「成坂さん、俺と恋したいんですか?でも俺も高校生なんでそのフレーズはどうかと思いますよ。」
「はあ?!違っ…。」
「じゃあ誰と恋するつもりです?中学生ですか、小学生ですか。成坂さんってショタとか好きだったんですね。それとも年下に下剋上されたいんですか。まあどっちもBLとしては王道で人気はあると思いますけど?」
「仁科何でそんな不機嫌なんだよ…。」
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そのフレーズに嫉妬したからです(笑)
仁科は自分が年下なこと気にしてそう。
「まああなたの場合は愛と言わず無償で提供してくるなら何だって怪しくて嘘くさいですがね。」
「相変わらず、君はひどいことを言うねえ。」
「事実でしょう。」
「どうかな?僕にだって特定の人に無償で提供したいものがあるんだけど。」
「…明日は雨ですね。」
「君が受け取ってくれたらね?」
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分かりづらいですが、ユーゼフ様はいつもセバスチャンに無償の愛を送ってるということで。
「あー…兄貴さあ、それってあんま面と向かって言われても嬉しくないわ。」
「そうか?」
「第一、俺は姉貴とも似てないし。」
「小文吾、俺は別にお前と沼藺を比べたりしたことはないが。」
「…ならますます、顔が好みとか断言されてもなー。」
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兄弟愛が好きすぎてやばい。
「ねえヤン。どうやら僕は君を好きになってしまったよ。」
「はあ?!」
盛大に顔をしかめてしまっても誰も文句は言えまい。
それだけのことを目の前のユーゼフは言ってのけたのだ。
「つーか、冗談だよな?」
いつも通りにこにこと読めない笑顔のまま。
何の脈絡もなければ真剣みもないわけで。
どう考えても冗談以外には受け取れない、というか受け取りたくない。
「残念だけど、すごく本気で言ってるよ。」
「…俺のメイド姿がそんなに似合ってるか?」
「嫌だなあ。君、自分の女装に自信あるわけ?」
「そうじゃねえし。そもそも女装じゃねえし。」
これは単にメイド姿を着てるだけであって、普段は化粧も何もしてないんだから女装とは言ってほしくない。
って、問題はそこじゃないだろ俺。
もうずいぶんと聞いたことがなかった言葉のせいだ。
好意を向けられるなんていつぶりだよ。
ああ考えが全然まとまんねえじゃねえか!
「君が好きなんだ。」
紡がれる言葉に絡みとられるみたいに体が動かない。
え、何か獲物を狙うような目してねえかこいつ…。
久しぶりの好意に喜んでる場合じゃないことをすぐに理解したけど、もう遅いのかもしれない。
「好きだよ、ヤン。」
告白がまるで死刑宣告のように聞こえた。
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「そんなに…そこまで私が、嫌いですか?邪魔なんですか?」
桜庭は今にも泣き出しそうな顔で、全く的外れなことを口にした。
俺の言いたいことを全然理解しないその足りない頭にはいらついたけれど、それ以上に面白いと思う。
お前はいつでも俺の言葉なんかに、いちいち一喜一憂してみせるんだ。
…どうして伝わらないんだろうなあ。
お前のことを、特別だって。
そう言ってるだけなのに。
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