逆転裁判4はクソゲーとか黒歴史とかよく聞きますが、そんなにクソだったっけ?と思って久々にやったら少し納得したので、今更ながらその感想を。
※最初から最後までネタバレ
そしてかなり批判的。
好きな人はご注意下さいまし。
[3分で振り返るストーリー]
旧作から7年後。
ある事件から弁護士を辞めて場末のピアニスト(但しピアノは弾けない)に転職した前作の主人公・成歩堂が勤め先でとある旅行者の殺人事件に巻き込まれ、彼を弁護することになった新米のオドロキくん。
イチャモンと違法な証拠で真犯人・自分とこの所長ガリューお兄ちゃんを捕らえさせられ、無罪判決を貰う羽目に。
その後、成歩堂の元法律事務所に就職したオドロキは探偵がてらにヤクザ屋さんの一人息子が関与した殺人事件でその息子を弁護し、ミュージシャン検事・牙琉弟と成歩堂の養子・みぬきが事件を解決する。
その検事のコンサートを見に行った先で今度は異国のアーティスト・ラミロアの付き人が殺害される事件が発生し、何故か密輸事件にまで発展したがとりあえず無罪判決を検事協力のもと勝ち取る。
今度は裁判員制度の導入に伴う試験的な意味合いも込めた裁判で絵描きの娘を弁護するよう成歩堂に言いつけられるが、それが7年前に成歩堂が弁護士バッジを失うきっかけとなった事件にまで遡る事に。
7年前、人気の魔術師を殺害したとされたその弟子の被告人ザックを弁護することになった成歩堂。しかし捏造された証拠と被告人の逃走により判決が下されることなく審理は終了。
色々見た結果、最終的な判決は裁判員の皆さんにお任せします。
※以下、重大なネタバレ※
・1話のとある旅行者=7年前に逃走した被告人ザック
・7年前に証拠を捏造したのはガリュー兄。理由は勝ちたかったから。
・1話で所長(兄)がザックを殺害した動機は7年前ポーカーに負けただけで弁護士を解任されたから
・7年前に成歩堂に捏造証拠を(間接的に)渡して罠に嵌めた理由は、上の件で自分の後任に成歩堂を雇ったのが悔しかったから
ちなみに…
・ガリュー兄は捏造がバレるのを恐れて関係者を7年間も見張り続けた(方法は不明)
・7年前にザックの逃走を手助けしたのは娘のみぬき(当時8歳)
・みぬきの母親はラミロア。オドロキの母親もラミロア。つまり二人は兄弟。
要約すると、新主人公オドロキは最初から全てナルホドーの手の平で踊らされただけの道化に過ぎなかった……ってことかな、おデコくん。
(つまり、いっそアカラサマなほどの世代交代失敗。むしろ成功させる気もなかった?シリーズ自体終わらせようとしてた?)
●ストーリーどうよ?
