年が明け、1週間も経たずして祖母が亡くなった。最後に会ったのは数年前。げんきだった頃は入れ違いでタイミング合わず、会うことができなかった。入院してからは体調わるい姿を見せたくないからとお見舞いに行くことを拒まれ、会う機会を失っていた。経過は良好だと聞いていたのに、突然の訃報。告別式にて数年ぶりに見た祖母は、とてもちいさなおばあちゃんになっていた。あたしにとっての数年と祖母にとっての数年はおおきな違いがあることを実感した。時間は平等にながれているのに、病はそんな平等を打ち砕き、命を奪う。数年会わなくても幼いころに過ごした祖母との思い出はたくさんあり、あたしが孫であったのはたしかなこと。たくさんのお花に囲まれて、祖母の人生は幕を閉じた。

入院していたとき、祖母はおなじ病室や食事のときに一緒になる患者さんに意地悪なことを言われていたという。怯えた祖母のげんきはどんどん奪われ、声さえ出さなくなった祖母の話を聞いたとき、世の中にはそんなひどいひとがいて、祖母の最後の記憶がそんななんてあんまりだと悲しくなった。世の中が今よりももっとやさしくなったらいい。やさしくなってほしい。そして、どうか天国では、自由に笑顔で過ごしていてほしいと願った。おやすみなさい。また天国で。