「「ふえ、ぇえっく、なまえせんぱいぃいい〜!」」
「「ごめ、ごめんな、さい…っ!」」


「……何があった、なまえ。」

「…いやあ、この子たち(一年生)が絡まれてた所を助けただけだよ。」

「私が聞いているのはそんなことではない!なぜ、なまえが怪我をしているんだ!」

「なんでって…何を勘違いしているかは分からないけれど、私の優先順位は後輩たちを怪我一つなく守ることだよ。悪党を倒すのは私には関係のないことだし、ましてや、後輩を守るのに自分自身の安全を図る意味が分からないじゃない。」

「……でも、それでも私は…っ!」


「三郎は本当に優しいね。大丈夫、これくらいの怪我なんて怪我の内に入らないよ。」




すれ違う二人うまうま。
ヒロインちゃんに傷が付くのが許せない三郎と自分の身は省みないヒロインちゃんとかどうだろう。
ヒロインちゃんは身内にはべらぼうに甘い。だからそれを仇なす人間には容赦がない。
でも下級生の前ではグロテスクなものは見せたくないから必要最低限のことしかしない。だから必然的に怪我をしちゃうヒロインちゃん。