでにタメんな。)

「お前はメンドーだとかいうけど、シンクロした時のあの―「ごめん、分かりたくない。」



「「………………………。」」


しばらくの沈黙。


「いっとくけどオレだけじゃなくてみんなやってることだからな。」

「ライディングデュエルのテンションについていけない、というかついていきたくない。」

「そんなこと言ってたら時代においていかれるぜ。」

「なんか、もういいや。置いてかれても。」

「オレ考えてやるからやってみろって。」

「丁重にお断りします。というか厨二病バラまくな。」

「人の親切に何言ってるんだよ。」

「いや、普通にそこにあわせて黒角笛とか奈落とか脱出装置とかされたら虚しい通りこして、恥ずかしいだけでしょ。」


そう淡々と話してきたレイラに、やれやれとあきれ顔で続ける。


「エースの召喚にトラップ合わせられるようじゃ、まだまだオレ達には遠いな。相手のリバースカードも計算に入れて最高のタイミングに呼び出し勝利を引き込むのがエースの仕事だろ?せっかくのトリシューラに警告打たれたんじゃ優秀な効果が泣いてるぜ。」

「…なんか京介がまともなこと言ってる…っ!」

「なんだよ、そのお前の中のオレの評価。」

「愛すべきバカ?」

「複雑な心境だな、それ。」








追記より
あとがき
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今書いて満足するっきゃないだろ!← (タイミング逃さないうちにやっときたいハロウィンネタ)

