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【盧生の夢】※パロディ

【雑記】で御免なさい。

少しずつ更新しています夜来で御座います。
3月の原稿も終え、お話しを更新しようと試みるも、またもや遅延気味で申し訳ないです。

それなりに時間はあるんですがね…
なんだかダルくて…ぼーっとしています(撲殺)

仕事も何か微妙な感じで。
やる気なくやってます。忙しい時は伝票を生み出すこの機械壊れないかな…と願ながらガッシャンガッシャンやってます。

一つの原因。
不眠症気味でして…寝付きが非常に悪いです。
そして寝てもすぐ目覚めます。
ダルくて仕事も嫌です、行きますけど。

も、ちっとゆっくり休めたらなぁと思います…。
仕事があると余計に起きなきゃって思うのか、何回も何回も目覚めてしまって…
休みの日も寝付けないんですけどね。

安眠方法があれば知りたいです。
枕とか変えた方が良いのかな…ペッタンコになってるし。

色々お話しは浮かんではいるので色々考えてしまいます。
雛祭りにホワイトデーに花見にゴールデンウイークに…
連載も続けますが、もしかしたら短編がちょっと増えるかも知れません。

リクエスト頂いてる物はお時間が大変かかってしまい申し訳ないです。
小説となるとどうしても時間がかかるようで…
エンジン掛かればそれなりに書けるんですが。

皆様気長にお待ち頂けると幸いです。





…粗品ですが。
…いりませんか。

頑張ります(笑)


夜来烏哭 拝

【嫌よ嫌よも好きの内!】7

【嫌よ嫌よも好きの内!】7





夜の帳。
シンと静まり返った俺の部屋で今、眉を下げて…悲しげな瞳をした野分に見つめられてる。
寝間着に着替えてカーディガンを羽織った俺に…おずおずと手を伸ばしてきて、触れようとしては離れるを繰り返す。

「…別に怒ってもないし怖くもない…だから…さ、触れよ……ンなおどおどすんな馬鹿。」

「……抱きしめても…良いですか…?」

泣きそうな顔で、情けない声を漏らす野分。
馬鹿だな…

「…本当は香水臭いけど、許してやるよ。」

その姿がなんとも言えず、可哀想に見えて俺は仕方なく野分の手を掴み引き寄せる。
頭を掻き抱いて…硬い髪をグシャグシャかき混ぜれば甘えるように胸に擦り寄る男。

「…ごめんなさい……ごめん…ヒロさん。ヒロさん…好き…」

まるで俺の鼓動に耳を傾けるかのように、胸板にぴったり耳を張り付け柔らかな笑みを浮かべる姿に…ムカついたからデコピンしてやる。

「って、…ヒロさん痛い…」

「甘えてんじゃねぇよ。…話…すんだろ…」

――早く聞きたくて…仕方ない。
野分がどんな気持ちで、女達と戯れたのか、それは俺と居るより楽しかったのか、女に…恋をしたのか…

「…ヒロさん、泣かないで…ちゃんと…話しますから。」

野分に頬と目尻を撫でられ…
自分が涙を流してる事にようやく気付いた……いつもなら恥ずかしくて涙なんか隠すのに、今は…隠さない…俺の胸の痛みを知って欲しいから。

「…女の方が…良かったか?」

撫でられる手の温かさに頬を寄せる…もしかしたら…今は野分の優しさで俺の側に居てくれるだけかも知れない。
ならば、失うなら…せめてもう一度、この暖かさを心に刻みたくて、俺はボロボロ涙を流しながら野分に身を寄せる。

「…ヒロさん。俺…別に女の人に興味があったから合コンに行ったんじゃないんです。」

優しい手に背を撫でられ、嗚咽混じりに溜息が漏れる。
上から降り注ぐ柔らかな野分の声に耳を傾け――

「浅はかな考えでした、世間で“格好良い”と言われる格好をすれば…もっとヒロさんに好きになって貰えるかな…なんて考えて…。そんな事を考えてた時に、たまたま先輩と服の話になったんです。それで…こう言うことを考えてるって…相談しました――」

