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青いウサギ 小説

いつのまにか僕はここにいた。
目を開けると白い世界が広がる。
冷たい。
急に感覚がよみがえる。かじかんだ手そっと握る。体はなかば雪に埋もれていた。
ここはドコ?見回すと、レンガ造りの建物が並ぶ。街は赤いリボンや金色の装飾で色どられている。
行き交う人はとても幸せそう。
コートを着込んでいる人々とは反対に僕の格好は寒々しい。紺色の短いパンツに素足。
リネンの半袖のシャツには青い糸でRという刺繍がある。ポケットには銀色の鍵が入っていた。……何も思い出せない。
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