2012-8-4 00:12
久々に駄作更新ー
相変わらずの駄文ぶりですが、追記からどうぞ
←その11
最初から読む
2階に降りた瞬間、上階から乾いた破裂音が響いてきた。
「おい、嘘だろ…?」
早すぎる、と冬樹は唇を噛んだ。しかし連は意に介す素振りもない。
「おい連、どうするんだよ!?」
「“比較的威力の弱い爆弾もどき”を回収しまーす」
出して出して、と連は急かした。2人に渡した“爆弾もどき” を一旦回収すると、皐月からカッターを預かり、仕掛けを施していく。それが済むと再び2人に持たせた。
「さっきのカッターの刃で威力上げました、これで急場凌ぎにはなるっしょ」
「これ、自分らにも被害出ませんか…」
皐月が恐る恐る尋ねる。連が当然のように頷いた。
「だからコントロール力は必須だよー、下手したら自滅してさらに“鬼”の攻撃も受けてTHE☆ENDだな」
「星を入れるな、星を」
冬樹が溜め息を吐いて“爆弾もどき” を慎重に持ち直した。
「要は敵が射程距離内に入ったら奴目がけて投げれば被害は少なくて済むってことだろ」
「そういうことー」
連はにっこりと満面の笑みを浮かべた。
「先輩、さっきから余裕な感じですね」
皐月の言葉にますます連は頬を緩めた。
「だってさぁ、誰にも注意されることなく好き勝手できるんだぜ? これはもう俺の天下だろ」
「先生に注意されてもやめないだろうが、お前は」
的確なつっこみを入れてから冬樹は天井を振り仰いだ。
「……第2波が来ないな。引き返したのか?」
「階段はここだけですよね、非常階段は使えないし…」
「あ、でもあの仕掛けに気付いて全部回避してたら音もなく近寄れるな」
連がポン、と手を打った。すかさず冬樹が頭を叩く。
「何でそれを先に言わないんだよ!?」
「だって今気付いたんだもんさ、それに“すってんころり”あるし、まあ何とかなるだろー」
2人のやりとりを黙って見ていた皐月がふと顔を上げると、視界に何かが入った。
「――あ、」
息を飲んだ皐月に反応して2人も階段の上を見る。
“鬼”が来ていた。
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長らく更新がありませんでしたが、その12はここまでです。
お粗末さまでした。