ポツリポツリと語る野分。
俺に必死に気持ちを伝えようと、言葉を選び考え、ゆっくりと俺に話す声音に…また胸が痛む。

「――それで、先輩に洋服屋に連れて行って貰って…流行りの服とか似合いそうなものを見繕って貰いました。」

そして…いったん言葉を詰まらせ、俺を強く抱きしめ…苦しげに声を絞り出した――。

「…それから…世間から見て本当に格好良いか知るなら“合コン”が手っ取り早いって…女の子は流行りとかイケメンてのに興味深くて勉強熱心だからって……それで…俺…」

「………うん…」

野分の胸に耳を寄せる…いつも平常心だと思った野分の心臓の音は乱れていて…この後何を言うのかと、俺の心臓まで乱れてしまう。

「…合コンに、誘われるまま行ってしまいました…。――でもね、ヒロさん。俺にはヒロさんしか要らないと…再確認しました……確かに女の子達は綺麗に着飾ったり甘い香水を身につけていて可愛いのかも知れません。…でも…俺、女の子に格好良いとか、好きとか言われても、正直…外面しか見られてないし…そんな話もしてないのに好きだ付き合ってとか言われても、気分、悪くなりました。」

――抱きしめて…絡めた指先に力がこもる。
肩にかかる熱い吐息…
俺は…みっともないが、安堵の息を漏らして野分にしがみつく。

「…可愛い女の子に囲まれたのに…?」

「…ヒロさん意地悪言わないで…。本当に俺、嫌だった……俺はヒロさんの匂いしか受け付けない、ヒロさんの綺麗さしか興味ない、ヒロさんだけなんです。…姿だけを確認しに行ったのに良く解らないゲームをさせられたり、キス…されそうになって…俺、みっともないですけど、気持ち悪くて逃げて来ちゃいました…ヒロさんに会いたくて、会いたくて。」

必死に話す野分。
俺に…自分を伝えようと必死な姿に、心が踊った。
…こいつは…ただ俺に…格好良いと思われたかっただけなんだ…。

「…うん……そ、か……」

「ごめんなさい。くっつかれたから…香水の匂いが移ったんですね…女の人は柔らかくて細かったです……けど、俺…ヒロさんの綺麗でしっかりしててもしなやかな体が良いです。」

…何を言うかこの変態め…。
寄りによってそんな事を言われて思わず赤面してしまった。

「…っ…ふ、普通は女の体のが良いと思うんじゃ…」

「何でしょうかね…でも例えばヒロさんが女性になったらなったで、俺は平気だし、愛せますよ?身も心も。……でも他人は…全く興味が沸きません、まして…触れられても嬉しくなんか無かったです。」

…真剣に見つめ、何て告白をしてくるんだこいつは……

――でも…嬉しい、を伝えたくて…
野分にそっと、唇を寄せてみた――





Next.

【愛憎】

【Chocolate Kiss】4

【Chocolate Kiss】4





【Side:All】

リビングに散らかした書籍をまとめ終わり、コーヒーを入れ始めた時に玄関を開ける音に弘樹が振り返る。

「ヒロさんただいまです。ちょっと遅くなりました…」

やや息切れしつつ現れた野分に、そんなに慌てなくても…と考えながらも腹の虫が鳴り慌てて腹を撫でる。
弘樹の腹の音に少し笑い、野分が食材の入った袋を食卓に乗せ、早速それを並べようとする弘樹の腕を野分に取られキョトンと弘樹が見上げた…。