初見プレイの時はその他の要素があまりにもアレで、肝心の話の方は「なんかモヤモヤする」って感じで終わったんですけど、再びきちんとプレイしてみると結構まとまってましたね。大きく見ればですけど。それこそ地球規模で見ればですけど。
事件はザックリ、裁判はムジュンでもないようなムジュンが多く、後半に行くにつれて段々と「納期に追われてたのかな…?」と無粋な心配をする有り様でした。
メインの裁判パートが3話くらいまではストレスでしかなかった。ってか雑。
[1話]
ナルホドさんと牙琉兄で勝手に話を進めるので主人公が
「オレは見届けたい!」と発言した通り本当に
ただ見届けるだけの人になってて爽快感ナッシング。
主人公はただただナルホドさんの言うがままに動くためだけに存在するコマ、そしてただの空気。
イチャモンと違法な証拠提出以外に何したっけ…
[2話]
無関係に思われていた3つの事件が1つに繋がるのは面白いけど、法廷パートが酷い。
大した事でもないのにオドロキくんがあまりにも色々気付かなさすぎて、
ピンと来いよ!ってことが多々。これが主人公の個性なのかと疑う程。
そして周りのみんなが主張し過ぎ。
うん、あのね、それを私(もといオドロキくん)に言わせて欲しかったんだ(^ω^)
ということも多々。お蔭で爽快感ナッシング。
ムジュンに気付いてないのが法廷内で残すところオドロキくんだけという事も多くて逆転した感じは全くしないし、本当に爽快感ナッシング。
だいたいライバルであるはずの牙琉検事が最初からかなり協力的な時点で腹立つ。
旧作の時も検事が味方だった事はあったけど、それにも納得のいく理由があったし味方っぽい事したって極限まで追い詰めてくれた。だからこそ逆転したときの爽快感があったのに。
今回の検事さん、真相を先に見抜いてこっちに教えてくれる場にしてるから、ムジュンを指摘しても全く爽快感ナッシング。それどころかここまで優しくされると屈辱すら残る。
おデコくん(ということはプレイヤー)が本当に無能だし空気。
そもそも
非協力的な被告人、見せ場を奪う助手、親切な検事と人間関係の構成が
ムジュンだらけですね。
一番協力的な人物がよりによって検事という虚無感と屈辱感が残る法廷パートだった。
[3話]
2話であれだけ見せ場を奪ったみぬき嬢が突然無能になる回。
その分ようやく法廷パートでのホスーケ・オトロキの空気感が幾分かマシになったけど、今度はその他の部分が酷い。
具体的に箇所書きにすると
・被告人が逮捕された理由が雑
・被害者が“通常見えない場所にいた人物”を目撃者と分かった理由が謎
・犯人の追い詰め方が雑というか滅茶苦茶
・被告人の犯した罪の動機が不明瞭
・犯人の動機が不明瞭
と事件だけでもこれだけのモヤモヤが残るのですが、それ以上にキツかったのが
飛ばせないライブ映像です。
何度も見る必要がある癖にスキップ出来ないイライラ感。
お蔭でラミロアさんの歌(曲)は凄く綺麗なのにもう聴きたくないと思うまでに…
なんかアナ雪と同じような感じだ。
今年はテレビでレリゴー、有線でもレリゴー、お店でもレリゴー、ピアノ教室でもレリゴー、友達の着信音もレリゴー…1日最低5レリゴー。さすがにしつこいわ!(`ω´)
聴きすぎるともうしばらく聴きたくなくなることってありますよね。
(好きな方ゴメンナサイ)
[4話]
ひっでえな…何なのこれ。
7年前の法廷、依頼人に逃げられたらここまでの頑張りは一体何だったのって思う。
そしてその逃げた依頼人が7年経って自分(ナルホド)を貶めに来る馬鹿げた展開(1話)。フザンケジャネーゾ!(`ω´)
そして
検事の職務怠慢。
法廷に不正な証拠が持ち込まれると事前に知りながら何の調査も対策もせずただただそれが提出されるのを待っていただけですから、こいつも同罪でしょう。
更にあろうことか当初、法廷で戦う予定だった弁護士・ガリュー兄に
「お兄ちゃんと正々堂々勝負だ!」みたいな理由で証拠品の貸し出しを許可したりとか…フザンケジャネーゾ(`ω´)仕事しろ←
ちょっと言い過ぎたかもしれないですけど、ですけどね!
だって!だって!
捏造された証拠だと知っていながら提出せざるを得ないプレイヤーのこの屈辱感と虚無感、分かりますか。
証拠を提出しろと言われて「やめておく」って言ってるのに「やめておくジャネーヨ」とゲームに突っ込まれるこの虚無感。
更に「この証拠を持ち出したのはアンタだぜ」って検事に最初から知っていた癖にエラソーに突っ込まれるこの屈辱感。
だいたい「蘇る逆転」であの証拠を出すのにあそこまで粘ったあの彼がですよ!