10月31日、ハロウィン。

本来は子供たちがお化けの格好をし、お菓子をもらいに練り歩く日。
だが、ここネオドミノシティのサテライト地区ではそんな常識を壊すようなことが起こっていた。

チームサティスファクション、リーダー鬼柳京介がサテライトを統一するために作ったそのチームに参加する不動遊星は今日も今日とて機械いじりに余念がなかった。

それもそのはず。

彼らの使用する通称『満足手錠』は彼が無茶な注文をもとに作ったもので、それ以外であれど主にそんな仕事は彼のもとに回ってくるのだから。


「ゆーうせーっ!」


ふと聞き覚えのある声に顔をあげる。
そこにいたのは青い長い髪を下ろし、なぜかブラックマジシャンガールの姿をしているレイラ・マリナスだった。


「トリックオアトリートっ!」


その意味を理解できずにキョトンとしているとレイラはさらに続けた。


「もう、遊星ったら今日はハロウィンだよ。お菓子くれないとイタズラしちゃうからね!」

「…レイラのイタズラはいつものことだと思うが……。」

「今日はお菓子で手を引いてあげる♪って日なの。」


ただ単に甘いお菓子か大好きないたずらか、どちらかがしたいだけでたいした意味はないのだろう。


「すまないレイラ、すっかり忘れていたから何もないんだ。」

「んじゃいたずらしてい?」


そこで満面の笑みを浮かべる、彼女をよく知る人物としてはこれはあまりいい気分ではない。


「話は変わるが、この前レイラが拾ってきたカメラが治ったんだが…。」

「あ、ほんと? それじゃあこれ以上粘ってもなんも出てこなさそうだし、これで引き上げてあげるね。」


そのカメラを片手にスキップしながらどこかへ消えていったレイラはおそらく次のターゲットを探しに行ったのだろう。

遊星は他の仲間の無事を祈るのだった。




「お?」

同メンバーのジャック・アトラスを見つけたレイラはもはやタックルという勢いでジャックに飛びついた。
その心中はおそらく「カモみっけ」と言ったところか。


「ジャックー、トリックオアトリートっ!」

「…ふん、毎年毎年飽きない奴め。」


そう言いながら彼は手のひらほどの包みをレイラに渡した…と言うより押し付けた。


「えー、なんで持ってるのー。」

「貴様の行動は読めている。ならば先に対策しておけばよいまでのこと。」

「ちぇ、つっまんなーい。」


包みの中のクッキーを口に放り込み、「たいしておいしくないなー」など言いながら次のターゲットを探す。
残るターゲットは後2人。



「あ、いたいた♪」


レイラにとっては彼が一番の本命だったのかもしれない。
今も昔も、いたずらっ子(いじめっ子の方が正しいかもしれないが)は反応が面白い人が好きなわけで。


「くーろたんっ!」

「うわ、れ、レイラ!?」


ジャックの時とはうって変わって、ぎゅうと後ろから抱きついた。
その方が彼、クロウ・ホーガンにはよく効くのだ。


「くろたーん、トリックオアトリートー。」

「や、ちょっと待てって。なんか、その…当たってるんだけど。」
「当ててんに決まってんだろ。」

即答。
ばっさりと切り捨てた。。


「お菓子くれないと離れてあげないんだからねー。」

「分かった、分かったから! お菓子やるから離れろって!!」

「もー、クロたんかわいいなー。」


相当恥ずかしかったのだろうか。
顔を赤くし、目線をそらしながら渡してきた包みを満足げに受け取ったレイラはこう続けた。



「さて、そろそろ本日の大一番と行きますか!」


本日の大一番。
それは彼女と同等、もしくはそれ以上にイベント事が好きであろう、彼女の幼馴染とのある意味での直接対決である。


「サテライトのブラマジガール今ここに召喚されましたっ。…というわけできょーすけー、お菓子くれないとイタズラなんてものじゃ済まないよー。」

「どこがブラマジガールだよ。ダーク化ブリューナクの間違いだろ。」

「だれがブリュだよ、こんなにかわいいのにっ。」

「レイラ、お前、鏡見たことある?」

「じゃあ逆に聞いてやるよ、京介は残念って言葉知ってるの。」

「お前のことだろ、どう考えたって。」

「むしろお前だよバーカ。京介のバーカ。ついでに言い忘れてた、トリックオアトリート。」

「現れるたびに何をどれだけ場を荒らせばば気が済むんだよ、うちのブリューナクは。できるの手札の枚数までだからな。」

「だまれ腹筋ブレーカー。自分のカードの効果くらい知ってるわ。早くお菓子くれないと…そうだな、そのデッキサテライト中にばらまいてやるからな。」

「もうそれイタズラじゃないって気が付いてるか?」

「もちろん。ちなみに京介に対しては常にむしろ軽い敵意がむいてまーす♪」

「…俺とおまえってどんな仲だったっけ。」

「とりま幼馴染?」

「幼馴染に敵意向けんなよ。」


先手取られた、となんだかつまらなさそうに呟いたことから彼も何かのコスプレする予定があったのだろう。


「おいおい、いい年こいて何する予定だったんだよ。一番年上だって忘れてるだろ。精神年齢絶対一番下だけど。」


ホントは年二つしか違わないけどねー、とか言いながら何かないかと作戦を練る。
どうにかしてこいつからお菓子をもらえるだけのイタズラ、もしくは本当に向こうがやめてくれと懇願するだけのイタズラはないかと。


「あーもう、さっさとレイラちゃんを満足させてくれよな!」

「それオレのセリフ!」



正確にはうるさくなるのはこれからなのだがそれこそ覗くのは危険というもの。







追記からあとがき
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設定いろいろ(一読推奨)


ほとんど成分はギャグです。
たまーにまともなこともするかも。
時間軸は適当、投稿順なので基本思いついた順。

アーククレイドル編が終わった後の話なのにブルーノがいたり、未来のカードが存在しちゃったり、なぜかクラッシュタウンから鬼柳が帰ってきちゃってたりしますがその辺はぬるい目で見てください。


○簡単に世界観設定

基本的な設定は公式通りですが、WRGP終了後はいくつか独自設定。


*その1
遊星を助けたブルーノはあの後、脱出できずしばらく次元幽閉状態(ry。
なんとか脱出した後は平和なネオ童実野にてみんなと一緒にいます。

*その2
クラッシュタウンでアーククレイドルの事件を知り、仲間を心配する鬼柳。
事件後だけど、町のみんなの優しい気遣いでクラッシュタウンから帰ってきました。

*その3
世の中には新しい種類のモンスターが流行、それはモンスターエクシーズ。
今までなかったランクの概念はプレイ環境をガラッと変え始めた。



○ヒロイン設定

レイラ・マリナス

WRGP終了時点で19歳(遊星と同い年)の鬼柳の幼馴染。

ゴッズ屈指のネタキャラ(オイ の鬼柳の幼馴染と言うだけあって彼の扱いにも慣れている…どころかむしろ食い物にしてるんじゃないかというほど。
テンションの高さも折り紙つき。


いたずらと呼べぬイタズラが趣味の周りからすればハタ迷惑の一言に尽きる。
どんなに寒かろうがオーバーニーにショートパンツ着用のおかしな子である。

とりあえずチームサティスファクションの一員だが、あまりデュエルしている姿は見せない。
かと思ってふっかけようものなら彼女の切り札、氷結界の3龍がもれなくのし付けて3倍返しにしてくるというなんとも鬼なガチデッキの使い手。
そしてクラッシュタウンに旅に出る鬼柳になぜかトリシューラを預けている。(ネタじゃねーぞ!←)
“あの”ジャケットに関してはだいぶいやいや袖を通していたようだ。


実は昔から目が悪いらしく、遠くはよく見えるものの近くがよく見えないのでカード効果がきちんとわかっていない。
デュエルしないのはそのためか、はたまた付き合いきれないだけか。

最近、やっとメガネをかけはじめた。
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