最近文章が書きたくてどうしようもない

バトンでお題探してきたので、書く。
タイトル通り、最近書きたくて仕方ない。
駄文は変わらず。

なんか暗い話が多いな、おい。


お題


三度目まして。
前回前々回と投稿させていただいたものです。

お気に召して頂ければ幸いです。



◇  ◆  ◇

・片目の取れたテディベア

私の部屋には古いテディベアが置いてある。私が生まれるより前からあるから、かれこれ20年以上は経っている。
古いテディベアにはあちこち修繕の跡が見られる。
耳が取れかけたり、腕が取れかけたり。
そのたびに直してきた。
今朝、目が覚めた時、枕元に置いてあるテディベアの片目がないことに気付いた。
直さなきゃ。
だがいくら探しても黒いボタンの目は見つからない。
「ついに修繕不可能か…」
溜め息を吐いた時、私の目にあるものが留まった。
真珠のネックレス。
大切なものだけど、あると心が締め付けられるそれをテディベアの目として使ったら。
「……ごめんね」
あなたより大事なぬいぐるみのために使うよ。

テディベアの瞳は輝きを取り戻した。


・ゴミ箱の中の「アイシテル」

あの人の部屋を整理してて見つけた、くしゃくしゃに丸められた手紙。
見るつもりなんてなかった。でも名前が書いてあったから。
広げてみたら、書きかけの、私宛の手紙だったから。
感謝の言葉と、「愛してる」の一言。
急に涙があふれてきた。
あの人と私は終わっていたのに。
それでもあの人はこんな手紙を書いて、でも渡せなくて、丸めて捨てた。
そんな情景がありありと浮かんできて。
一度流れ始めた涙は止まる様子もなくて。
私はその手紙をそっと懐にしまった。


・何度嫌われても、でも。

さすがに嫌われるかな。
ごめん、でも諦めきれないんだ。
君と話せるだけで俺の世界は色付く。
いつも絡んでごめん。
いつも泣かせてごめん。
こんなに感情表現が苦手だなんて自分でも思ってなかったんだ。
君は俺が嫌いだろうな。
でも俺は君が好きだから。
ごめんね?


・「また明日」がもう来ない

いつもの交差点。
ここで君はいなくなったんだ。
君の明るい笑い声を聞くことはもう叶わない。
あの時、手を引っ張ることができていたなら。
後悔ばかりが募る。
君の「また明日!」が聞けないなんて。
世界はなんて非道なんだろう。


・進めない戻れない。、動けない。

これは、この状態は。
いわゆる蛇に睨まれた蛙状態。
「蛇」がこちらに歩み寄ってきた。
動けない「蛙」。
もうだめだ、丸呑みされる…!
固く目を閉じると、頭にふわりと温かさが乗る。
「……逃げないでよ」
「蛇」は困ったように笑っていた。


・「私」はだぁれ?

自分とそっくりな人間が世の中には3人いると聞いたことがある。
ドッペルゲンガーってやつ。
自分が本物で、他のそっくりさんが偽物。
でもドッペルゲンガーからしたら、彼ら自身が本物でそれ以外は偽物。
ドッペルゲンガーに会ったら死ぬ、なんていうけど、
もしも揃ってしまったらどうなるんだろう。
みんながみんな本物を主張する?
それなら他の人に訊けばいい。
「本物の私はどれ?」
きっと答えられないだろうなぁ。
誰にも答えられない。
じゃあ一体「私」は誰?


・大きい背中が小さく見えた。

頼もしかったあの人の背中。
いつもいつも私を守ってくれた。
それが、今はとても小さく見える。
それはそうだ、あんなことがあったんだもの。
今まで守ってもらった分、恩返しがしたい。
あなたの背中が再び大きく見えるようになるまで、
今度は私があなたの盾になろう。


・「好きだよ」「知ってる」

口から出たでまかせ。
あなたの心はもうここにない。
嘘が口から出るたびに、心の中で「嘘だって知ってる」って呟く。
こんな茶番いつまで続けるの?
もう私を解放してよ。
偽りの言葉で絡め取らないで。
偽りの笑顔で傷付けないで。
消えちゃえ。


・強がりな君と泣き虫な僕。

「君が泣くところでしょ?」
そう言ったら君は困ったように笑った。
「なのに何で僕が泣いてるのさ」
君の足はもう動かない。
軽やかに走る君の姿はもう見れない。
君が一番悲しいはずなのに、
僕が泣くから泣かないんだね。
なら、君の分まで僕が泣こう。
君に涙は似合わない。君の顔が涙で歪むぐらいなら、僕がその涙を奪い去ろう。
だから君はいつまでも笑っていて。


・冷たい手の持ち主。

「冷たい手だね」
冷たくて気持ちいいね、そう言ったつもりが違う意味に聞こえてしまったようで。
手をつないでくれることはなくなった。

熱を出したとき、心配そうに額に触れた手は相変わらず冷たかった。
「あ…」
うっかり触れてしまたことを後悔するかのように手が離れる。
その手を逃がさなかった。
「冷たくて気持ちいいよ」
やっと言えた。
困ったように笑いながら、その手は再び額に触れた。
心地よい冷たさと、言えたことの嬉しさで微睡の世界に身を任せた。


◇  ◆  ◇


詩、小説、イラスト等お好きにお使いください。


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