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幼き日々の誕生日。(イヅ誕)






「イヅル」

「あ、れいちゃ…れい、さん」

「鈴ちゃんでいいよ、イヅル」


現世でいう5、6歳だったイヅルの誕生日。
早めに仕事を切り上げて吉良の家へ。
今も十分可愛いけど、昔はその姿だけで人殺せるくらい可愛い。昔のギンや乱も可愛いかったなあ、今も可愛いけど。


「きょうは、どうしたん、ですか?」


慣れない敬語。可愛いなあ


「イヅル、」

「?」

「誕生日おめでとう」

「――!!」


ぱあっ…と表情が輝く。


「ありがとうございます…っ」

「うん、プレゼント何が良い?」

「え、そんな…」

「気ィ使わなくていいよ、好きなのどうぞ」

「……きょ、きょうは、」

「うん?」

「きょう、と…とまりにいっても、いいですか?」

「…へ?」



な、なんだって…!?
ちょ、待て待て。駄目じゃね!?
私、死神。イヅルは貴族!!
私なんかの部屋に来たら駄目だろ
貴族だぞ、貴族!私なんかと比べ物にならないかんな!
しーちゃん(シヅカ)と先輩後輩関係じゃなかったらこんなところ恐れ多くて来れないからね!
貴族と言えばびゃっくんのところとか絶対無理、怖くて死ねる。
あぁ夜一のところは別かな。女中の人と仲良くなりすぎた。



「…い、イヅル?私の部屋は狭いし、汚いし…」

「じゃあ、こちらに泊まるのはどうでしょう」

「ははうえ!」

「しーちゃん!?」


綺麗な着物に身を包んだイヅルの母親、しーちゃんはゆるく微笑んで私の手をとる


「し、しーちゃん…?」

「先輩、今日泊まりましょうよ」

「い、いや…明日仕事…」

「れいさん」

「…?」

「だめ、ですか…?」

「――っ!!」



う"っ、か、可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い。
何なんだこの小動物は!!
死覇装の裾をきゅって握って!
上目遣いで!
なんかちょっと目が潤んでて!


「…わーった、泊まる。泊まるから、ね?」

ふふ、と笑うしーちゃんは烈さんと同じ属性だと思う。
無茶苦茶だ、と言おうとしたけど、満面の笑みを浮かべたイヅルに、私は何も言えなくなってしまった。























幼き日々の誕生日。
(れいさんっ、ぼくのへやにきてください!)
(わぁ、男に誘われたよー)
(いつか婿に貰います?)
(え!?)



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プロフィール
キサさんのプロフィール
性 別 女性
誕生日 8月11日
血液型 B型