pixivで投稿した文章の、裏話兼ネタばらしです。
ちなみにpixivで改変してる部分もあるので、
ココとは少し違います。が、大部分は同じです。
(例えば最後のページ、台詞は改変済ですが全て古橋君です)
追記から始まります。
古橋 原 山崎 瀬戸
実渕 黛 葉山
今吉 桜井 青峰 諏佐 若松
突然だが何故か、桐皇・洛山と合同合宿をすることになった。(古橋)
『今日から一週間、宜しくお願いします』(黛)
「此方こそ」(瀬戸)
『一週間、宜しゅう頼んますわ』(今吉)
挨拶を形式的に終わらせ、適当な雑談をして旅館へと向かう。(古橋)
『ねぇ、知ってる?ココ曰く付きなんですって』(実渕)
『何や近くに自殺の名所でも有るんかいな』(今吉)
『そうなの。全く困っちゃうわよねぇ』(実渕)
それが本当なら、客は自殺志願者ばかりなんだろうな。この旅館は。(青峰)
『噂ですから、あまり信じても仕方がないでしょうけれど』(桜井)
『まこちゃん、そういうの気にしてたでしょ?』(実渕)
『だから一応、教えとこうと思って』(葉山)
「ふーん」(原)
まぁ、もう遅いけどな。(山崎)
『霧崎メンバー、ココの噂話って聞いた?』(葉山)
「自殺の名所があるんだろ?」(山崎)
『違う噂だ。詳しく知りたいか?』(黛)
「・・・そうだな。対策は立てられるようにしておきたい」(古橋)
『対策って?』(葉山)
「原は無自覚で悪霊を引き付ける体質なんだよ」(山崎)
『よく生きてるわね、霧崎のみんな』(実渕)
「特に山崎だな。遭遇率が一番高い」(古橋)
「で、お前等が知ってる噂話って何だよ」(山崎)
洛山選手(主に葉山と黛さん)からその噂話を詳しく聞いたところ、
確実にオレ等どころか桐皇と洛山まで面倒事に巻き込まれるだろうと悟った。(山崎)
事件は合宿が始まって直ぐの事だった。(瀬戸)
『ねぇねぇ、原って今ドコいんの?』(葉山)
葉山に指摘されて気付いたが、そういえば先程から、原の姿が見当たらない。(古橋)
「・・・仕方が無い。探すか」(古橋)
事情を説明して、洛山・桐皇にも協力してもらい、原を探すことにした。
霧崎は瀬戸と松本が、桐皇は若松と諏佐さんが、洛山は根武谷と樋口さんが残ることになった。
山崎の提案で、「万が一、入れ違いになった時の為に」。
それと、「連絡要員として各校二人は居た方が良いから」だそうだ。(古橋)
全員で近くの森に行き、原を探す。(古橋)
「原、早く出て来い」(古橋)
『そうよ!後で征ちゃんとまこちゃんに叱られちゃうわよ!』(実渕)
『いや、花宮はともかく赤司は関係無いだろ』(黛)
「・・・なぁ、この近くに噂の廃屋とかは、まさか存在しないよな?」(山崎)
山崎のいう「噂の廃屋」とは、先程、葉山と黛さんが教えてくれた噂話だ。
何でも余所者の人間を引き摺りこんでは、行方不明にさせてしまうらしい。{古橋)
『ありますけど』(黛)
「もっと早くに言えよ!絶対そこにいるから!」(山崎)
『あの、何で絶対なんて言い切れるんですか?』(桜井)
「原には前科があるからな。今回も同じだろう」
『前回も建物に居たってことですか?』(桜井)
「つーか建物が有る場合、100%そこにいる」(山崎)
『ふーん、じゃあ噂の廃屋を目指してレッツゴー!』(葉山)
洛山の奴等に案内されて着いた場所は、何とも言えぬ不気味な洋館だった。(古橋)
『何だか怖いな』(黛)
『気持ち悪いわね』(実渕)
『いやぁコレはアカンわマジで』(今吉)
「そんな事は言っていられないだろう。入るぞ」(古橋)
古橋が扉に手をかけると、いとも容易く扉が開いた。
今吉が力を込めて開けようとしても、ビクともしなかったのに・・・。
古橋は力を込めず普通に、且つ簡単に開けやがった。
しかし深く考えると怖いので、俺は考える事を放棄した。(黛)
『はぁーい!てか何が出るんだろうね?!』(葉山)
『全く・・・。誰だよ合宿所ココに決めたの』(青峰)
後ろで笑ってるから多分、黛さんなんだろうけど、
霧崎メンバーを怒らせると色々と面倒なので黙っておこうと思った。(葉山)
まぁ今吉さんも一枚噛んでるんだろうが、さっきから顔が真青だ。
なので少しだけ心配してやったら「大丈夫やから、何かスマンな」と返って来た。
・・・本当に大丈夫なら、そんな顔色してねぇだろうが。
後で何があったのか、詳しく聞いてやろうと思った。(青峰)
「はらー、早く出てこーい!」(山崎)
いくら呼んでも返事のひとつも返ってこない。(古橋)
