*花宮*

『じゃあねー!』

「うん、バイバーイ。・・・はぁ。」

「・・・」

「・・・ちょっと、ニヤニヤしながらこっち見ないでよ。」

「ッハ、毎日ご苦労なこった。」

「そーですね。」

「『北原さんっていつもニコニコしてるね』ねぇ・・・ふはっ」

「あのさ、盗み聞きしてないで集中して読書してなよ。」

「ちゃんとしてたぜ?お前らの会話が、勝手に入ってくるんだからしょーがねぇだろ?」

「そーですか。で、人の話を聞きながら心の中で笑ってた訳ですね。器用な頭ですこと。」

「作りが違うからな。」

「そうだねー。花宮頭良いし、賢いもんね。私は無理。何かしてる時に、ましてや本読んでる時に話し掛けられたり、誰かが会話してると本に集中できないな。」

「それこそ盗み聞きじゃねーか。」

「確かに。気になる内容だったら盗み聞いてるわ。花宮よりタチ悪いね私。」

「そーだな。」

「・・・ねぇ花宮ー。今日の会話、どうせ全部聞いてたんでしょ?」

「だったら何だよ?」

「どー思った?」

「別に何も。」

「あぁやっぱり?」

「ふはっ、ニコニコしながら共感してた奴がよく言うぜ。いや、共感ぶってたの方が正しいか?」

「あはは、バレてるバレてる。実際私、あーゆーのどーでもいいって言うか、何も思えないんだよね。前に一度だけそんなことを誰かに言ったら微妙な顔されたっけかなー。」

「言ったのか?馬鹿だろお前。」

「どうせ馬鹿だよ。でもさー、今日話してた子、本当にみんなちゃんと共感してるのかな?」

「知るかよ。」

「『分かる』『そうだね』『可哀想』『酷いね』。自分に降りかかったことじゃないのに、何が分かるんだろうね?」

「・・・」

「自分に降りかかってきたことなんて、所詮自分にしか分からないのに・・・話す方も聞く方も、よくあんなテンションで話ができるなーって。」

「ッハ、そう言ってやればいいじゃねーか。」

「言える訳ないじゃん。言ったらもっとめんどくさいことになる。」

「今の北原をさっきの奴等に見せてやりてーな。」

「そっくりそのままアンタに返すわ。でも私、猫被ってる花宮より今の花宮のが好きだよ。」

「そいつはどーも。俺も普段のお前より、今のお前のが好きだぜ?」

「それはどーも。両想いだねー。」

「ッハ、付き合うか?」

「あはは、付き合っちゃうか?」

「ふはっ」

「「冗談に決まってんだろバーカ。」」

「あぁ?」

「花宮のまーね。」

「ッチ、うぜぇ。」

「ってか今日部活はー?」

「ねーよ。休み。」

「じゃあ早く帰ればいいのに。」

「どこで何しようと勝手だろ?」

「(最初から話聞く気満々だったの?)そうですねー。私もう帰るけど、久し振りに一緒に帰る?」

「は?」

「いや、だから久し振りに・・・あーでもやっぱいいや。めんどくさいことになりそうだし。」

「『北原さんと花宮君ってやっぱり付き合ってるの?』ってか?おもしれー。じゃあ一緒に帰ろうか、皐月ちゃん?」

「いやいや、面白くないし。ほんと性格悪いな。」

「今更だろ?ほら、さっさと帰るぞ。」

「あー・・・帰りに何か奢ってねー。」

「はぁ?奢らねーし。」








精神的にあーあってなってた時に思い浮かんだ会話(笑)

ってか私結構花宮のこと好きかもしれんってことで、相手をこいつにした(´・_・`)

次は赤司君と絡みたいなー