こんな得体の知れないシロモノを何にも考えず調べもせずおいそれと提出するわけがないじゃないですか
オドロキくんじゃないんだから。
でもテーマというか話として持っていきたいところが“裁判員制度”なら、ストーリーはこれはこれで面白い…ような……そうでもないような。
引っ掛かるのが、やっぱり成歩堂くんの存在なんですよね。
裁判員制度だとか司法制度だとか、そういう社会派な話のゲームに方向転換するのはいいとして…
あえて成歩堂くん出す必要なくね?
●システムとか
一番楽しいのはやっぱ科学捜査ですね。
「蘇る」でも出てきた指紋検出、ルミノール反応の液体(名前忘れたw)の毒物反応バージョン。
それから新しく登場したのが足跡取るやつにエックス線の機械(名前忘ry)。
科学捜査だけは心から打ち込めました。
そしてさいころ錠じゃなくて何だっけ…錠前がバババーって出てくるやつ。
アレに変わるチートシステム“みぬく”ですが、これは
ハミガキ「証人をすごい目付きで睨んで無理やり自白させる」
で、だいたい合ってますw
クセを探すのは楽しいけど、ぶっちゃけこれってただのイチャモンですよねw
証拠もなしにイチャモンつけてそれが通ったらダメでしょっ!ここ法廷ですよ!(`・ω・´)
まあ一応証拠をつきつけるものもあるけど、きっかけがイチャモンですもん。
ナルホドくんのハッタリとオドロキくんのイチャモンはちょっと違う。
検事さんは何故このイチャモンに「言いがかりだ」程度のツッコミもしてくれないんでしょうか…
ガリューさんが優しくスルーしてくれるからこのイチャモンが通るわけであって、
もし相手が赤いヒラヒラさんだったらこんなの一蹴されますよ。
「異議あり!弁護人、キサマがこの場から裸で出て行け!」
みたいな感じで。
ついでに、可愛いから許すけどみぬきちゃんも法廷でぼうしクン出しちゃダメでしょっ!ガリューも分かってたんなら突っ込みなさい。
あとこれは人によると思うのですが、リプレイがやたらと多くて地味にイライラしますw
説明がめんどくさくて入れたのかなってほどリプレイの嵐。
上で散々書いたけど特に3話のライブ映像は両手の指じゃ数えきれないほど見させられる上にスキップできないから本当ストレス。
ついでにどーでもいいけど今までDSLiteでプレイしてたから、3DSの時は指紋検出で息をマイクに向かって吹き掛けるやつをどうやったらいいのか分からなくて、本体をひっくり返したりスピーカーいじったりしながら必死にマイク探してたww
5分くらい迷って、ダメ元で下画面に息吹き掛けてみたら普通に粉が飛んでくれて、さっきまでのドタバタは何だったんだ自分屍人かって呆れました。
……屍人でしたw
●キャラとか
プレイする度にナルホドくんの別人具合に心が痛くなるんですよね(´・ω・`)
誰だこのイケメン。ナルホドくんじゃなかったらただのイケメンで済んでたのにな。
なので、心が痛くなる度に
「これロバート・B・ナルホドーだから。ナルホドくんじゃないから」と自分に言い聞かせてましたw
でもロバート、法廷で平気でイカサマはいかんでしょorz
復讐とか目には目をとか…それが元主人公のやることか!
ってかユーザーに馴染み深い元主人公になんてことさせてんだ!激おこぷんぷん丸(`ω´)
ついでに茜ちゃんまで誰だかサッパリだけど、これは大人になったってことで自分を納得させた方がいいのかな。
オドロキくんが主人公だということにオドロキ。
見た目は可愛いんですけど……ほんと
空気。
むしろロバート・B・ナルホドーの方がキャラ立ってたような気がするんですけど。
というか、ロバートのキャラを立たすためにこんなに無能にしたのかなって感じるほど。
でもオドロキくんのスルースキルの高さは好感持てる。
みぬきちゃんの些細なボケから事件の重要な証言まで普通に聞き流します。
あ、現役屍人もスルースキルなら負けませんけどねっ!←
ヒロインのみぬきちゃんは見た目とか雰囲気は普通に可愛いです。
私は旧シリーズの霊媒が苦手というか…
ちょっと反則な気がしてイマイチだったので(明確な反則技はしてないけど)、あまり特殊な能力を持ってなくて良かった。
その分まったく役に立ちませんし協力もしてくれませんがねw
それにしても
依頼人(被告人)が全員本当に犯罪者なのが、なんか萎えますw
1話ナルホド→証拠捏造
2話タキタ→銃刀法違反、殺人未遂も?
