※こちらは以前、ほわいとパンダ様より頂いたリクエスト作品です。
ご要望にお応え出来ていれば良いですが…
それでは下記よりどうぞ〜♪
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有り得ない…なんて事は――
有り得ないのか…
【pollinosis】
最近は気温も随分暖かくなりましたね。
なんてニコニコ笑った野分の笑顔が…今は憎い。
「………っ…ふぁ…っ…くしゅ!!」
生徒「「「…………上條先生…くしゃみ連発してない?」」」(コソコソ)
…そうなのだ…ここ数日…俺はおかしいんだ。
三日ほど前からだろうか、どうにも鼻がぐずって、しまいには目まで痒くなって…俺はてっきり古書がつまった資料室に出入りしたからだろうと思ったんだが。
次の日には外に出てしばらくしたら鼻がムズムズして目が痒くなった。
「…えー…この場合の解釈として―――ふあっくしょん!……………う゛ー…かゆ…」
生徒「「「…目真っ赤…鼻も…」」」(コソコソ)
…窓…開いてるからかな…
これはもしかして…やっぱり…アレなのか…
まさか、と思いつつくしゃみと目の痒みに耐え何とか授業を終わらせ。速攻で顔を洗いに走った。
「…はぁ……なんだコレ…アレルギーか何かか…――まさか…」
信じたくない気持ちが大半しめるまま俺は仕方なく、今日は早めに上がれるからと帰りがけに医者へ行くことにした――
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憂鬱。
その二文字以外思い浮かばない…
「…鼻痛い…」
やっぱり…ついに俺まで発症したのか…
魔の“花粉症”め。
医者に告げられた真実に愕然としながら薬を片手に帰宅し、以前テレビでみた通りに玄関前で衣服についた花粉の野郎を払い速攻風呂に逃げた。
「…薬効いてっけど…鼻かみすぎた…」
グズグズは随分治まってくれたがかみすぎた鼻は真っ赤だし、掻きすぎた目も真っ赤…
挙げ句に薬のせいか妙にぼんやりする。
「……ダメだ、頭に入らない…」
何とか気を紛らわそうと読んでいた本は全く頭に入らず。仕方なく本をテーブルに伏せてソファに沈み込んだ。
「……ぁ…今日…野分帰ってくるっていったっけ…」
グダグダになりながら寝転がり天井を仰いでいたらふと耳に響いた玄関のドアに鍵が刺さる音。
その音に慌てて立ち上がり玄関へと猛ダッシュ。
(ガチャン)
「…あ。ただいまです!ヒロさんお出迎――」
「――じゃかぁーしい!!部屋に入る前に外で服を払ってこい!そしてサッサと風呂でアレを落としてきやがれ!」
「…え?あの…え?」
あぁ野分がびっくりして目を丸くし………やべ、何か付いてるのかと玄関でパタパタと上着を揺らして確かめ始めた野分…
「や、やめ…………っ、ふぁ……っくしゅ!!」
「え?ヒロさん?」
「〜っ!くしゅ、はっくしゅっ!…パタパタすんな馬鹿やろう!」
最悪…薬飲んでも大量に吸うと流石に…
これ以上吸い込んでたまるか、と取り敢えずまた洗い落とす為にバスルームに逃げ込む。
「ええ!?ど、どうしたんですか!?」
「も、や……良いからサッサと風呂で花粉を流してくれ!」
どうせ黙ってられる様な症状ではないと諦め、風呂で花粉を流すために浴室に野分を呼ぶと困惑気味だが慌てて風呂場に入ってきた。
「ヒロさん…花粉症でしたっけ?」
「…もが…知らん…最近なっちまった。」
顔を己のシャツで隠しながら何とか衣類を脱ぎ、洗濯機に放り込み浴室内へ逃げ込む。
すると俺を追うように衣類を洗濯機に放り込んだ野分が…こともあろうに浴室内で俺を羽交い締めして頬摺りしてきやがった!
「全然気付きませんでした、大丈――」
「――ハックシュ!…ンな訳ねぇだろ…頼むから…サッサとシャワー浴びてくれ…」
ずびっと鼻をすすり、うっすら涙の浮かんだ目で睨めば…
「…ヒロさん可愛い…」
「あ゛あ゛?!ふざけんな、こんなグズグズのオッサン捕まえて何言ってんだ!」
コイツの目は腐ってるな…、眼科いけ…眼科。
「どんなヒロさんでも可愛いです!」
「……はぁ…取り敢えず…下半身元気にする前に花粉を洗い落としてくれ…マジで頼むから…」
目が悪いよか去勢が先か?
鼻をグズグズ言わせてつらいと言ってるのに…遠慮なしにガチガチのアレを尻に押し付けられ溜息しか出ない。
「…ヒロさん本当につらそうですね……わかりました!」
「…わかってくれてドーモ!…うー…鼻と目痛い…」
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そしてようやくシャワーで全身を互いに流したのでムズつく鼻も目も収まりおとなしく湯船で一休み。
「ヒロさん、明日は休みですよね?俺は夜勤だから一緒に出掛けませんか?」
「…花粉で俺を殺す気か?」
「まさか!お薬は貰ったんですよね?でも対策用のグッズ…マスクとか色々買いに行きましょう、ちょっと直接行くのはしんどいかも知れませんが…でも自分でみて合わせて貰うのが一番ですから。」
…押し付けられ熱の塊はそうそう消えはしない、が…こんな真面目に話をされて思わず吹き出した。
「…ごめんなさい、今晩は我慢しますから…その、早く少しでもヒロさんには快適に過ごして貰いたくて。」
「…わかった。グズグズが俺が納得するレベルまで治まらないとお預けだからな。」
「………今から24時間のドラッグストア行きませんか?」
「…………アホか…」
後ろから俺をギュッと抱き締めて、情けなく呟くコイツに…
絆されてちょっとエッチな事をしたのは内緒だ――
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End.
☆このような品になりましたが如何でしょう。
返品可ですので(汗
少しでも楽しんで頂ければ幸いです!
お第【花粉症】でした☆
夜来 烏哭 拝