スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

退屈(ユゼデビ)

永遠にも似た生の中で、退屈は人生と同意義だった。
退屈で、向かいのデーデマン家に関わった。
今もその延長で関わっているだけだ。
だけ、だったはずなのに。
いつからだろう。
最初は、あの屋敷の住人がみんな一カ所に留まっていないから、一番人がいる可能性の高い厨房で暇をつぶしていただけだ。
それが今はどうだろう。
厨房に彼の姿がないと屋敷内を探し歩いたりして。
デーデマン家に行く時間がないくらい忙しくても何とか時間を作ってまで、彼の元へ通うようになってしまった。
「また来たのかお向かいサン、暇なんだなー。」
「まあね。」
今は彼の傍にいられることが何よりも嬉しいから。
この、退屈という自由に感謝しておこう。


前の記事へ 次の記事へ