3話マキ→密輸
4話マコト→贋作師(本人は知らなかったみたいですが)
無実で潔白な人間が味方側にほとんどいないのが辛い。
無実と信じて弁護する、その逆裁の伝統は引き継がなかったみたいですね…。
ついでにオドロキくんも知らなかったとは言え、7年前のナルホドくんと同じように捏造された証拠を安易に提出してますから、彼も弁護士やめるべきですね。何のオトガメもないならバレなきゃいいって話になる。ついでにナルホドも復活すべきではなかった。
やっぱり4はなかったことにするのが一番良かった気がする。
でもキャラのデザインは可愛いですよ。イカサマサカイとかラミロアさんとか、パンツの人とか。
イカサマサカイって”蘇る”のオキョウさんとキャラ被ってますよねw
パンツの人はなんか2の1話のモロヘイヤさんを思い出す。
みんな個性は薄いってことですかねw
●良かったところ
・音楽
(特に法廷パートの曲は全部カッコいい。追い詰めるところの曲はかなり盛り上がる。でもあまり流れないww)
・科学捜査が面白い
・グラフィック
(解像度の上がった3DSでやってもあまり違和感はない)
・牙琉兄弟の声がイケメン
全部個人的な感想です。
それを踏まえた上で総括。
これを“黒歴史”とするかどうかは当たり前だけど旧作をプレイしているか(好きか)どうかですよねw
私の場合はナルホドくんの改悪が一番頭に来たので、だからこそ黒歴史です。
更に新キャラに愛着の湧く場面も皆無で肝心の事件も雑。
「これはこれで好きだな」と思える部分が全く無く、出来ることなら「なかったことにしてほしい」とすら思うので、私の中では間違いなく黒歴史です。
次にこの逆転裁判4を“クソゲー”とするかは、ズバリ。
“3話のライブ映像スパイラルに耐えられるかどうか”
だと思います。全てはそこです。
本当、何っ回も見させられるので。
じゃあやらなきゃいいじゃんって話だけど、そういうわけにもいかなくなったので再プレイしました。
そりゃあ私だってもう二度とやるか!って気分でしたよ。初回クリアの時は。
でもね…帰ってきましたからね、伝説の彼が。(リアルな時間で1年くらい前に)
そうです、
逆転裁判5です。
まだ封を解いてすらないけどw
パッケージにオドロキくんも載ってるってことは、あいつは黒歴史にはならなかったわけですよね。
だったら、私の中では既に「なかったこと」になっていた4を(色々思い出すためにも)今一度やってみようと。
その上で新作5をプレイしてロバート・B・ナルホドーとホスーケ・オトロキの変化を見ようと。
あまり変わってなかったらショックだけどw
それに4だって7年前にやった時はつまらなかったけど、今やったら意外と面白いかもしれない。
まあ結局は7年前と同じく「ツマンネ」で終わったわけですがね…
どうにか堪えてクリアしたことだし!
さあ逆転裁判5をやるぞー(^ω^)
って言うかやっと出来る!
え?あ…アーカイブ…ですか?
いやいやモチロン探します。探しますよ!
………すいません先にアーカイブ探します。
(ひとこと)
せっかくなので、装飾機能を思いっきり使って心のままに叫んでみました。
読みにくかったらゴメンナサイ。
ってかすごい長くなってすいません/(^O^)\