本日って言っても書いてるうちに日付変わっちゃったんだけど、俺の家族の一員の猫が逝ってしまった。
※凄く病んでる訳ではないですが苦手な方は閲覧控えて下さい。
二匹いるうちの一匹、歳は13歳。猫としては生きた方だと思う。
本当に人に乗って寝るのが好きで…特におとんと俺の脚によく乗って寝てた。重いとか暑いとか腰痛くなるとか言ってたけどその重みが心地よかった。
人が好きでよく鳴いてた。結構たぷたぷしてたやつだったけど鳴き声は凄く澄んでて綺麗だった。
異変があったのは今年の1月末くらいか?なんとなく口臭があって…家族で歳だからかな?なんて言ってた。
2月初めころ右顎の所が腫れてるのに俺が気付いて病院に行った。その時はもうネットとかで検索して…もしかしたらって予想はしてた。病院行ったら予想してた通り先生は腫瘍かもしれないって言って。
検査はしなかったけど先生はきっと確信があったんだろうな。
それでも病名とか本当に腫瘍なのかとか気になって他の病院で検査して貰った。
『扁平上皮癌』
俺もそっち系じゃないけど病院勤めだし
学生の頃勉強したから名前は聞いた事あるしどんなものかは分かってた。
猫には多いらしい。
それからは注射器でご飯あげたり薬飲ませたりして、一時期は小康状態になってご飯とか食べれるようになった。
7月に入って…またご飯が食べられなくなってきた。一人でいる事も増えてたまに調子がいい時は俺とかおとんの脚の上で寝たりしてた。
だけど前みたいな重みはなくて小さくなって軽くなってしまったあいつを見て寂しくなった。
先週末くらいからご飯が全く食べられなくなった。水も飲めなくて動いてはいるけどふらふらしてた。
昨日。家族が仕事でみんな帰るのは夜。俺は急いで仕事終わらせて帰って玄関開けたらあいつが待ってた。昔から人が好きでよく出迎えてくれてた。最近はじっとしてる事が多かったから凄く久しぶりに感じた。自分で動くのは大変だろうから抱えて愛用の猫ベッドに寝かせてやった。
しばらくするとか細く鳴く声が何度もして、きっと辛いいとか寂しいのかと思って撫でてやった。撫でてる間は鳴かなくて…撫でるの止めて少し経つとまた鳴き始める。
なんとなく、なんとなくだけどその時お別れが近いんだって思った…
おかんが帰って来た時も出迎えに行こうとしたのかベッドから降りて歩き始めたけど歩く力がもうなくておとんがよく座ってる座椅子に横になってしまった。そのあとおとんが帰ってきて一人で寝かせるのは可愛そうだからって2階の自分の部屋に連れていった。
今日。
仕事終わりに携帯を見たらおかんからメールが来てた。
家に帰ってリビングに入るとおかんがいて猫ベッドにあいつがいて…おかんが泣きながら小さく言った。
死んじゃったの。
その一言が、覚悟していたのに凄く苦しくて。あいつに触れて…少し温かいけどいつもとは違うあいつの身体にあぁ、逝っちゃったんだな、もう会えないんだって思ったら涙が出てきた。覚悟して泣かないって頑張ったけどあいつを見てたら出てくる涙が止まらなくて久しぶりに大泣きした。つられておかんも泣いた。
妹も帰ってきて寝ているんだと思ったらしくて俺から逝ってしまった事を伝えた。告げた瞬間妹はよく分からないような顔をしていたけど、あいつをじっと見て本当だと分かったのか泣き始めた。やっぱり俺とおかんもつられてまた泣いた。普段ちょっかいだしたり俺とかおかんみたいに凄く可愛がるって事をあまりしなかった妹だけど…やっぱり大好きだったんだなって思った。
良かった事は
家で逝けた事。
お前は前から人見知りで家の人以外に懐かなかったし病院連れてく時も震えたり鳴いたりしてたから…病院で安楽死とか怖い想いしながらじゃなくて一番落ち着ける所で逝けて良かった。
心残りは
最期を一緒に居てやれなかった事。
仕方ない事だとは思ったけど最期は一緒に居てやりたかったな。
13年前おとんに拾われて家に来た時の事を思い出す。
あの日も今日みたいな雨の日で季節は全く違うけど肌寒い日だった。
人見知りなお前は部屋の隅に隠れてて慣れるのに時間が掛かったね?
慣れてからは人の上に乗って寝るのが好きで、人の側が好きでよく後を付いてきたり帰ってきて出迎えたりしてくれたね。俺が悲しかった時もずっと傍にいて鳴いて擦り寄ってきて慰めてくれた。
きっと昨日出迎えてくれたり凄く鳴いてたり…教えてくれてたんだよね?心の準備させてくれてありがとう。昔から頭がいいお前だったけど、最期まで家族を想ってくれてありがとう。
天国とかあんまり信じるタイプじゃない俺だけど…きっとお前は天国に行けたよな?人見知りなお前だから少し心配だけど…あっちでもいっぱい寝ていっぱい食べて幸せにな!いつか、俺が同じ所に行けた時はまた脚に乗って寝て欲しいな。
2000.12.19
お前が家族になった日
2013.7.24
お前が旅立った日