『ねぇ、本当にココに原いるの?』(葉山)
「オレ等の経験則だと、いるハズなんだよ」(山崎)
奥へ入って行くと、人形が置いてある部屋に着いた。(古橋)
『この部屋に原君いないんちゃう?何も無いやん』(今吉)
『じゃあ隣に行こうよ!何か物音したし!』(葉山)
葉山の言う通り、隣の部屋で何かを探す音がするので移動することにした。(山崎)
隣の部屋に移動したら、見知らぬ誰かが首を吊って死んでいた。(山崎)
『あらやだ、あまり綺麗じゃないわね』(実渕)
『まぁ首吊り死体やしな』(今吉)
『お前等何で首吊り死体見て平然としてんだよ』(黛)
『え?何や知りたいんか?』(今吉)
『あ、やっぱいいです』(黛)
「そんなことより、」
「誰か、この部屋に入る勇気はあるか?」(古橋)
そんなモンは誰も無いので、きっと原もいないだろうと勝手に判断し、
階段を昇って次の部屋へ行って探索する事にした。(山崎)
二階は、明らかにオレ等以外は誰もいないとわかるほどに静かだった。(葉山)
『原君、ドコおるんやろなぁ』(今吉)
「館内は確実です。広くないので確実に潰して行きましょう」(古橋)
そうしてふたつのグループに別れ、二階の部屋を探していると、葉山が。(山崎)
『ねぇ、下で音したよね?首吊りの部屋じゃない?』(葉山)
「マジかよ。じゃあ誰が入るんだ?」(山崎)
『じゃあワシと黛君が入るわ。一応は三年やし』(今吉)
『俺を巻き込むなサトリ野郎』(黛)
『言うてもワシ等以外は一年と二年やん。諏佐と樋口君は旅館やし』(今吉)
『そうだけど・・・』(黛)
結局、今吉さんの説得に黛さんが折れて、首吊りの部屋に戻ることになった。(葉山)
それをもう片方のグループに伝え、全員で階段を降りた。(山崎)
結局、10人近くの人数で二階を捜索したのに、二階では何の収穫も得られなかった。(古橋)
『俺等が30分経っても戻らなかったら、警察に電話しろよ』(黛)
そう言うと、先輩二人は扉を閉めてしまった。(桜井)
10分、20分と経過しても、先輩達は出て来ない。(古橋)
『・・・やっぱり、警察に連絡かしら』(実渕)
『まだ30分経ってないよレオ姉』(葉山)
「あと10分だな」(山崎)
そうして後1分で30分が経過するという時に無事、
今吉さんと黛さんが、暴れる原を引き摺って出て来た。
無事といっても、原の所為で怪我はしていたが。(古橋)
「原、探したぞ」(古橋)
『帰ったらお説教よ』(実渕)
『動いたのも結構な人数やしなぁ』(今吉)
「帰るぞ」と声を掛けると、原が怯えていた。(古橋)
理由を聞き出すと、どう考えても有り得ない理由だった。(黛)
「そんなコトは有り得ないから。ほら帰るぞ」(山崎)
どんなに説得をしても聞かないので、今度は実渕と古橋の二人が原を引きずりながら例の旅館へと戻った。(黛)
そして原はこの出来事があったからか、今回は珍しく大人しかった。(瀬戸)
『行方不明中に何があったの?』(諏佐)
そう諏佐さんに聞かれたが、何とも言えなかった為に、笑って誤魔化した。(山崎)
それから合同合宿中、珍しく原が行方不明になる事は無かった。(古橋)
「お、コレ土産に良いんじゃね?」(山崎)
『良いわねぇ。私も買って行こうかしら』(実渕)
『つーか原も面白い冗談言うよねー』(葉山)
『行方不明事件のアレか?』(若松)
『そう!それ!』(葉山)
『赤司と花宮が部屋に入って、二人で首吊りを始めたって』(黛)
『しかも仲良く手を繋いで、でしょう?何だか想像出来ないわよね』(実渕)
『今回は花宮も赤司君も、休んどるもんなぁ』(今吉)
「そだよー。花宮はカゼだけど」(原)
「おー原。大丈夫かよ」(山崎)
「まーねー。赤司は何で休んでんの?」(原)
『征ちゃんは家庭の事情よ』(実渕)
「ま、どっちにしろ二人とも休んでるんだよな」(山崎)
『だから二人が心中になるのは有り得ない、と。』(黛)
「それにあの二人は互いに嫌悪してるんじゃない、アレは」(瀬戸)
『まぁ二人して天才やからな。ポジションも同じやし、同属嫌悪やろ』(今吉)
首吊り自殺は死後数ヶ月、50代男性だった。
俺達が部屋に行ったのは一週間前。
しかし、原は首吊り死体など見ていない、存在しなかったと言っている。
部屋に入った直後に花宮と赤司とが入って来て、首吊り心中したそうだが・・・。
実際の花宮は風邪で、赤司は家庭の事情とやらで、二人とも東京に来ていた。
何故、原は、そんな幻覚を見たのだろうか。(古橋)