「…何?」

「ヒロさんに先に…今日はごめんなさい。それと…お土産です、はい。」

弘樹が振り返り、野分と向かい合う形となれば手渡された紙袋に……

「土産って…これ…まさか…」

そう…弘樹が手渡された紙袋は、彼が数時間前に手にしていた物と全く同じで…ヒクついた笑みを浮かべてしまう。

「?はい、えっと今日チョコレート作れなかったんで…ヒロさんに…ハッピーバレンタインです。」

この紙袋で丸判りだよな。なんて考えチョコレートを手渡した野分は少し恥ずかしいのか、頬を掻きながら『受け取ってくれますか?』と微笑みかける。
――が、その紙袋を抱えたまま固まる弘樹に首を傾げ…

「…あの…迷惑、でしたか…?」

「え!?いや違っ…えっと、サンキュー……………っ、よし…ちょ、ちょっと待ってろ!!」

しょんぼりうなだれながら野分が問えば慌てて首を振り、何やらしばらく思案した後にバタバタと自室に走り込む弘樹に首をまた傾げる。

「…なんだろ…」

姿を消した弘樹の後ろ姿をながめつつ惣菜やらワインを食卓に並べる。
そして5分程経った頃だろうか…弘樹が自室からドカドカ足音をさせながら現れ―――

「あ、ヒロさん急に居なくなるから何かとおも――っわ!…ぇ、これ…ヤッパリ要りませんか…?」

野分の前で立ち止まり、何故か真っ赤な顔をした弘樹に突き出された紙袋を受け取りショックを受ける…それは、先ほど自分が渡した紙袋で、突き返されたと思い野分の胸が痛んだ。

「〜っ!違う!……お前のは…これ……」

ギュッと紙袋を抱え俯きかけた時だった、弘樹の言葉に彼を見れば…彼の腕の中にも同じ紙袋…
一瞬『えっ?』となるも、事情を察し一気に野分の心が晴れた―――

「もしかして…ヒロさんも…チョコ買ってきてくれたんですか?」

野分の言葉に赤面し、俯きながらも小さく頷く弘樹の可愛さに思わず野分が強く抱きしめてしまい…恥ずかしさもあり弘樹が思いっきり野分の足を踏みつける。

「〜っ!よ…寄りによって同じ奴買ってくんじゃねぇ!バカ!!」

痛み足をさすりながらも、彼がチョコレートを買ってきてくれた事が何より嬉しい野分は終始笑顔のままで抱きしめ続けて。

「ヒロさんヒロさん…俺嬉しいです。開けて良いですか?ヒロさんも開けて下さいよ。」

「…どーせ…同じ店のだし…」

もしかしたらコイツの事だから、店員に勧められるまま、あの動物いっぱいの詰め合わせを買ってるかも…と淡い期待を胸に、明らかに小さめな箱を互いに開封する。

「…あっ!」

「…ぁ……っ…」

―――開けた箱には―――

弘樹の手には、パンダが抱き合いキスをしていて…
野分の手には、大きいパンダが小さいパンダを背後から抱きしめていた…

「…これって、お互いの願望みたいです。」

「んな!ンな訳あるか!こら離せ!!抱きつくな!」

「イヤです、ヒロさんはこうして後ろからギュッとされるのが好きですよね」

ジタバタ暴れる弘樹を物ともせず、強く強く抱きしめて、崩れるようにその場に二人してしゃがみ込み…
小さな吐息と共に力の抜けた弘樹は野分に背を預け。回された腕と自分の手の内のパンダが目に付く。

「……だったら…コレは…お前の願望…?」

ゆっくりと赤らむ顔に叱咤しつつ野分に顔を向ければ、満面の笑みで頷かれ…その幸せそうな笑顔に逆らえる訳がない――と…ゆっくり…ゆっくり弘樹は目を閉じる。

「…ヒロさん、大好きです。…ハッピーバレンタイン…ヒロさん…」

「…っ……お、おぅ……ンッ…」

まだまだ寒い夜。
だけど君が居れば大丈夫…。

静かな室内で愛を確かめ合うように…

――穏やかな口付けは暫く続いた―――





End.



Happy Valentine ! For you …

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