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本当に、私はヤマト隊長と結婚なんてものできるのかしら。
「サクラが好きそうだなと思ったんだけど」
会えない日々は、私の味方だと思っていた。
いつか忘れさせてくれると。
あの人を感じることがなくなれば、いつかこの想いも溶けていくのだと信じていた。
また誰かを好きになって、あの人と過ごした時のように、愛し愛される幸せを感じる日がまた来ることを望んでいた。
なのに忘れるどころか、焦がれる自分がいるのだからどうしようもない。
遠くなればなるほどに、あの人を本当に愛していたのだと、まざまざと思い知った。
忘れられるわけがなかったのだ。
嫌いになんて、なれないんだもの。
好きだった。
本当に好きで好きで、愛してた。
だから、共に歩けなくなってしまったことが辛かった。
同じものを見ていたかったのに、なぜかいつも違うものを見ていた。
ただ、もう一緒にはいられない。
それが別れの理由だったから。
「チリン」
家の鍵についている、鈴飾り。
あの人が、初めてくれたプレゼント。
好きとか好かれてるとか、そういうものを感じる前の出来事。
ただ、ただただその心が嬉しかった。
人生で、一番嬉しかったプレゼント。
きっと、これ以上に嬉しいものなんて貰えない。
これも、いつか捨てれると思っていた。
でも本当に嬉しかったものだったから、やっぱりずっと大切にするつもりでもあった。
「サクラ」
もう、忘れたと思ってた。
この声。
もう聞くこともないと思っていたのに。
「ヤマト隊長…」
ひっそりと始まって。
ひっそりと終わってしまった私達。
その次、この人にすぐに彼女が出来たことを私は知っている。
あんなにも私だけだと囁いていたのにと、ずたずたに傷ついた。
ナルトは、火影となったカカシ先生にへばり付いている。
あれから何年が過ぎたんだろう。